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汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

記憶の中の悪夢

2015年01月22日 | 奇想の詩
餓えた口を開き 滴る水を舐める
虚ろに歪む 瞳から 流れる涙が
肌を伝い 墜ちて行く

張り裂ける 肉体を 指で辿って
誇らしげに 微笑んでいる
ここに有るのは 単なる肉塊
愛らしい笑顔 歪んだ皮膚に 触れる
冷たい感触 総てを呑み込んだ 哄笑を浮かべた

あなたはまだ身悶えの 記憶の中で
悪夢にうなされている

引き裂かれた 喉から 溢れる 高笑いの表情
夢幻の欲望に
瞳は青ざめて 深淵に流れ込む

身体が融解して行く
溢れ出す血液に溺れ
身体中に隙間無く 染み込んで来る
暗鬱な瞳から 滲み出る 悪意が
肉体に喰い込む 哀愁の夢に
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夜闇の白馬

2015年01月21日 | 奇想の詩
せめぎ合い 胡乱に歪む 世界を観た
宛も無い道の先には 宇宙の声が蠢く
鮮やかな 夢を視て 眠る
漆黒にくすむ 夜闇に彷徨う 光

宛も無い 風の行く 幻に ちらつく
夢の果てへと 導く
明ける事の無い 夜の寒さに
怯える手が 肉体を引き裂くように
探し求めた 幻想の街

まだ焔が揺れている この命
翳す手の温もりを 忘れないように 口を紡ぐ
瞳の色が 微睡む あやふやな夢
夜闇を駆け抜ける白馬が風ように 消えて行く
涙が流れ 一瞬の灯火に 崩れ堕ちる 感情

焔の波が 絶え間なく 揺れる
夢と現の境界が 溶けて無くなり
闇の果てへと 引く手に 導かれる
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胡乱な瞳の月

2015年01月21日 | 奇想の詩

形の無い 留めどなく溢れる 水の音
残響が微睡む 陽の翳る 時は幽玄を映す
暗鬱なる景色が 過る 音の弾ける 水滴に揺られ
何処までも 浮沈を繰り返す

水面の輝きに照らされて 躍る 魚の群れ
浮上する 波に浚われ 腐食して行く
この眼に映る 森羅万象の嵐が
音も無く 瓦解して 脳髄を侵す

速く滴る 水滴の音 時間は乱れ 墜ちて行く
意識は 鼓動を打ちながら 腐乱し 匂いを放つ
明かりの消えた 水面に 月影の胡乱な瞳が覗き込む

この身体は 流れて行く 抑制の外れた感情
総てを呑み込む 抑えられない欲望に
潰えた世界が 泣いている
胡乱な瞳の月が 覗き込む 鮮やかな海が
朽ち果てた 身体を抱き締める
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揺籃

2015年01月16日 | 奇想の詩
揺籃に揺られ そっと目を閉じる
穏やかな 時の流れの 一瞬の風を 感じたから
返す波に 想いを届けよう
古の海に 流れる この憂鬱を

遥か彼方に 満ちる 温かな海水
色付く海藻の揺らめきに 胸はときめき
もっと深い場所へ より大きな源へと
惹き込まれる 螺旋を描く魚の陰に 隠されて
何処までも落ちて行く

此処は 満ち足りた あなたの揺籃
締め付けられた胸の 高鳴りに 心は満たされて
静寂の夢の中へと 何処までも 微睡む
もう戻れない ざわめく気泡に 映る瞳の色
涙が溢れ 少しずつ途絶えて行く 意識の明かり

波は穏やかに 満たされた心を 流して行く
遠退く意識の狭間に見た 鮮やかな海の光に照らされた
揺籃を遺したまま
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断罪の刻

2015年01月16日 | 奇想の詩
地に落ちる 羽のように 螺旋を描く 鴉
焦げた身体の 哀愁に 雨は降りしきる
掴もうともがき 散って逝った 花の薫り

太陽の凋落 繋いだ手に 涙の線が滴る
寂しげに微笑んで見せる 古びた写真
その瞳の奥 鮮やかな色彩を映して 壊れて行く
一瞬の想い出さえも 炎に焼かれ 朽ち果てる

冷たくなった身体に 打ち付ける雨
断罪の刻 彷徨い続ける 亡骸の群れは
光に包まれ やがて消滅する 宿命
雨に打たれ 匂い立つ
破壊された歴史の死臭
総べてを呑み込み 薙ぎ払い
炎に焼かれ 逃げ惑う 断罪の刻
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赤い月の輪郭

