棹前昆布の出漁風景 2012年08月27日 | 新聞から 棹前昆布の出漁風景2011年06月22日 棹前、読めます??? 「さおまえ」と読みます 麓は恥ずかしながら、北海道に来る(住む)までは 利尻昆布ぐらいしか知りませんでした 北海道の昆布のこと 去年の夏、入院していた時、向かいのベッドのおばあちゃんが 「あぁ、棹前大丈夫かな?」と天気予報を見ながら毎日つぶやいていて 麓の頭の中で「棹前?」「なんで天気予報の時???」 と思っていました 棹前昆布 そのうち、「長」とか言い始めたおばあちゃん 麓の頭の中には (棹前に長...昆布らしいけど) 4人部屋で次から次へと人が退院して、新患さんが来て でも麓とそのおばあちゃんはずっといて 「向かいのお姉さん」と呼ばれていた麓は 次第に、そのおばあちゃんの人生の歴史を知ったわけです 昆布漁師がどれだけ大変なものなのか 毎朝3時半に起きて、旦那さんの朝ごはんとお姑さんの朝ごはん 幼いお子さまの朝ごはんに難しいお舅さんの朝ごはん 毎朝作ったそうです そう、4種類の朝ごはんを 4時にはご主人が起きてきて、黙々と朝ごはんを食べ 支度にかかるそうです 麓は全然知らなかったのですが、昆布漁は時期が決まっていて 漁業が朝の天候と天気図を見て はい、天気図もです なぜなら、その年のいい昆布の生えている場所に行き、陣取る時間 猛ダッシュで船が出漁しているのはそのためです 昆布を採る時間 そして、持ち上げるのにご夫婦二人で小さい船の上で戦場だったそうです 昆布でいっぱいの船で急いで岸に戻り 今は、クレーンやユンボを使っていますが 昔は全部手で運び 干すのです ある程度乾くのに時間がかかるので、天気図が必要なのです おばあちゃんは、「その日の朝5時に灯台の光がつき、ピーと音が鳴ったら漁に出ていいんだよ」 晴れていても、その日差しが長く続かない日は漁に出れないそうです 昆布漁の時期が決まっているだけに、漁師は必死ですが 相手は自然 天候不良が続けば、漁に出られない=収入なし 第一次産業は自然相手なので「台風は北に去りました」なんてNHKに言われると 今年の北海道の農業はかなり悪いです 6月ぐらい(つまり北海道の雪が融けて土がでて作業できる頃、芽が出る頃)に長雨が続き 低温だったため、今時期ならもう「とうもろこし」は終わっているのですが 全然実が入っておらず、専門家に言わせても「このまま暑い日が続けば、よくて9月頭かな???」「下手したら9月中旬でも駄目かもしれんぞ」 とうもろこし農家は死活問題です 玉葱も駄目です、雹にやられたため出てきたばかりの芽がほとんど痛んでしまったのです この時期、山にはたくさん食べるものがあるはずなのに 畑に膨大な被害が出ています、そう動物たちが餌を食べに山から下りてきているのです 半年間、雪の中で1回しか農業が出来ない北海道 酪農家だって同じです 牛が食べる牧草の生育具合 刈って、乾かそうと思っていても雨の予報だったら徹夜してでも刈り取って運ぶかのばすか 広大な北海道の真っ暗闇の畑にトラクターなどのライトが夜中すぎてもついていると、涙がでそうになります 麓にとっては暑いのはきついですが、でも文句は言えないです 暑さが必要な人がいて、その灼熱の暑さの中で黙々と働いている地元の人たちを見ているからです 美味しそうなこのラーメンも、この作業と更に昆布を梳く気の遠くなるような作業を思うと 「きゃ~昆布ラーメン」という気持ちだけでは食べられません ご訪問ありがとうございます 人気ブログランキングへ にほんブログ村