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通訳案内士のブログ

⭕️⭕️⭕️英語を使い訪日観光客を案内する職業「全国通訳案内士」の日常と英語学習などを綴ります⭕️⭕️⭕️

プレハブ

2020-03-13 | 通訳ガイド/everyday life
昨日は3.11。
東日本大震災の”9th anniversary”でした。



カタカナで「アニバーサリー」と書くと結婚記念日などハッピーなイベントごとなどの「〜周年記念」として使われるイメージがありますが英語の”anniversary”は震災などの不幸な出来事にも使われます。



原発事故の影響や津波で自宅を失った方々が住んでいた仮設住宅。簡単に組み立てできる仮設の住宅を「プレハブ住宅」といいます。



このプレハブ、元の英語は何かというと”prefabricated housing(組み立て式の住居)”のprefabricatedの略なんだそう。



英語だけを見るとあっという間に建ってしまう現代の一軒家は総じてprefabricated houseといっても良さそうです。



一昨日の都内ツアーのお客様の中にシアトルから来た若い新婚夫妻がいました。



「こんな厳しい時期に来てくれてありがとう(Thank you very much for visiting Japan under such a severe situation.)」と伝えると、「私達は同じ仕事場なんだけど帰国後は二週間自宅待機を命じられているんだよ。それでも日本に来たかった」と言われ驚きました。



来日する旅行者の数は更に減ってきています。今来日される旅行者はこのシアトルの若者のように相当の覚悟(?)を決めた上で来ているようです。



万が一アメリカがヨーロッパからの入国を制限したように日本もその対象になってしまえば各国も追従しそうです。そしてそれがいつ起きてもおかしくない状況になっています。



世界中でますます猛威を振う新型コロナウイルス。長期化を見据え、正しく恐れ、経済を滞らせないことが重要であると思います。





皇居東御苑。春のような陽気で半袖姿の外国人の方もいました



転売ヤー

2020-03-11 | 通訳ガイド/everyday life
「政府は10日の閣議で、小売店で購入したマスクを取得価格より高値で転売する行為を禁じるため、国民生活安定緊急措置法の政令改正を決定した。違反者には1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科す。15日に施行し、新型コロナウイルスの影響で品薄が続くマスクの供給回復を目指す」
時事通信社の記事


"The reselling of face masks for profit will become a crime in Japan punishable by a one-year prison sentence or a 1 million yen fine, or both, amid surging demand spurred by the coronavirus epidemic, the government said Tuesday."
Kyodo News+の記事


マスクの転売が違法になったことを伝える日本語と英語のそれぞれのニュース。「利益を得るマスクの転売が犯罪になる」とズバッと本題を明確に表す英語の文章の方が日本語のものより読み手にダイレクトに伝わる印象を与えています。



日本語ニュースだと「国民生活安定緊急措置法の政令改正を決定した」の箇所に目がいってしまい、ニュースの本質がぼやけてしまっているように感じます。



また英語の文章を「正しく」日本語に訳そうとすると、文章の後ろの方から訳していくことが多いです。



この英語のニュースも日本語に訳してしまうとやや回りくどい感じになります。



英文を日本語に訳すという作業は耳障りの良い日本語に変えるものであり、本来必要ではないものです。



そしてこの作業により、元の英語の文章が持つ雰囲気、響き、読み手が受ける感覚といったものをボカしてしまいがちになります。



英語を勉強していると段々と英語を日本語に訳す(直す)無意味さに気付いてきます。英語をわざわざ日本語に変えるステップが日本における英語学習の弊害でさえあるのだと思えてきました。



翻訳家でない限り英語は耳に入ってくる、目に見えてくる順番のまま頭に入れて咀嚼することが重要であると思う今日この頃です。



ここのところ私の近所ではトイレットペーパーやティッシュペーパーは少し探せば買える程度に落ち着いてきましたが依然マスクは買えないです。



この新しい法律をもっと早く打ち出してくれていれば状況はもっと違ったものになっていたのかもしれませんね。



今回の法律により「不良在庫」を抱えてしまった「転売ヤー」は沢山いるかと思います。何とか良識を取り戻し社会に還元してくれないものでしょうかね。





マスクとは違いますが日本のウイスキーもそんな転売ヤーの餌食になって久しいです。これは品川のセブンイレブンで撮影したもの。



サントリーの「山崎」や「響」といった日本産シングルモルトウイルスーが小売価格の何倍もの値段に吊り上げられ堂々と販売されていることに驚きました。



中国人旅行者向けの怪しい小売店でこういったものはよく見かけますが天下のセブンイレブンでこんなことをしても良いのかといつも不思議に思っています。




月曜日から東京タワーでは「検温」が始まりました。37.5度以上熱のある人はエレベーターには乗れません。





展望台はガラガラ。都内の観光スポットは軒並み閉まっているなか東京タワーはよく開けているもんだと思います。




loo paper

2020-03-08 | 通訳ガイド/everyday life
"The government has told Britons not to "panic buy" amid coronavirus fears, but many are doing the opposite."

