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ハンセン病療養所の島に行く船がなぜ派手派手なのか?

5月10日、高松市庵治町にある港で、沖合の離島・大島にある国立ハンセン病療養所「大島青松園」の職員や入所者が利用する定期船が岸壁に衝突し、4人がケガをしました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/df0922421d50e4866e9f301e4a2d56e105ea3963(RSK山陽放送)

https://news.yahoo.co.jp/articles/6df785c4189bc0cb730b56f4db164d82aae04ad2(瀬戸内海放送)

衝突したのはジャンボフェリー社が運航する旅客船「バルカ・ソラーレ」ですが、派手派手なデザインが目を引きます。

確かに大島は瀬戸内国際芸術祭の会場ですが、一般客は高松港からの航路を利用するようになっており、今回事故を起こした船が就航している庵治港と大島を結ぶ航路は「職員等の通勤専用特定旅客航路」のため一切利用できません。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/hansen/osima/access.html

かつては高松港航路・庵治港航路とも厚生労働省に所属する船員が運航していましたが、定年退職者の不補充などで庵治港航路については民間委託となり、2015年11月9日から「バルカ・ソラーレ」が就航しました。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/hansen/osima/kango/tayori/H27_2.pdf

派手派手なのは現代美術家のヤノベケンジ氏のデザインで、闇を照らす太陽をイメージしているそうです。

「職員等の通勤専用特定旅客航路」ですから主に平日に運航されているはずで、もともとジャンボフェリー社が主に休日に観光客向けに運航していた船を、有効活用のために就航させたわけですね・・・

2022/4/18付ブログ「 続:小豆島の港の桟橋修理のため、瀬戸内国際芸術祭の高速船に影響が出ます」で「高速船が着いて乗客がジャンボフェリーに乗り換える様子」として紹介した高速船がまさに「バルカ・ソラーレ」です。

この船はもともと瀬戸内国際芸術祭の会期中限定で運航する「高松~小豆島坂手港~直島~男木島」の航路(直島ライン)に就航させるためにジャンボフェリー社が建造したもの(坂手港とその近くにはヤノベケンジ氏による瀬戸内国際芸術祭のアート作品あり)で、

https://yousakana.jp/balca-solare/

2013年と2016年は専属で、2019年はもう1隻の「バルカ・エオリカ」とともに運航されていました。2022年は、直島ラインの公式サイトを見る限り「バルカ・エオリカ」が専属とのことですが、この船も通常は庵治港と大島を結ぶ航路に就航していることが明記されています。実際、上記URLの瀬戸内海放送の動画を見ると、「バルカ・エオリカ」が庵治港に停泊していることが分かります。

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