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ジーンズリペア&リメイク工房 hands-on 日記(旧ブログ)

デニムの産地、岡山から発信するジーンズ日記(2010年12月~2016年1月)

リーバイス S501XX(大戦モデル) オリジナル ビンテージ アフター

2012年03月29日 | ジーンズリペア ポケット

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。

最近、お任せリメイクの依頼が増えて喜んでます。

お任せである以上、好きに出来るのですが

依頼する方は期待しているはずです。

なので悩みながらの作業しております。


では、前回の続きです。


裾の解体リペアします。








裾は3つ折にして縫う所で分厚くなるので、ミシンは少なめにかけます。

綾目(斜め)にミシンを入れると、少ない糸で傷を隠す事が出来ます。


これ、よく見ると 裾の最後が更に折れていて4つ折みたいになってます。

ユニオンスペシャル43200G で縫う時にラッパ(縫込みの金具)に巻き込み過ぎると

このようになると思います。

ジーンズがまだ作業着扱いだった時代ですから、この辺はアバウトな縫い方ですね。





再構築するとこんな感じ










内側のインターロック+シングル押さえもやり直してます。


ステッチ糸も綿糸を使いますが

当時の糸の色落ちを再現した特注品の綿糸を使ってます。

ビンテージに良く馴染んでます。







隠しリベットの上の擦り切れをリペアします。




ポケットを解体します。




隠しリベットが見えます。
(オリジナルの隠しリベットはマニアの方もめったに見れない部分です)






UFO型のリベットにリーバイスの刻印がされています。

隠しリベットもメーカーオリジナルというのに感動です。


縫製目線で見ると、ここは黒のカン止めが入っているのですが

オレンジの糸でシングルステッチ留めになっています。

これも大戦モデルの簡素化部分だと思います。

大戦モデルのビンテージレプリカでここまで再現しているメーカーがありますが

さすがだと、尊敬いたします。





リペア後




ポケットの角は全て擦れていたのでリペアしてます。













隠しリベットの際もキッチリ縫います。

表から見えない 隠しリベットに針が落ちないように、指先の感覚でステッチングします。

淵の部分はステッチの強度を増す為に、一度返し針を入れています。










前ポケット部分








ちょっと膨らみが出来てしまいました、、、

リベットを外さない 部分解体で行いました。

言い訳ではないのですが、リベットを外した完全解体の場合はこの膨らみは出ません。

(リベットの再利用は出来ません、新品に交換となります)






ポケット口とスレキは別々にリペアしてます。


















スレキの底も解体してリペアします。












最後にボタンホール4個リペア







インディゴ染めの糸を使っているので良く馴染みます。

私は勝手に「魔法の糸」と呼んでいます。




以上です。

工賃が

前ポケット左右 部分解体リペア 6000円

スレキ底解体リペア 1500円

バックポケット左右 解体リペア 4000円

裾左右 解体リペア(チェーンステッチ)4000円

ボタンホール 4個リペア(ミシンのみ)2000円

合計 17500円


予定よりも時間が掛かってしまい、

少し工賃を上げて頂きました。



ビンテージデニムはすぐ壊れるからと飾っておかずに

穿いて楽しみましょう!

・ご依頼の流れは以下のページで説明しております。
 ↓ 

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・ビンテージ(アンティーク)ミシンで作った製品も販売しております。
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