くりまんじゅうの日記

世間より少し いやだいぶん遅れている
老シーラカンスです。

台湾紀行3 故宮博物院。

2024-06-04 | 旅行

楽しみにしていた故宮博物院に着きました。北京の紫禁城の中にも故宮博物院が
ありますが 台湾の故宮博物院の所蔵品が グレードが高いといわれます。

戦火から守るため 早い時期から上海の英仏租界らに移し避難させていた紫禁城
の宝は 中国を追われ    日本軍が去った台湾へと逃げた国民党の蒋介石のもとへ
運ばれました。それらを展示したものが 台湾の故宮博物院になります。

皇帝の至宝を中心に それも選りすぐりの一級品   70万点を所蔵する故宮博物院を
全部見学するは数年かかるそうで 限られた時間内では 結局はミーハー婆好みの
ものばかりになりました。 すみません

フラッシュは禁止されていますが 博物院内どの作品も撮影はOKでした。

故宮博物院
 1.
 

故宮博物院でいちばん有名な『翠玉白菜』は今回 嘉義故宮博物院へ
貸し出しており留守でした。

このみごとな翡翠の白菜は 光緒帝(在位期間1875-1908)の妃 温靖の
輿入れの持参品といわれています。

高さ18.7㎝  👈 そんなにあるの?  25年前見たときは もっと小さく
感じたけれど・・。

 2.
 

『肉形石』 清時代(1644-1911) 高さ6.6㎝
 3. 4.
 
 

コンピュータもカメラもない時代に どうやってこれが彫られたのか。
私には神業としか思えぬ作品があります。神業①は『象牙多層球』です。

12-3世紀の作品といわれ 23層もの層が重なっており それぞれの層が
回転する。 清代の職人親子3代が100年に渡り仕上げたといわれる作品で
直径117㍉の球体。   その隣は『彫象牙九層塔』高さ60㎝

 5. 6.
 
 

神業②右  『黄玉髄三連章』1個の黄玉髄(イエローカルセドニー)から
鎖も含め全て彫り出された作品。 2つは方形で1つは楕円になっている。

 7. 8.
 
   

↑上記写真の左 『紅白玉髄筆洗』 これも1個の天然石(サンゴでは?)
から彫り出したもの。
尺寸  全高10.2公分  最寛8.9公分  👈 だそうですが私には??です。

 9.
 

『毛公鼎』この字を見たとき はっとしました。
昔 同級生の兄さんの名前が  鼎かなえ   だったことを思い出しました。
その当時は 息子になんと難しい名前を付ける親かね と不思議でした。

故宮博物院の 5大宝物の一つに数えられる毛公鼎です。

 10. 11.
  
 

『翡翠屏風』48枚の翡翠を削ったもので   サイズ  4424×6664px

日中戦争時に昭和天皇に寄贈され 一時は日本が所有していた時代も
あったが 第二次世界大戦後 返還された。

 12.
 

今回の故宮博物院行きで うわっ実物が見られると旅行申込時は喜んだのに
ああそれなのに・・ 数々の宝物を見ているうちに すっかり忘れていました。

それは600年まえ 中国景徳鎮の 皇帝の窯で作られた 『明成化闘彩鶏紅杯』
通称チキンカップを この目で見てくることを忘れ帰ってきました   バカよね  

10年前の2014年  サザビーズオークションで 香港の実業家劉氏が   38億円で
競り落としたチキンカップを追うNHKの番組が 数ヵ月前にありました。

チキンカップを所有することは 中国人にとって最高のステータスになるとか。

 13.                     NHKさま 拝借します
 

いま現在 本物とされるチキンカップは 世界で20個しか確認されておらず
その中の6個を ここ台湾故宮博物院が所蔵しており 常時展示している。

 14.
 

↑にも書いた 蒋介石が台湾へ逃げたあと 上海の租界らに避難させていた
北京故宮博物院のお宝は 奪われぬよう用心を重ね ベトナムらを経由して
2972個の木箱は台湾へと 大切に運ばれたそうです。

 15. 16.
 
 

今回の現地ガイド 葉(よう)女史の弁によると

『皇帝の貴重なお宝が あのまま北京に置かれていたら 文化大革命時
壊され盗まれたりで 散り散りになったでしょう。 これら貴重な宝物が
私たちの国に運ばれて良かった 何年後も世界中の人に見てもらえる』

と言いつつ  『大陸からの侵攻を私たちは怖れている』  とも語りました。

案の定この旅が終わってすぐに 台湾をぐるりと取り囲み 中国本土の
軍事演習がありました。

もう一度故宮博物院へ行きたい終日見たい は私の叶わぬ夢になります。

毎度の悪いクセ あれもこれも盛り過ぎて 牛のよだれになりました。

最後まで読んでいただき ありがとうございました。

コメント (26)
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