2014年12月11日 | 奇想の詩
光に包まれた 孤独
眠って居た 月が
おぼつかない 陰影を照らす

虚空を見つめ 河の流れに 身を浸す
全てを失い 緩やかな時は 涙の雨を降らせ
潰えた街並みが 語り掛けて来る
写真のように 佇む 少女の悲しみを

今にも この世界から消えそうな
おびただしい命の 声を 拾う 鐘の音
葬り去られた 身体に遺る血液が ざわめき
赤い月の輪郭に 夢幻の炎火が鼓動する

燃え尽きた身体が 散って行く
枯れた花のように 螺旋を描きながら
やがて闇の奥深くを 遊泳し
その瞳に映る 火の粉の舞う街並みは
燃える屍と 赤い闇に 彩られる
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溶けて行く鼓動

2014年12月07日 | 奇想の詩
朧な意識 止めどなく 流れる
浮遊して行く 身体が 漂う波に乗り
水の中を 呼吸する光に 照らされ

泳ぎ疲れた 眼差し
深く揺れる 底を見つめて 沈む
水面は 遠く 閉じて行きながら
魚の群れに 時の流れを任せて
バランスを失くして行くだけ

そっと手を伸ばし 揺れる光の中へ
淡く暗い場所へ 溶けて行く 鼓動
舞い上がる 気泡のように
この手が 力尽きるまで
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虚ろな波に 揺られて

2014年12月06日 | 奇想の詩
虚ろな波に 揺られて
気泡の 淡く滲む 穏やかな感情
沢山の想いの 出処を捜して

降り立つ
この海原の 幻想な景色の
無為な言葉も また 振り出しに戻る
奥地へと その内部の 安楽でさえも
虚ろな波に 揺られて

気泡の 淡く滲む 穏やかな感情
沢山の想いの 出処を捜して

降り立つ
この海原の 幻想な景色の
無為な言葉も また 振り出しに戻る
奥地へと その内部の 安楽でさえも
一人では まだ 感じられないから

ただ静寂を せめぎ合い
苦しい胸が 呼吸を求めて 手を伸ばした

明かりの無いこの場所で
いつまでも 浸って居たい
移ろい行く潮の流動に導かれた
まだ 明ける事を知らないままの 海の中で
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最果ての幻想

2014年09月12日 | 奇想の詩

やがて消え行く 言葉を 抱き締める 

輝きを放つ 哀愁の火焔 儚く散り 身体を血に染める 

光りを見失い 争いの絶えぬ 感情に 涙は枯れ

握り締める あなたの手は 冷たく強張ったままで

 

息を潜め 瞳の奥へと 堕ちる 最果ての幻想

情愛の凋落へと 果てる 悦びを求めた 過ちは

咽び泣く 感情に惑う あなたの 欲求

 

淋しさを隠せない 甘く誘惑する蜜の香り

唇を開けたまま 瞳を逸らさない 

この身が崩れる程に 愛した 総てを 包み込むように  

 

あなたを抱き締めた この腕に絡まる 憂いと共に

水泡に包まれ 何処までも 深い闇へと 堕ちて行くように

足掻き 窒息していく 意識は酩酊し 安らかに眠る

鮮やかな 色彩が流れる 優しき時の静寂に

虚ろな輝きは 藍に染まる 

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過ちの徴

2014年09月12日 | 奇想の詩

儚い世界に 堕とされた 

海鳴りの声音は 死へと誘い 

淡い夢の陶酔を 舐め続け やがて意識の波に 呑まれる  

 

肉体の蠱惑に揺れる あなたの表情に 融ける 瞬間

降りしきる雨に 打たれ 流れる涙の温もりを 感じた

 

手を取り 握り締める 

冷たい あなたの瞳は もう戻れない 過ちの徴

記憶の闇に 抱かれ 重なり合う 身体の自惚れを 犯す

さざめく波に 言葉を失くし 枯れた 感情

 

暗い夢の途上に 幾つもの 積まれた瓦礫

繰り返される 罪に あなたの手は まだ温かくて

淡い夢と 非情な現実の狭間で 自我を見失う

 

虚ろな視界に うろ覚えの過去が 揺らめく

触れられないままの 素肌 切り離される 肉体の誓い

予期せぬ終焉 定まらぬ視点に 過ちは繰り返される

 

この眼に映る 炎 美しく歪む あなたの表情が

偽りの夢に 華を咲かせる

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