「秋田と神戸の女の子には負けるかも」
美由紀は敏夫にこう本音を洩らした。
「大丈夫、美由紀ちゃんが一番、東京代表だもん」
敏夫は明るく振舞って見せたが内心では、
「秋田の女の子の色の白さは別格だ。写真を見ただけでもその白さがよく分かるの。神戸の女の子はいかにも神戸の女の子という感じでハイセンスだ。
恐らくこの三人の勝負だろうがどうなるか」
こう思っていたのである。
でもそんな事は一言も口にしなかった。
「緊張して夜も寝れないよ」
美由紀は敏夫にこう言うのである。
「大丈夫、ぼくがついている」
敏夫はこういう以外に手がなかった。
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