晩年 太宰治 2024年03月09日 | Weblog 太宰治の「晩年」を読んだ。彼の作品は文章が簡潔で分かりやすい。そして、奥が深い。 「死のうと思っていた。今年の正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。着物の布地は麻であった。鼠色のこまかい縞目が織りこめられていた。夏まで生きようと思った。」これが彼の書き出しである。 感性の鋭い人だな。と思う。