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15歳蒼君、僧帽弁閉鎖不全症、腎不全、肺水腫(10回)、膵炎→12/25天使に
13歳紅亜、肝細胞がん(疑い)のブログ

映画鑑賞 リップヴァンウィンクルの花嫁

2016年04月18日 | 映画・観劇
★★★★☆

3時間の長編ですが、静かに物語が進んでいるにもかかわらず、まったく退屈しない最初から最後までスーと物語が入ってくる不思議な作品でした。

現代社会にありがちなネットでの出会い、友人がいない、ネットで知り合った正体のわからない人と友達のように信用してしまうなど今の世の中当たり前のようになってしまった事柄がテーマの作品です。
私自身は用心深く疑り深いので、ネットで知り合っただけの人をホイホイ信用しないですが、結婚式に友達がいなくて代理出席の人を頼むっていうのはあるかもしれませんw呼べる友達少ないし

主人公を演じた華さんの少しの変化ですが、その変化を見事に演じられたように感じました。
最初は流されるままに、日々を生きて、人と対立しないように、ただただ生きている弱い女性を見事に表現されていました。
すごく共感できました。
最後に自分の殻を破った感じのでも本当に小さな変化ですが、確かに少し強くなった笑顔が印象的でした。

この物語で切っても切れないのが安室こと綾野剛さんの存在。
悪なのか純粋なのか…
最後までこの部分は分からなかったのですが、矛盾の中で、純粋なものを感じました。
たとえば、主人公の依頼を受けつつ、その依頼とは正反対の依頼も誰かから受けていて、
その両方を真剣に遂行する。
主人公に対しては真反対のことをしているのにもかかわらず、心配したり世話を焼いたりしている姿は真剣で純粋で。
なので、彼の中では、悪という観念はなくあくまでも仕事に対して真剣に取り組んでいるからこその矛盾を
彼自身は感じてない。不思議な存在でした。

全体的に起伏がないので余韻はありませんが、不思議な感覚に酔えると思います。
コメント
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