goo blog サービス終了のお知らせ 

さっぷいさっぷい外語学院(生徒:ゴタ、張るカイロさん)

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

2014番:ハリエット嬢(40)

2023-04-10 16:16:16 | 日記

 
ハリエット嬢(40)


—————————【40】——————————————

Sa  figure  de  momie,    encadrée  de  boudins  de  
cheveux  gris  roulés,  qui  sautillaient  à  chacun  de
ses  pas,  me  fit  penser,  je  ne  sais  pourquoi,  à
un  hareng  saur   qui  aurait  porté  des  papillotes.
Elle  passa  devant  moi  vivement,  en  baissant  les  
yeux,  et  s'enfonça  dans  la  chaumière.  

 

——————————(訳)————————————————

ミイラばりの彼女の顔、その顔は歩くたびにぴょんぴょ
んと揺れる白髪混じりの巻き髪の束に両側から挟まれて
いたため、なぜだか、私には燻製ニシンがペーパーフリ
ルでもくっつけていたかのように見えました.彼女は私
の前を溌剌と通り過ぎて、目腺を下に向け、館の中に入
り込んだのでした.


.—————————《語句》———————————————
              
momie:(f) ミイラ
de:(前置詞)【特徴・性質】
  sa figure de momie / ミイラなみの彼女の顔
  Elle se'approcha de moi en tenue de momie.
    彼女はミイラ風のいで立ちで私に近づいた.
figure:(f) 顔; (フランス語のfigure は英語と違って
  「姿」「容姿」「外観」という意味はない.古いフラ
   ンス語ではたしかに「外形」などの意味はあった
   らしいです.ついでに言うと人の面影は image (f)
   身体・形はforme (f)
   Ton image se présente à mes yeux. / 君の姿がまぶた
   に浮かぶ.(プチロワイヤル和仏)
      La forme du mont Fuji se reflète dans le lac. / 富士山
   の姿が湖面に映っている.   
encadré(e):(形) 枠で囲まれた、額縁に入れた、挟まれた
   encadré de ~ ~で囲まれた    
boudin:(m) ①ブタの血と脂身の腸詰、②ソーセージ、
    ③、太く丸い指、④醜女、➎巻き毛の束、長い巻き毛
cheveux gris: 白髪混じりの髪
   cf / cheveux blancs / 白髪   
roulé: (形)巻いた      
sautillaient:[ソティエ](半過去3複)
       <sautiller [sotije, ソティエ](自) 跳びはねる   
à chacun de ses pas:歩くたびに   
penser:(自) 考える、思う   
je ne sais pourquoi:(副詞句) なぜだか 
   on ne sait pourquoi やDieu sait pourqoi の形もある.  
   Il l'a quittée on ne sait pourqoi. / なぜか彼は彼女と
   別れた. 
† hareng:[アラン](m) 鰊(ニシン);
    filet de hareng / ニシンの切り身 
    hareng saur / 燻製ニシン
saur:(形、男性形のみ)<saurer [ニシンなどを]燻製にする   
papillote:[パピヨット] (f) カールペーパー、ペーパーフリル 
s'enfonça:(単純過去3単) (…に) 入り込む  
chaumière:[ショミエール](f) ① 藁ぶきの家、
       ② 藁ぶきの田舎風別荘;
  

——————————≪文構造≫——————————————

恐い強敵のような長文ですが、文構造を押さえれば、敵は
簡単にノックアウトします.主語(S)と述語(V)を探しましょう

Sa figure de momie:主語=ミイラ風の彼女の顔
me fit penser:動詞=思わせた、彷彿とさせた
penser は挿入句が入り込んでいますが、さらにそのあとの
à ~ を従えています.
me fit penser à ~ を思わせた.

Sa figure de momie me fit penser à ~ 
そのミイラのような顔を見ていると、私には
~のように思えた.

これが基本構造です.家にたとえると、家が完成した
ので、ここに家財道具を入れましょう.

家具その❶:encadrée de boudins de cheveux gris roulés
            カールした白髪混じりの束で挟まれていた

    これは直前の「ミイラの顔」を説明する挿入句

では家具を搬入します.

Sa figure de momie,  encadrée de boudins de cheveux gris 
roulés, me fit penser à ~
彼女のミイラばりの顔はカールした白髪混じりの束で挟
まれていたので、それを見ていると~のように思えたの
でした.

