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徳島南部自動車道の難工事区間の技術検討委員会について

関連ブログ記事・・・2023/3/16付「徳島南部自動車道「津田大橋」の工事がいよいよ始まります」、2023/4/7付「徳島南部自動車道・竣工後10年以上放置状態の橋

徳島南部自動車道の現在工事中区間(徳島津田IC~阿南IC間)ですが、実は難工事区間が2か所あり、2023年に入ってそれぞれの技術検討委員会の第1回会合が開催されています。その結果は、工事を担当する四国地方整備局徳島河川国道事務所のサイトで公開されています。

1.四国横断自動車道軟弱地盤対策技術検討委員会

小松島市内の立江櫛渕IC付近における盛土区間の軟弱地盤対策工による沈下計測や沈下予測時期の評価などについて指導・助言を得ることを目的とし、2023/2/6に第1回会合が開催されました。

https://www.skr.mlit.go.jp/tokushima/road/b/nanzyakuziban/no1/pdf/siryou-1.pdf

現地では土木工事が進められているものの、かなりの軟弱地盤のため余盛り工法(計画高さ以上に盛土を高く施工し、時間をかけて土の体積を圧縮させることにより軟弱地盤の原因である水分を取り除いた後、計画高さを越えた部分の土盛りを取り除く)を採用しています。ただ、最終的にどの程度地盤が沈下した状態で安定するかはまだ不明なため、7月開催予定の第2回会合まで様子を見た上で、どの程度で安定するかの予測を確実にした上で次工程に着手する予定とのことです。

ちなみに、当初計画では立江櫛渕ICの設置予定はなく(小松島ICの次は阿南IC)、地元の要望で2019/9/27付で追加設置が決まったものです。

https://www.skr.mlit.go.jp/pres/h31backnum/i2169/190927-3.pdf

2.四国横断自動車道斜面対策技術検討委員会

徳島市大原地区のトンネルと大規模切土部(徳島津田IC~小松島IC間)で検討を進めている斜面対策について、地形・地質状況及び周辺状況等をふまえ、調査手法や対策工法等について審議し意見を伺うことを目的とし、2023/3/1に第1回会合が開催されました。

https://www.skr.mlit.go.jp/tokushima/road/b/syamen/no1/no1.html

https://www.skr.mlit.go.jp/tokushima/road/b/syamen/no1/pdf/siryou-1.pdf (委員会資料)

徳島南部自動車道は津田大橋の南側の山塊を大神子第一トンネル(約800m)と大神子第二トンネル(約170m)で貫き、さらにその先の平野部に至るまでの間に大規模な切土を行う予定になっています。ただ、このうち大神子第二トンネルおよび切土予定区間は「一帯が土砂災害警戒区域等に指定されがけ崩れや土石流のおそれのある区域」「過去の大規模造成に伴う山地尾根の掘削により地形が改変され、その切土周辺にすべり面が形成されている」ことから施工にあたっては詳細な状況把握が必要と考えられ、2023年度いっぱいかけて十分な調査を行う予定とのことです。

裏を返せば、上記区間は2023年度いっぱいは着工にこぎつけるのは無理なわけで、徳島津田IC~小松島ICの開通はまだまだ先のようです・・・ 調査対象から外れている大神子第一トンネルのほうは津田大橋に続き2023年度内に着工できるかもしれませんが。

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