Une vie / Guy de Maupassant
女の一生(109)
Une vie (109)
————————【109】———————————
Ces peuples avaient donné leur nom au
château. Au-delà de cet enclos, s'étendait
une vaste plaine inculte, semée d'ajoncs,
où la brise sifflait et galopait jour et
nuit. Puis soudain la côte s'abattait en
une falaise de cent mètres, droite et blan-
che, baignant son pied dans les vagues.
—————————(訳)—————————————
このプープルの木が城館の名前にもなっていた.
この囲い地の向こう側はハリエニシダがそこここ
に生えている未開墾の広大な平野で、昼夜、風が
ひゅうひゅうと鳴り、吹きまくるような場所だっ
た.そして突然、斜面は100メートルの断崖とな
って崩れ落ちて、真下は白く波が足元を浸してい
た.
————————⦅語句⦆——————————————
peuple:(m) ❶民衆、大衆、人民;
❷この物語では庭を仕切る大きなポプラの木で、
それが「プープル」と呼ばれていた.
avaient donné:(直大過/3複) < donner (他) 与える
leur nom au château:その名を城館に
(城館にはその名前がついている)
(たとえばpeuple château とかの名前)
au-delà:[オードラ](副句) その向こうに、
enclos, e:(形) とり囲まれた、囲いのある.
enclos:(m) 囲い地、囲い、垣、塀で囲まれた屋敷
s'étendait:(直半過/3単) < s'étendre (pr)
s'étendre:(pr) 広がる、伸びる.
vaste:(形)【多くは名詞の前】広い、広大な;
plaine:[プレーヌ](f) 平野、平原.
inculte:[アンキュルト](形) 耕されていない、未開の
semé, e:(形, p.passé) (de を)まいた、ちりばめた;
plaine inculte,semée d'ajoncs / ハリエニシダが
点在する未開墾の草原
ajonc:[アジョン] (m) ハリエニシダ
où:(関係副詞)[先行詞は] plaine:(平原、草原、平野)
ここでは訳し上げずに <où=副詞=そこは>
と捉えて「そこでは~が...であった」、
つまり、「そこは風が吹きしきる草原だった」
brise:(f) そよ風、微風、風
sifflait:(直半過/3単) < siffler (自) 口笛を吹く、
するどく鳴る;
Le vint siffle. / 風がひゅうひゅうと鳴る.
galopait:(直半過/3単) < galoper (自)
❶(馬が)ギャロップで走る;❷(人が)急ぐ、
走り回る、大急ぎでする;❸(物が)速く動く、
活発に動く
jour et nuit:昼も夜も.
soudain:(副) 突然
côte:(f) ❶坂、斜面; ❷海岸、
ここでは❶の斜面.ただし訳本は❷の「海岸」で
訳している.❶か❷か、どちらの意味にとるか
それはあなた次第!
ちなみに訳本とは(新庄訳、新潮文庫)で、
そのくだりは「その先はいきなり海岸で...」
s'abattait:(直半過/3単) < s'abattre
s'abattre:(pr) 倒れる、崩壊する.
falaise:(f) (特に海岸の)絶壁、断崖
en une falaise de cent mètres:
droit, e:(形) 真っすぐの、垂直の:
絶壁にかかるので「切立った」と
訳してもよい.あるいは副詞的に
「ストーンと(崩れ落ちていた)」
blanche:blanc (白い)の女性形、同じく
絶壁にかかる形容詞.
baignant:(p.pré) < baigner (他)
漬ける、浸す
pied:(m) 足、ここでは「断崖の足元」のことで、
足が2本生えているわけではなく、「裾」
とか「足元」と訳す.【単数形なので要注意】
vagues:(f/pl) < vague 波、水面の波
———————≪学習後の感想≫————————————
ハリエニシダって、何でしょ?調べたらヨーロッパ
の花のようでした.画像ではフリージアのような可
憐な花でしたが、「マメ科」とのことでした.
豆だって!
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