イギリスのニュースです。
「政府はコロナウイルスの恐怖の中、国民に”パニック買い”をしないよう呼び掛けているが多くの人たちは正反対の行動をとっている」



イギリスでも小売店からトイレットペーパーの在庫が消えたそうです。記事ではスーパーマーケットで女性の客同士がトイレットペーパーを巡って乱闘する動画も紹介されていました。どうやらこういった群集心理は万国共通のようです。



ところでトイレットペーパーは英語でも"toilet paper"です。イギリスではトイレのことを"loo"と呼ばれることを通訳ガイドの仕事を始めて知りました。なのでトイレットペーパーを"loo paper"ともいいます。



「トイレ」で人間が行う行為は、小も大も含め"bodily function"、つまり「体が自然に行う機能」によるものがメインです。トイレで「メイン」を終えた後、手を洗う場でもあることから"wash room"がトイレの婉曲表現として使われることも多いです。



同じように英語圏の国ではトイレとお風呂が同じ部屋にある家が多いのでトイレのことを"bath room"ともいいます。



英語圏の人々、特に西洋人はトイレや排せつにまつわる話は相当なタブーであると聞きます。個人の「究極のプライバシー」ですから当たり前といえば当たり前のことなのですが、日本では「トイレネタ」は割と大っぴらに使われます。



「うんこミュージアム」「うんこドリル」なんかも人気ですし、私の世代の人気アニメ「Drスランプ」ではアラレちゃんが「うんち、うんち」と連呼してました。今、上の娘が大好きな「クレヨンしんちゃん」はもっとスゴイです。



とはいってもトイレを英語で直接的に"toilet"と呼んではマズいのか?というと実際にはそうでもなく、西洋人でも"Where is a toilet?"と普通に聞いてきたりします。国や地域、また人、相手、状況によっていろんな使い分けがあります(日本語でも蒲田辺りの飲み屋でおじさんが「便所どこ?」と聞いてきたら違和感ないですが、同じセリフをホテルの高級レストランで女の子から言われたら、聞いた方はビックリすると思います)。



"I need to go to a CR."
という人がいたらフィリピン人である場合が多いです。初めて聞いた時、まったく分かりませんでした。"Comfort Room"の略で、これも一種の婉曲表現ですね。



タブー話のついでに、日本が誇る観光資源のひとつである温泉ですが、意外なことに温泉は外国人旅行者には不人気というか苦手な方が多いです。



水着ならいいが人前で裸になることや他人と同じバスタブを裸で共有することに抵抗を感じる、という意見が多いです。白人、有色人問わず、アメリカ、オーストラリア、イギリスから来た人たちにこの傾向は多く見られます。インド、フィリピンの人達も苦手みたいです(一方で日本に何度も来ている人や若い人達の間では平気な人もたくさんいますし、日本の温泉文化が大好きな外国人もたくさんいます。韓国、中国の人たちも平気なようです)。



裸になってお風呂(シャワー)に入るという行為はトイレ同様、個人の「プライバシーの極み」であるには違いなく、私達日本人が考えている以上に一部の(世界的には多数か)外国人にとっては他人から遮断すべきものとして考えられているのかもしれません。



下ネタ、裸芸に高い免疫力がある我々昭和の日本人から見れば逆にちょっとしたカルチャーショックですね。





今朝の東急池上線。日曜日の早朝ということもありますが、こんなにガラガラな池上線は滅多に見られません。



自由が丘と箱根

2020-03-07 | 通訳ガイド/everyday life
昨日はお休み。
家族で自由が丘へ出かけました。



ツアーで訪れる都内の観光スポットはどこも空いていますが自由が丘はいつも以上に混雑していたので驚きました。



中学生、高校生の女の子、大学生位の若いカップルが目立ちました。学校が休みになって行き場を失った子達でしょう。



今日はツアーで箱根に行きましたがこちらも日本人の観光客でとても賑わっていました。



昨日の自由が丘、今日の箱根だけ見ていると世のコロナ騒ぎを忘れてしまいそうになります。マスク姿の人が多かったにしろ皆の表情は明るく誰もが楽しそうでした。



こんな当たり前の賑やかで明るい光景を近いうちにどこででも見れるようになって欲しいものです。





芦ノ湖は雲の隙間から青空が覗く良い天気でした。残念ながら富士山は雲の中。




大涌谷は火山ガスの濃度がとても濃く喉が少し痛くなったほど。




大涌谷も圧倒的に日本人旅行者の数が多かったです。ガイド休憩所でポーランドからの団体を引率していた英語ガイドさんと少しお話ししました。





船で元箱根港に着く前に少しだけ富士山が見えました。





箱根神社にも寄りました。駐車場はほぼ満車でした。今日の箱根はどこも混んでいました。





迫力ある箱根神社の狛犬。どうぞ新型コロナウイルスをお鎮めくだせぇ。



Kyodo News+

2020-03-06 | 英語学習
読売新聞が発行する英字新聞"The Japan News"のウェブ版が会員限定の記事ばかりになってしまったことを以前書きました。



PCやスマホで読める何か良いサイトはないかと探していたところ共同通信社が配信する"Kyodo News+"を見つけました。



見出しが読みやすく写真もキレイで没頭し易いです。記事の更新も緩やかなので私のような英文を速読できない人間でも隙間時間にスマホでほぼ全ての記事を読むことができます。



私は情報に疎いのでこんな良いサイトを知りませんでした。英語学習者にとっては知れ渡っている定番サイトなのかもしれませんね。もしご存知ない方がいれば是非!



話は変わりますが最近ピアノを弾きたい衝動にかられています。



先日、上の娘にジブリの「千と千尋の神隠し」のDVDを観せたらえらく気に入ってしまい、かれこれ5回位一緒に観ています。時々テーマ曲の「あの夏へ」のメロディーを口ずさんでいたのでおもちゃのキーボードで一緒に練習することにしました。





今は楽譜がなくてもYouTubeでこんな動画がいっぱいあります。でも3歳の娘にはまだ難しいようです。



私がこれにハマってしまい、時間を見つけて練習を続けています。元々楽譜を読むのが苦手なので私にはこれがピッタリ。動画の再生速度を遅くして再生し、少しずつ弾けるようになってきました。



おもちゃのキーボードでは鍵が足りませんが、アレンジしながら弾いているとそれなりに聴こえるので楽しいです。通しで弾けるようになったら安い88鍵の電子ピアノを買ってみようかな?