家具その❷:qui sautillaient à chacun de ses pas,
            彼女が歩むごとにぴょんぴょんと
      揺れていた~ 

qui は関係代名詞で先行詞は「髪の束」なので
~の部分は「髪の束」
ただしコンマが置かれているので無理に訳し上げなくても
よい.
ここでは関係をはっきりさせるため訳し上げてみます.

boudins de cheveux gris roulés qui sautillaient à chacun de 
ses pas
歩くたびにぴょんぴょん動いていた彼女のカールした
白髪まじりの髪の束


これも搬入します:

Sa figure de momie,  encadrée de boudins de cheveux gris 
roulés,  qui sautillaient à chacun de ses pas, me fit penser à ~

彼女のミイラ的顔は、歩くたびにぴょんぴょん動いてい
た彼女の巻いた白髪まじりの髪の束に挟まれていて、~
を思わせるのでした.


家具❸(je ne sait pourqui) と❹ (à un hareng)を一緒に

je ne sais pourquoi,  à un hareng saur   
なぜだか燻製ニシンを

これは屋台骨penser の目的語です.家はこの建具を
取り付けてやっと完成します.

最後に調度品を入れて、引っ越し完了です.
家具調度品➎(qui aurait porté des papillotes.)

関係代名詞で「巻き髪」を修飾しています.
条件法になっています.
「ペーパーフリルをつけていた~」
qui の先行詞は「燻製ニシン」その鰊がペーパーフリル
をつけていた、となりますが条件法ですので、penser à~
un hareng saur qui / まるで~の燻製ニシンように思えた.

この家具は「燻製ニシン」にくっついて
un hareng saur qui aurait porté des papillotes
まるでペーパーフリルをつけていたような燻製ニシン

となります.
      

—————————《余談》———————————————

Elle se'approcha de moi en tenue de momie.
et  passa  devant  moi  vivement...
こんなことが実際にあったらどうでしょう?
きっと私ならそのときぶっ倒れていたでしょう.

boudin:「巻き毛の束」という意味は「スタンダード
仏和辞典」に載っていましたが、その前に引いた
「クラウン仏和」にも「プログレッシブ仏和」にも
載っていなかったのであせりました.そのまま訳し
ていたらブタの血と脂身の腸詰で覆われた彼女の白
髪…これはまさしく妖怪.先ほどの文と合わせると
ブタの腸詰で白髪を覆ったミイラが長い指の骨に
日傘を持って、こっちに向かってやって来た.私は
泡を吹いてぶっ倒れた.私は宿のばあさまに気付け
薬を飲まされ、意識は回復したが、聞くところに
よると、その妖怪はその後ケタケタケタと笑って
日傘を羽に変えて、バタバタと西の空にカラスを
蹴散らかして飛んで行った.

【結論】この小説を読むには少なくとも「スタンダー
ド仏和」もしくは「ロワイヤル仏和中辞典」が必要. 

何?買う金がない?神だのみしなはれ!何?どこの
神がいいかって?さあ?、お宅の近くの神様でどう?
何?能勢の妙見さん?いいんじゃない?金毘羅さん?
いいでしょ.春日大社?ああ、あなた奈良の人ね、
どうぞ、お願いしてきて下さい.あそこね、神様は
4柱いますよ.名前は難しい漢字がいっぱいあった
ので読めませんでした.春日の神々ということで!

え?ああ、そうです.私、本業は観光ガイドなので、
春日大社も、よくご案内させていただいております.
何?普段、どんな案内をしているかって?はい、
1300年前に常陸(ひたち)の国(茨城県)から
たけみかづちのみことを迎え入れたことに始まる
神社でございます.つまりこの神様が4柱の1柱
でございまして、4柱合わせまして、総称して
春日皇大神(かすがすめおおかみ)と称されます.
あとの3柱の神様の名前は忘れましたが…

何?わかりましたよ、じゃしらべてみます、えーと、
「ふつぬしのみこと(経津主命)」と、「あめのこやね
のみこと(天児屋根命)」、その妃の「ひめがみ(比売神)」
でした.たけみかづちのみこと(武甕槌命)と合わせて
4柱.

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。