木彫りの鳥の独り言

ちょい悪爺の懺悔録

アレクサンダー・ガヴリリュクの"プロコフィエフP協 2番"

2019年06月09日 | 独善偏見音楽鑑賞記
"紫陽花を揺らして小雀かくれんぼ

独善的鑑賞記です(承前ですがくれぐれも個人かつ素人の感想です)
6/2 Eテレ N響第1907回定期公演
アレクサンダー・ガヴリリュクの"プロコフィエフP協 2番"
ウクライナ出身のピアニスト アレクサンダー・ガヴリリュク、2000年第4回浜松国際ピアノ
コンクール、若干17歳での第一位受賞者だそうです、このコンクールをイメージして書かれた
恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を思い出しました、天賦の才能というのは凡人には計り知れない
ものなんでしょうな、という事で初めて彼の演奏を聴きました。

凄いテクニシャンなんでしょう、私みたいな素人が聞いても只々うまいなぁと感じました。
しかし強く印象に残ったのは彼の弾くピアノの音の暖かさでした。
ラフマニノフといえばレイフ・オヴェ・アンスネス、彼が紡ぐダイヤモンドダストみたいな
キラキラと輝く音場とは対照的に、音楽に対する素朴な愛情がにじみ出る音色といえばいいのか、
とかく殺伐とした事の絶えない人の世でも、こんなにも美しいものがあるんだよと切々と
語りかけてくる、そんな気がしました。
思うに、ヴィジュアル的な面も大きいんでしょうね、アップになった彼の表情はよかった、、、

それとN響はPヤルヴィによって変わりましたね、骨太になったといえばいいのか、メインの
プロコフィエフSym6番なんか聞いててそう思った次第です。

録音は優秀でしたねミキシングのうまさが光ってました、音楽への理解が感じられます。
しかしNHKほどの大金持ちが、なんでN響専用の演奏ホールを建てんのかいねと強く思います。

映画の方ですが「復讐のドレスコード」という何やらおどろおどろしい題名の作品
原題はThe Dressmaker こっちのほうがしっくりくるんだけど、1951年のオーストラリアが舞台
犬神家の一族のオーストラリアの田舎版みたいな味わいで印象に残りました。
タイタニックのケイト・ウィンスレットの主演、しかしこの人といいディカプリオといい益々
貫禄というか味が出てきましたね、、、面白かったのは最後の方で出てきた素人演劇の舞台で
「ミカド」というミュージカルが演じられるんですが、芸者風のカツラをかぶりキンキラの和服
の3人が歌う場面、いかにも当時のかの国の人たちの日本感がうかがえるようでした、映画が
終わってエンディングロールに流れてる曲を聴きながら、これは「月の砂漠」の方がピッタシ
やねーと脈絡もなく思った次第。
では、この辺で失礼します。

"梅雨空や猫の額も青々と

TwilightJazzOrchestra

2019年06月03日 | 独善偏見音楽鑑賞記
"ディキシーのペットの音かほととぎす"

独善的鑑賞記です、、、

6/2 行譜君のTwilightJazzOrchestra RoyalHorseライブに行ってきました。
しかし、この人 通りすがりの単なるおじいさんみたいな感じなんだけど、白い
タキシードに着替えてスティック持たしたら凄いな、プリウスからGTRに乗り換えた
みたいなもんで、パワフルかつテクニカルなドラムでバンドをぐいぐいと引っ張って
いく、、、全身からオーラがほとばしってました。
まさに我々団塊の世代の星です!

どの曲もスイングたっぷりで気持ちよかったんですが、アルトサックスの登さんという
若い女性、ソロでいい味出してました、ゲストのTサックスの荒崎さんクール ボーカルの
絵馬さんベッピン、そして去年に続いてのTp筒井さん、この人飄々としたパーソナリティで
思わず「師匠お元気」なんて声をかけたくなる風貌、ディキシーの味超ムンムンのペットで
たっぷり気持ちよく吹いておられました。
後半の「モーニン」「世界は日の出を待っている」あたり特に盛り上がってました。
私、久しぶりのジャズに大満足、、、とりあえずビールのあとはウイスキーのロック 
ダブルで3杯、で4杯目追加しようとしたら、あらら時間切れ。

燃料補給がきいて「もっといけ~」「ええぞ~」の連発、挙句は「アンコールはどうした~」
と一人で盛り上がっておりました、いやはや、年を重ねても相変わらず品のないことで同席の
お三方にも大変失礼いたしました。
そのアンコールの催促のかいあって、最後の「ルート66」よかったブラーヴォ でありました。

以下にiPhoneで撮影した動画を公開しときますので、ご覧ください。
https://1drv.ms/f/s!AvllgAqH67lG1UaJj3fVfA5-njw1

"ドラマーが嵐を呼ぶぜカキツバタ"


5/26 BSプレミアムシアター

このところバレーばっかりで久しぶりに音楽をたっぷり聴けると楽しみにしてたんだけど、
第1部の「ベルリン・フィル ヨーロッパ・コンサート2019 in パリ」 プログラムもいいし
パリのオルセー美術館の中での演奏と面白い設定でなかなかよかったけど、やっぱり
コンサートホールでの演奏と違って、音の響きが無く(いわゆるデッドな音環境)弦楽器は
特に苦しく、さすがのベルリンフィルも色あせた音になってしまいました、、、残念!

第2部のアンドリス・ネルソンス指揮 ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
収録:2018年3月15・16日 ゲヴァントハウス(ライプチヒ) 再放送
こちらはライプチヒ・ゲヴァントハウス管のいぶし銀の音色、1曲目モーツァルトの Sym40番
抑制された表現でこれはこれでいいなぁと思った次第、2曲目のチャイコフスキー6番悲愴
こちらもよかったんだけど、やっぱりあのクルレンティス&ムジカエテルナの演奏を聴いてしまうと
どうしてもくすんでしまう、クルレンティス、げに恐るべしであります。
それよりも気になったのは、オケのヴィオラを弾いている女性 結構アップに撮られてるんだけど
それがどう見てもVnのPコパチンスカヤ??? そういや彼女、以前にもムジカエテルナのVnパート
にすました顔で加わってたけどこれはヴィオラだしなと最後まで気になって、、、結局、演奏終了で
全メンバーが立って挨拶するシーンで体形がちょっと違うなという事で別人だと得心した次第
でもよく似てる、双子とか姉妹とかの線もありうるはなぁ、だれかその辺情報あれば教えて!