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汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

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みやすけの散文詩

2011年06月08日 | 散文詩
愛が交錯する時 あなたは眼を背けて、私から遠ざかる。沈黙の中に一縷(いちる)の光を見出すように、今まで連れ添った時間の流れを想い出している。私はそんなあなたの腕を取り、より戻そうと躍起になって涙を流してみる。色褪せたモノは心だけではない。私が培ってきた歓びも、麗しく揺れる想い出の端から、感情は止めどなく溢れて、それは、涙に変わる。遠い空を見上げるあなた、愛していた形跡も今は、流れ星のように、私の心を孤独へと誘って行く。萎れた花は二度と再起しないだろう。こうして愛の終わりを紡ぎ、天空を泳ぐ天使達の、さよならを告げるラッパは鳴り響く。寄せ合って、頬の温かみを感じた今年の冬。少し冷たいあなたの頬の感触を覚えている。まるで、色の無い背景のように佇んでいる。あなたが少し誇らしい笑顔を見せる。ふと、我に返った。私は、道の向こうへと消えて行くあなたを見つめていた。少し肌寒い夜の風。甘い香りのする住宅街。全てを闇へと誘う夜の空。欠けた三日月の輝き。私は、追いかけようと声を上げようとした。体中が、無意味に火照り出していた。熱くなる心を、冷めきった関係性を見直す事も、まだ、ままならないで。こうして、一夜は過ぎて行く。あなたは、いずれ遠くの世界で、手を振ってくれるのだろう。私が、今まで見てきたあなたの孤独は、決して一人では癒されるものではないから。それは二人の永遠の絆。未だ見えない傷を抱えたまま、あなたは此処から旅立って行く。小さな奇跡を信じる、幼いあなたの心には、幾万もの花の咲いた跡がひしめいていた。私は、その花を掻き集めて、今度とばかりに、大声で泣くのであった。張り裂けそうな胸の痛みをどうか抑えてほしい。今度こそは、あなたを愛して見せると、心に誓っても、消えて行く炎はどうにもならないから。
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