ダンナが写真の整理を始めて、おおよそがデジタル化出来た。
最近はこればかりをぼーっと眺めることも多い。
ダンナの両親のアルバムの中には戦時中の写真もある。
さらに戦闘中の写真まである。
この数枚の写真を見つめていると、胸がしんしんとしてくる。
こういう時代を経て今があるのだ。
戦後の日本の生活がモノクロ写真の中に息づいている。
ダンナや私達が子供の頃の写真は貧しいが輝いている。
目が輝いている。
元気が溢れている。
父や母も若く、力がみなぎっているように見える。
いつしかカラーになって
私も高校生。
そういえば、あの頃はモノクロとカラーのフィルムが
半々だった。
高度成長期で、皆、豊かな暮らしを追いかけた。
欧米の文化に憧れ続けた。
私は21で結婚した。
その時、「家事は半々でする」と言って、母を驚かせた。
義母は笑っていた。
何でも手伝ってくれるダンナを見て母は
「今の時代の女性は幸せね」と言った。
ニューファミリーと言われる時代も来た。
TVはそれを煽り立てた。
その狭間でうごめいていた世代だ。
今、母の30~50代の写真が心に浸む。
当時の私はわからなかった、気づかなかった。
母の生き甲斐。生き様。
気づいて良かった。
今たった一人残っている親だ
感謝の気持ちを表そう。
私達夫婦も言える。
こんなに歴史があるんだ。
無駄にせず、これから先、かみしめて生きよう。