日々の寝言~Daily Nonsense~

[ラジオ]米津玄師 自分のことを語る2018年3月17日放送分

[ラジオ]米津玄師 自分のことを語る2018年3月17日放送分


J-WAVE の SAPPORO BEER OTOAJITO に
米津玄師さんが出演したときの音源。

パーソナリティーは
クリス・ペプラーさん?で、
とても面白いインタビューになっている。

動画は消えるかもしれないので、
主な受け答えをメモしておく
(省略などあり)

 * * *

ビールが大好きで、曲を作るときは
だいたいずっと飲んでいる

持参のおつまみは
乾燥めんたいとチーズを
スティック状にしたもの。

おそらく、
中島商店の博多なかなか明太&チーズ
と思われる。

最初に買った CD は
だんご三兄弟

タンゴ風の
哀愁のあるメロディーに
惹かれた。

絵を描くのが好きで、
ミュージシャンになりたいと思う前は
漫画家になりたかった。

バンドを始めた頃に憧れていたのは
BUMP OF CHICKIN や
アジア・カンフージェネレーション
などの日本のロックバンド。

ギターから初めて、
鍵盤は最近独学で。

VOCALO 使いのときの
「ハチ」という名前は、
矢沢あいの漫画の「NANA」から。

18, 19 の頃に
熱中して聞いたバンド:
Vampire Weekend
(デビューアルバム)

必要な音しか出していない合理性
にとんでもない衝撃を受けた

人生を変えた一曲:
平沢進 MOTHER!

オリエンタルな雰囲気で
本当に聞いたことのないような新しい音楽なんだけど
どっかに懐かしさとか、郷愁感とかを宿している、
そこになんか普遍的なものがあるんだろうし、
すごいバランス感覚で成り立っている
そういうバランス感覚を自分も大切にしたい

影響を受けたアーティスト:
Talking Heads
Kanye West(のライブ)

ライブは苦手
人前に立つっていうことが
あんまり好きではない

音楽をやるにあたって
音源を作るのが一番好きだと
ずっと思っていた

武道館のライブで、ゲスト出演の菅田将輝さんと
二人で一緒にステージで歌ったときには
音源を作るより楽しい、楽しいっていうよりは
心が震えるものがあったんじゃないかな
という気分になれた

ライブで心がけているのは?:
ライブという場で、見に来てくれる人との
壁みたいなものをとっぱらって、みんなで一丸になる
みたいなのが美しいわけじゃないですか。

みんなで素っ裸でやりましょうよ
みたいにするには、
こっちから脱がないといけない。
まずは脱ぐっていうことを
もっとやらないとと思っている。

春が近づいて聴きたい曲:
Traivs: Flowers in the Window
ハッピーな感じもするんだけど
どこか刹那的な感じもする

それがすごく春っていうものに
近い感覚なのかなと思う。

旅行って計画たてて
いろんな段取り組んで、
みたいなのがめちゃくちゃ
めんどくさいじゃないですか。

突発的な何かっていうのが一番好きで、
行きたい、って思ったときにパッと行く、
誰かと飲みたい、って思ったときに
飲みに行く、というのが・・・

人と飲みに行くときとか
だいたい夜の 12時過ぎくらいに
電話したりしている。

それでも来てくれる人がいるから
ありがたい、っていうか。

頼まれソングと自発ソングの違いは?:
そんなに差はない
自分の中から生まれてくるものが
一番偉いっていうことはない

アンナチュラルの制作陣は
映画を見れば一目でわかるように
妥協がなく映像を作っている、ドラマを作っている
人たちなので、すんなり受け入れることができた

自分が作る音楽というのは、
自分という体を通してでてくる
ものすごくパブリックなもので
あって欲しいと思っている。

自分は蛇口みたいなものであって、
蛇口から出てくるものは
聴いてくれる人のものであるっていうような。

商業的な音楽、自分のための音楽
という二項対立というのが
ちゃんちゃらおかしいと思っている。

(Lemon の先行配信のダウンロード数 50万というのは)
ドラマがほんとうに
めちゃくちゃいいところで
流してくれているので
相乗効果みたいのがあったと思う

最近の人気っぷりについて:
J-POP を作りたい、普遍的な音楽を作りたいと
思いながら音楽を作りたいと思ってきた
身としては、それがだんだんだんだんこう
かなってきたという感じもして、
すごく光栄なことでもあるし
嬉しいことでもある

