
ろくでもない週末だったけど、2本見た映画は結構楽しめた。これはそのうちの一本で、これまた宮藤官九朗がらみ=脚本。2001年の作品なのか・・・当時邦画ほとんど見ていなかったので、初めて見た。いやあ面白かった。
主人公はいわゆる「在日」。民族学校始まって以来の問題児?でまあ、日本人の高校に行く。現在喧嘩売られまくり、返り討ちにしいで27連勝中。父ちゃんは元ボクシングの日本ランカー。殴り合いじゃ絶対息子に負けない。しょっちゅう家出してる豪快な母ちゃんを愛していて頭が上がらない。主人公と付き合いはじめた彼女は日本人で、パンツ見られても平気なくせに「ヴァンダム」の発音にはこだわる。彼が在日な事は知らない。主人公がリスペクトする友人、ジョンイルは「僕たちは母国を持ったことが無い」と言い、落語とシェークスピアを愛する優等生。民族学校の先生になり、落語会を開くのが夢。そんな感じの登場人物達が織り成すストーリー。青春者。物語の時代背景は未だ指紋押捺をやっていた時期と言うことだから少なくとも1999年かもっと前っつう事になるのか?韓流ブームなんてまだまだ遠い未来の話。
テーマから言ったら、イクラでもヘビーになる。でもあくまでヘビーにならず、さらっと描ききる。彼女に在日であることを彼女につげ、破局し、一人街をうろつく・・・と言う直後に間抜けな警官な萩原聖人と主人公のやり取りなんて非常に良いな。ちょい役ではタクシーの運ちゃん(「神はサイコロを振らない」で教授やってた人)とかも良かったな。柴咲コウって実はどこがいいのか良くわからなかったが、これ見て結構いいなあと思った。窪塚も良い。今何やってるの?
社会への問題提起がどーしたこーしたではなく、普通に青春物の映画として楽しめた。青春物には挫折や事件がつき物でそれがここでは「在日」に絡んだ事だったと言うこと。やはり宮藤官九朗作品はスピード感もあって良い。
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