前回ご紹介した神戸市公報、せっかくなので文字起こししてみました(旧字・旧仮名遣い等は改め)。「晝」という字が出てきますが、「昼」の旧字ということを初めて知って驚き。
当時のレストランは「花月」ではなく、「みかど食堂」というようですね。みかど食堂は官営食堂で日本が戦争へ突入したため終了したと聞いています。
料理は洋食中心ですが、親子丼のメニューが浮いてますね、ここだけ空気違います。当時は親子丼はハイカラな食べ物だったのでしょうか?
お酒の種類は今ほど多くないようです。
興味深いメニューは、「ダイヤモンドレモン」という飲物でしょう。これは西宮の地サイダー。今も当時の原料・製法でつくられているとのことですので、「花月」で夏の間、あつかってくれないかなぁ・・・。「ダイヤモンドレモン」はマツコ・デラックスさんが取り上げてくださって有名になったようですね。
タンサン水とソーダ水の違いは何??シュワシュワのノンアルコール飲料は3種類、オレンジジュースとかまだ無い時代なのかなぁ?
座布団は貸し出し料がいるんですね。じゃ、勿体ないから畳にじかに座るのもOK、正座ぐらいで足痺れない人多かったのかなぁ?タイムスリップすると何かと面白いかも。
値段をざっと計算してみると、料理の代金は80年間で2,000倍ぐらいになっているようですね。
文章表現などに古さは感じますが、須磨観光ハウスの役割などは、80年経った今もそのまま引き継がれています。改めて須磨観光ハウス「花月」の伝統を感じさせられる記事ですね。
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新緑に開店する須磨観光ハウス(昭和十二年五月十五日 神戸市公報)
須磨の浦公園鉢伏山のスロープの中間に海洋美を満喫する観光ハウスは、英国風ハーフチンバーに和式を加味した木造二階建の洋館である。この観光ハウスは絶勝の場所に建てられ四季を通じて観光客に利用されることであろう。いまその内部に付いて述べると階下は食堂であって三十人位はO・K またテレスを加えれば(テレスは食堂を兼ねることが出来る)五十人位は平気である。
階上は日本間と洋室とあって日本間の大は十五畳、小は六畳各一間、また洋室は十二坪、六坪の各一室である。
今般観光課に於て、みかど食堂と契約のもとにこの観光ハウスの使用を許可している。
その大略は次の通りであるが新緑の初夏涼風になぶられつつ伝説並びに須磨の浦曲〔うらわ〕を一望に見て、海洋美を満喫しつつ階下食堂のテラスにて冷い飲物に疲れを憩うのもまた都会人のみのもつ雰囲気ではなかろうか。
貸室料
日本間、洋室の大間
一時間 一円
午前九時より午後三時まで 三円
午後三時より同十時まで 各六円
昼夜 各八円
日本間、洋室の小間
一時間 五十銭
午前九時より午後三時まで 二円
午後三時より同十時まで 四円
昼夜 各五円
日本間全部
午前九時より午後三時まで 四円五十銭
午後三時より同十時まで 九円
昼夜 十二円
洋室全部
日本間全部に同じ
座蒲団賃貸料
一枚に付 五銭
料理飲料
朝定食(料理二皿、パン、紅茶付) 金一円
昼定食(スープ料理二皿、フルーツ、パン、コーヒー付) 金一円二十銭
夕定食(スープ料理二皿、ヤサイ一皿、 フルーツ、パン、コーヒー付) 金一円五十銭
一品料理 一皿 金五十銭
パン、紅茶、コーヒー、ケーキ 各金十銭
観光ランチ 金五十銭
親子丼 金四十銭
御宴会料理は御下命により調進いたします
日本酒(二合瓶) 金五十五銭
ビール(大) 金五十五銭
日本酒(一合瓶) 金二十八銭
ビール(小) 金二十八銭
ダイヤモンドレモン 金三十五銭
タンサン水(小) 金十五銭
ソーダ水(小) 金十五銭
洋酒 時価
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【公式】神戸須磨の会席料理ランチ・ディナー │ 味と宿 花月
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