でもそれで何かが変わっているわけではなくて、
だいたい家で曲作るか、飲みに行くか、
ゲームするか、というローテーションの
中でやっている

自分が小学生とか中学生の頃に恋焦がれていた
ものがあって、自分もこういうものを作りたい
というのがあって、小学生がライブに来てくれて、
曲の始まりでピースサインすると、ピースサインを返してくれる
そういうのが本当に美しいなぁと思って。

そのころに好きだったものがあって、
それを指針にして生きてきているので、
この子にとって俺がそういうものになれているのかな、
ということがあって。

ひたすら「美しいもの」を作りたい
ということだと思う。

いい感じのことも悪いときも
これからいろいろあると思うんだけど、
それさえ守っていれば大丈夫
なんじゃないかと思う。

 * * *

ついでに、鈴木敏夫さんの
「ジブリ汗まみれ」というラジオ番組に
出演したときの言葉も面白かったので
記憶に残ったところを少しだけメモしておく。

ジブリ映画が好きで、
特に「千と千尋」には大きな影響を受けた。
海の上を走る電車(海原電鉄)のシーン?
がとても好き。

カリオストロの最初の5分間、
魔女の宅急便の始まりも
めちゃめちゃ美しいと思う。

漫画版のナウシカが大好きで、
特に、ラストシーンの
「生命(いのち)は光だ」
「ちがう、いのちは闇の中のまたたく光だ!!」
にすごく感動して、生きる指針になっている。

宮沢賢治の「春と修羅」の
の中の「小岩井農場」のラスト近くの一節

この不可思議な大きな心象宙宇のなかで
もしも正しいねがひに燃えて
じぶんとひとと万象といつしよに
至上福祉にいたらうとする
それをある宗教情操とするならば
そのねがひから砕けまたは疲れ
じぶんとそれからたつたもひとつのたましひと
完全そして永久にどこまでもいつしよに行かうとする
この変態を恋愛といふ

がとても好きで、酔っぱらって朗読する。

Lemon を作っている間、
茨木のりこさんの詩を読んでいた。

宮崎駿さんはすごく変な人なのに、
多くの人に受け入れられるものを作れるというのは
いったいどうなっているのか不思議。

鈴木 P によれば、
根はすごくペシミスティックで、
人類なんて滅びればいい、とさえ思っているのだが、
アニメというメディアで、
子供には希望を語らなくてはいけない、
この世界は良いところだと語らなくてはいけない、
というのが大きな制約になっているのではないか、
ということだった。

イシグロさんの「Never Let Me Go」の
ヘールシャムだ・・・

おまけ:
リンドバーグの「海からの贈り物」
茨木のり子「詩のこころを読む」
は鈴木P のお勧め。

前者の原書と後者は
Kindle 版があるので、
読んでみたい。

 * * *

いくつかラジオ番組の音源を聴いたが、
「美しい」もの、「心が震える」ものが大好きで、
そういうことを他人と共有したい、
ということを大切にして、
そのまま生きている人だ。

だからこそ、あんなに素直に
言葉が紡げるのだろう。

こういうピュアさというのは、
詩人の特質だと思うが、
おそらく小平さんなどとも同質なもので、
そういう心で生きて行けるというのは、
才能があってこその面ももちろんあるのだが、
忘れがちな大切なことを思い出させてくれる
貴重な存在であるのは間違いない。

それに、平沢進の影響を受けたというのは、
さもありなん、というか、なんというか、
平沢ファンとしては感動。

とにかく、面白い・・・面白すぎる。

最近まで知らなかったのは
本当に不覚だ。

情報収集能力というか
アンテナの感度の低さを
感じるなぁ・・・
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