虚ろに歪む 瞳から 流れる涙が
肌を伝い 墜ちて行く
張り裂ける 肉体を 指で辿って
誇らしげに 微笑んでいる
ここに有るのは 単なる肉塊
愛らしい笑顔 歪んだ皮膚に 触れる
冷たい感触 総てを呑み込んだ 哄笑を浮かべた
あなたはまだ身悶えの 記憶の中で
悪夢にうなされている
引き裂かれた 喉から 溢れる 高笑いの表情
夢幻の欲望に
瞳は青ざめて 深淵に流れ込む
身体が融解して行く
溢れ出す血液に溺れ
身体中に隙間無く 染み込んで来る
暗鬱な瞳から 滲み出る 悪意が
肉体に喰い込む 哀愁の夢に
やがて消え行く 言葉を 抱き締める
輝きを放つ 哀愁の火焔 儚く散り 身体を血に染める
光りを見失い 争いの絶えぬ 感情に 涙は枯れ
握り締める あなたの手は 冷たく強張ったままで
息を潜め 瞳の奥へと 堕ちる 最果ての幻想
情愛の凋落へと 果てる 悦びを求めた 過ちは
咽び泣く 感情に惑う あなたの 欲求
淋しさを隠せない 甘く誘惑する蜜の香り
唇を開けたまま 瞳を逸らさない
この身が崩れる程に 愛した 総てを 包み込むように
あなたを抱き締めた この腕に絡まる 憂いと共に
水泡に包まれ 何処までも 深い闇へと 堕ちて行くように
足掻き 窒息していく 意識は酩酊し 安らかに眠る
鮮やかな 色彩が流れる 優しき時の静寂に
虚ろな輝きは 藍に染まる
儚い世界に 堕とされた
海鳴りの声音は 死へと誘い
淡い夢の陶酔を 舐め続け やがて意識の波に 呑まれる
肉体の蠱惑に揺れる あなたの表情に 融ける 瞬間
降りしきる雨に 打たれ 流れる涙の温もりを 感じた
手を取り 握り締める
冷たい あなたの瞳は もう戻れない 過ちの徴
記憶の闇に 抱かれ 重なり合う 身体の自惚れを 犯す
さざめく波に 言葉を失くし 枯れた 感情
暗い夢の途上に 幾つもの 積まれた瓦礫
繰り返される 罪に あなたの手は まだ温かくて
淡い夢と 非情な現実の狭間で 自我を見失う
虚ろな視界に うろ覚えの過去が 揺らめく
触れられないままの 素肌 切り離される 肉体の誓い
予期せぬ終焉 定まらぬ視点に 過ちは繰り返される
この眼に映る 炎 美しく歪む あなたの表情が
偽りの夢に 華を咲かせる