臺灣と瀬田で數理生態學と妄想

翹首望東天, 神馳奈良邊. 三笠山頂上, 想又皎月圓(阿倍仲麻呂). 明日できることは今日しない

陸上植物上の相互作用のモデル

2015-01-30 00:14:59 | 研究

最近,以下の二つの論文がオンライン発行になりました.テーマは違いますがどちらも植物のステージ構造(齢構造や食害状態など)を明示的に取り入れたモデルを使った研究です.植食性昆虫や土壌微生物との相互作用が,繁殖率や死亡率に直結するような古典的な個体群動態の定式化から抜け出す第一歩だと考えています.相互作用相手からの影響で,すぐ増殖したり死んだりはしないのが長寿命の陸上植物の特徴であり,従来のプランクトンなどを想定した個体群動態モデルには何か重大な見落としがあるはずです.とは言ってもまったく新しい定式化が必要とは限らず,stage-structured modelとmass balance modelを真面目に(単純化だけののための変な仮定をいれずに)適用すればある程度まではいけるのではないかと思ってます.

Kinuyo Yoneya, Takeshi Miki*. Coevolution of foraging behaviour in herbivores and their natural enemies predicts multifunctionality of herbivore-induced plant volatiles. Functional Ecology DOI: 10.1111/1365-2435.12398

http://www.functionalecology.org/view/0/summaries.html#yoneyamiki00465  こちらはオープンアクセスです.

Po-Ju Ke, Takeshi Miki*, Tzung-Su Ding (2014) The soil microbial community predicts the importance of plant traits in plant-soil feedback. New Phytologist DOI: 10.1111/nph.13215

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/nph.13215/abstract

 


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