新年は、豚の分娩期になる時期です。ただし、昨年8月の種付けが成功していればのことです。そして桜の花の咲く頃、豚肉の相場が一番よいいわゆる花見相場となるのが、昔から養豚農業経営者の励みとなっていました。 近年は一貫生産となって、計画的に技術的に年間平均したサイクルで動いています。しかし、自然の動きを変えることは、簡単にはいかない気がします。 まず、8月の種付け実態からみて、成功しているでしょうか。毎年、その失敗が繰り返されています。 今年こそ、今から準備して8月の種付けが成功するよう、飼養管理の面から各項目ごとに確認して、見直してみましょう。 繁殖雌豚の管理は、交配後2週間以内に飼料給与を2kgに減らします。これは受精用の胚の発育中止が産子数に影響します。交配後13~21日齢の間は、受精卵が着床する時期です。 分娩豚舎に移動する5日前に駆虫します。休息豚舎に日光が十分に入っていなければ16~18時間の点灯をします。数頭の雌豚を同時離乳し、オ-ルアウトを実施して群飼します。 なお、繁殖豚は離乳当日の24時間は、飼料と水を給与してはいけません。 離乳後は思い切って増し飼いし、フラッシングを行います。分娩時の子豚体重が15kg以上であること。マクロビン、鉄剤を3日目に投与すること。28日離乳時の体重が7.5kg以上であること。離乳時子豚生存率が年間平均96%以上であること。離乳後6日種付けが年間90%以上であること。生後60日齢の体重が22kg以上であること。繁殖豚の飼養管理面で確認のポイントを書きましたが、育成も含めてみて下さい。 分娩後の飼料給与の例を以下に示します。なお、分娩日は給与しません。2日目は1kg、3日目2kg、4日目は3kg、経産豚は5~7日以降7kgを限度として不断給与します。 養豚関係の活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの効果を与えた投与方法としては、投与開始2%添加10日間、その後は0.5%添加を年間継続します。投与後5日目で、ふんの悪臭が著しく減少しました。離乳後の発情再帰が5~6日と安定し、産子数が10頭以上と増えました。豚の病気、特に肺炎症状が激減し、薬品代の大幅な無駄が省けました。そして、ワクチン効果も確実に認められています。さらに、飼料切り替え時のストレスがなく、人工乳の食らいつきが良くなります。 種雄豚の乗駕欲不全、または種付けの多回交配による精液活力不足などは1日50kg投与で3~5日添加で正常に戻ります。 離乳後の発育不良子豚(ジャミ豚)も3%添加で回復し正常に戻ります。以上が養豚経営農家からの報告です。
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