2015.7.18(土)
NHKラジオ【文芸選評】
「短歌」選者は篠 弘先生
1.片足を棚田に預け草刈れば耳に入りくる郭公の声
2.四万の梨の袋をかけ終へて友は日よけをとりて語らむ (長野県松川町)
生電話するも残念ながらお留守でした。
3.朝五時の電話に妻は仕度して昆布干し場へ車で迎ふ(札幌市)
4.退職から日浅き今日は五時半の終業時刻を目においている(八王子市)
日常を慈しむいい歌になりましたとの評
5.しばらくは妻の背中を走らせて蜘蛛の子を払う木漏れ日の道(春日部市)
6.関門の人道トンネル歩み出て北九州の空気吸い込む(下関市)
トンネルは二重構造になっていて上は車道で下は人道との評
7.コンビニにつり銭受け取る手が触れて今日人間と唯一つながる(新潟県村上市)
些事(些細なこと)をよくとらえていい歌にとの評
8.入籍をせし吾子夫婦結婚式は来年とふに口をはさまず(一宮市)
9.駄目なほど亭主の話題は人気とかこと欠かぬ身の少し寂しき(東京都大島町)
生電話でその駄目亭主さんが電話口で明るくお話に。私は川柳っぽくて面白く感じた。
10.年毎に洋画の字幕が辛くなり邦画を観るが多くなりくる
篠 弘先生の歌
点々と花さされいて巡り行くこの古書市に蝶入りくるや
※仮名づかいやミス入力などがあるかと思います。ご指摘くだされば訂正いたします。