多重債務道５６ 減額

季節は冬に入り深く雪が積もる日も日に日に多くなり、自分は日々就職活動に専念していた。年末に入り妻は自分に「年末年始ぐらいゆっくり休んで。今まで正月休みを取れたことが無かったんだから」と言ってくれた。今まで自分は辞めた会社に入ってから業務上の関係でここ１１年間正月休みを取った事が無かった。

元旦まであと４日。突然、弁護士の先生から電話が来た。用件は自分の借りていた４社の利息引直し作業が終了したと言うことだった。是非結果を教えたいので直接会って話がしたいとの事だった。自分は正月明けの８日にお会いする約束をして電話を切った。

約束の日になり弁護士事務所に向かった。先生は笑顔で「おっ、元気かい？仕事見つかった？」と笑顔で接してくれた。会うまではとても緊張をしていたがすっかりそんな気持ちは吹き飛んだ。ミーテイングルームに座ると温かいお茶を出してくれた。「じゃ、本題いくよ。あなたが借りた消費者金融３社とクレジット１社、計４社の利息引きなおしによる減額はこんな結果になったよ」と各社のの取り引き明細と先生が計算したメモを見せてくれた。

タキフジ　利用歴１０年　債務金額１００万　
　　　　　利息引き直し減額後→１０万

アイル　　利用歴　５年　債務金額８０万　
　　　　　利息引き直し減額後→５５万

デイッグ　利用歴　５年　債務金額５０万
　　　　　利息引き直し減額後→２２万

ライホ　　利用歴　１年　債務金額４０万　
　　　　　利息引き直し減額後→４０万

４社の減額後　計　１２７万

と言う結果になった。タキフジの場合は一度は完済しているが、最初の契約までさかのぼって引き直しをした為、利用歴が長くなりかなりの減額になった。先生曰く「ほんとひどい会社だよね」と言っていた。自分も１００万円の枠を使いきり返済が出来ずに追い詰められたと言うのに実際は債務金額残り１０万である。ライホの場合は利用歴が少なく返済も数回しかしていない為減額はゼロだった。

また弁護士費用と裁判所費用で３０万を別納になるんだけど一括で収めるか、月々の分割で収めるかを聞かれるので妻に電話で相談した際に「３０万なら何とか出せるよ」と言ってくれたので３０万は一括でお支払しますと言った。

じゃあ、今度会うときは本当に就職決まってからだから、頑張ってねと肩を叩かれ弁護士事務所を後にした。

自分の進む道は『個人民事再生（個人再生)』
条件では、定期的に決まった収入がある人（定職についている人）

就職活動は、なかなか自分のしたい仕事が見つからず苦戦している自分が凄くもどかしく感じた。




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