関連ブログ記事・・・2022/11/14付「国道165号の大阪・奈良府県境の拡幅が進まない理由」
中和幹線(奈良県道105号)は、奈良盆地の中央部を東西に横断する全線4車線(片側2車線)で整備されており、両端で国道165号と接続しています。2012年3月28日に全線開通しました。概ね国道165号の北側を並行していますが、国道のバイパスではなく都市計画道路として計画されたため、2012年4月1日の県道昇格まではほぼ市道や町道扱いでした。
Wikipediaの「中和幹線」の記事によれば、国道24号橿原バイパスを境に東側が中和東幹線(地域高規格道路の計画路線)、西側が中和西幹線(地域高規格道路の候補路線)となっています。そして、中和西幹線には上記ブログ記事で取り上げた国道165号香芝・柏原改良の対象区間も含まれるとのこと。
<参考> 近畿地整管内地域高規格道路指定路線図
ただ、国道165号と接続する部分は、東西で大きな落差があります。
宇陀市榛原・桜井市長谷寺方面から国道165号を走ると、桜井市街地の東側でそのまま4車線の中和幹線に入ってしまい、国道165号を走り続けるためには側道に入らねばなりません。
一方、香芝市側の国道165号の合流点が近づくと4車線から2車線に減ってしまい、中和幹線の本線のはずなのに「国道165号との合流部の立体交差用地と思われる中央部の空地の両側の側道」と化してから、穴虫西交差点に至ります。
この差の理由は、以下の点に集約されると推測されます。
1.国道165号の管理主体の違い
東側は国道165号・中和幹線とも奈良県が管理しているが、西側は国道165号が国土交通省直轄・中和幹線は奈良県管理(2012年以前は香芝市管理)
2.中和幹線の先の道路の整備が完了しているかどうかの違い
東側の国道165号は朝倉小学校の前あたりから4車線整備完了済だが、西側は整備が全く進まない香芝柏原改良区間
ちなみに、西側の側道っぽい構造は、見た目の通り「もともと国道165号と中和幹線が立体交差で合流予定だったから」ですが、実は2009年に都市計画が変更されており、予想交通量を踏まえて立体交差から平面交差となりました。
当時の説明スライド資料(メインは、都市計画道路中和幹線の一部としての国道165号香芝柏原改良区間)・・・https://www.pref.nara.jp/secure/39339/suraido.pdf
にもかかわらず10年以上経過しても道路中央部の空き地が宙ぶらりんのままなのは、結局「この合流点付近は全て国土交通省直轄で整備を進める予定になっており、香芝柏原改良区間の本格着工のメドが立たない以上、工事の進めようがない」なのかも。上記スライド資料の最後から3ページ目の計画図によれば、完成後は「柏原市側から国道165号を走るとそのまま中和幹線につながり、国道165号(大和高田バイパス・旧道とも)に入るには右折が必要」という東側と同じ主客逆転?の構造になるようです。
ということで、先日穴虫の交差点付近を実地踏査しました。次のブログ記事で報告予定です。