伊豆の松崎に社寺風様式の建築が残っている。明治の建物なのでバルコニーなどの洋風の文化を取り入れた、その時代特有な印象に残る建造物だ。
なまこ壁の手の込んだ構造に感嘆し、名工、入江長八の左官技術と彩色技術に改めて日本の職人技に驚愕する。
ふとしたことで日曜日に松崎まで足を運び、休日なのに観光客がほとんどいないこの名所を見つけて、得した気分にひたった。
展示されているものは私の親ぐらいの世代(昭 . . . 本文を読む
私達、日本人は宗教感も希薄で、精神教育も戦後骨抜きにされ、与えられた自由を謳歌している。平和ボケと云われようが、自分の生理をコントロールすることなく、一人称で生きている。是非はなんとも言い難いが、とにかく平和な社会であることは間違いない。
何事もない時代がこのまま続くかと思いきやこの頃のメディアの情報を摘まんでみると、そうもいかない環境に突入した感がある。
先日、会社員の長期休暇されているかた . . . 本文を読む
ホテルの入口ファサードにエアレーション噴水を施工した。私は灯屋なのだが噴水に縁がある。毎年3~4物件は水絡み。慣れてない噴水の知識も年々蓄積されてくる。
アクリル製の遠心成形で製作された円柱水槽に、ポンプで水を循環し、底から泡の気泡を放出させる。底面からドーナツ型のRGBのLEDで気泡を照射してカラー演出を施した。正面には色温度の低い水中LEDスポットでゆらぎを表現し、高い柱を色温度の高いLED . . . 本文を読む
〝灯り〟は対象物があって始めてその効果を発揮する、いわば裏方要素がほとんどを占める演出装置だ。12月になると街のあちらこちらでクリスマスイルミネーションが飾られ、この季節だけは照明が主役かと思われがちだが、主役はやはりそこに集う〝人〟であったりする。 . . . 本文を読む
この忙しいさなか、突然うちのささやかなショールームにいらしたら方からクリスマスのデコレーションを依頼いただいた。お店が近所ということもあり、快く仕事をさせていただいた。
ここのお店は簡単にいうと焼肉屋さん。私も昔一度客として訪れたことがあった店舗。商売柄何気なく立ち寄った店でも空間を観察して売上規模を予測する癖がある。このお店は天井が高くまた縦のラインを思い切り表現し天高を強調していたのがとても . . . 本文を読む
プロジェクトの現調・ヒアリングで奈良に行き、その帰りに京都でプライベートの同窓会に合流した。苦楽を共にした日本各地から仲間が集まり紅葉真っ盛りの京都で笑顔を共にした。仕事で何度か京都に足を運んだことがあるが、いつもスタッフは東京の者ばかりで、ホントの京都の醍醐味までは知ることができない。今回は京都の地元の方がいろいろとアレンジしてくれたので、もうひとつ踏み込んだ京都を知ることができた。
関西圏は . . . 本文を読む
“東雲”これは“しののめ”と呼ぶ。こどもの頃はこの近隣で生まれ育ち、小型機の滑走路があり、ゴルフ場もあった東京の広大なオアシスだった東雲が好感度都市に変貌した。40年近くも前の話だから無理もない話しだが、ゴルフ場に侵入してOBのゴルフボールを収集してた子供の頃を懐かしむ。
機会があってこの東雲の地でゲームセンターの灯りの一部分を担当させてもらった。LEDでカラーライトの演出をしているわけだが、D . . . 本文を読む
年末が近づきクリスマスの段取りと予期せぬトラブルであっという間に一日が終わる。灯りをプランするとそれを観てくれる人々の顔や心を想像するだけでひとつのストーリーが出来上がる。
取り立てて自分の灯りが独創的で芸術性に優れているわけではないけれど、工業的に発展してきた日本の灯りを、なんとか文化的な灯りをと思って活動している。私の灯りはコントラストがはっきりした灯りを創る。ムラのある灯り。陰影がしっかり . . . 本文を読む
川崎にクラブチッタができた頃、私は舞台照明のスタッフとして日本中を駆けずり回っていた。とある声優さんのライブの灯りをプランすることになり、はじめて川崎のクラブチッタを使わせてもらった。メジャーのアーティストがあまり川崎でライブやコンサートをやることがほとんどなく、私はその時はじめて川崎で仕事をすることになった。
川崎という街はクラブチッタができる前は、大井、平和島、川崎と公営レースの盛んなエリア . . . 本文を読む
横浜のホテル内にあるベーカリーショップのレジカウンターに、リズミカルなカラーランプシェードの灯りが灯っていた。白と焦げ茶のコントラストがはっきりした内装、シンメトリーに配置されているガラスショーケースのセンターに、5色のカラーライトが楽しげに下がっている。こんななんでもないカラーシェイドが、パンを買うという行為をアミューズメント化してくれる。
昔、エゴンシーレの生涯みたいな映画を観て、パリの食材 . . . 本文を読む
短波長のブルーと長波長のオレンジが、時間差をともなって眼の中に飛び込んでくる。錐体視細胞のひとつが真っ先にブルーに反応し、オレンジに微妙に反応した3種の細胞が思考と演算を繰り返しやっとオレンジと認識した間に、ゆく夏を惜しむ心が湧き上がってきたりする。
夕焼け空が眼に飛び込んできた時、一瞬にしてこんな手順で脳が働いたりしているのだろうか?夕焼けってほんとに綺麗なのだが、この綺麗と感じる心を自分なり . . . 本文を読む
『癒される灯りを・・・』といわれ、この5~6年キーワードになっている“癒し”。云われる度にいつも“癒し”ってなんだろ?って考える。
昔は“癒し”ってなかったのかなぁ~と思うとそんなことはない。乱暴な言い方だが私の“癒し”は【感動】すること。ヒトって感動している時って疲れていない。極端な話、泣いているときも、笑っている時も、怒っている時も、その時は疲れているなんて誰も思っていない。
ヒトの話を心 . . . 本文を読む
久しぶりのアップになってしまった。家に帰ることがめっぽう少なくなって、たまに帰ればバッタリと倒れこむように寝てしまう。この間の日曜日にはそれでもなんとか日曜日の習慣にしているジョギングを。一週間のリズムをそれでなんとか創っている。
ジョギングの時にこの頃サングラスなんぞして走っている。知り合いのお店に並んでいたのを安く買い叩いて買ってしまったサングラス。MP3メモリー256M内蔵イヤホン付きサン . . . 本文を読む
カラーライトセラピー講座のおかげか?この頃いろいろな方面からお仕事を頂くようになった。今まではパチンコスロットなどのいわば≪勝てる灯り≫やホテルなどの≪癒しの演出灯り≫を創ってきたが、この頃では≪痴呆予防の灯り≫や≪安心感をもたらす灯り≫などを創ったりしている。
カラーライトはとても明確な心理効果を発揮したりするが、その施設が集客したい客層や集まってくるお客様の心理的な伏線になれるように研究して . . . 本文を読む