ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「経営に見合ってこその悪臭公害対策」

2018-09-19 08:43:05 | 日記
悪臭規制の強化について環境省が中央環境審議会に諮問したことが発表された。畜産では牛舎、養豚、養鶏場の排水が今回の悪臭物質規制の対象となったようだ。従来の水質汚濁防止法に基づく排水基準対策に加え、悪臭対策上からも排水基準が強化されることになる。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スが公害対策に効果を示してことを、月刊「養豚界」1992年臨時増刊号「養豚環境対策」に掲載したところ、その目的と実績が注目され、国内はもとより外国(アメリカ・スイス)からもお手紙をいただいた。国内では、講習会などでその説明を求められて、本来の酵素食品としての目的から外れて環境対策に重点が移ったようで、やや困惑している。悪臭防止法では臭気強度を2.5~3.5の範囲内で、自治体が規制地域と規制濃度を決めるようになっている。臭気強度は「無臭」を表す0から「強烈なにおい」の5まで6段階で示される。プロピオン酸は0.07ppmで臭気強度が3になるなど、それぞれの悪臭物質は濃度によって臭気強度が違う。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スも、シリ-ズで今回43回目になる。その効果の紹介では疾病が対策の効果として、免疫賦活作用が強化され、ワクチン接種をきちんとすれば肺炎等、ヘルペス様疾病が発病しないなど、基本的な豚の生理機能が活発となるため一母豚年間二〇頭以上の肉豚出荷をもって育成率とすると断言している。そして、悪臭公害が発生せず、ハエも発生しない。沈殿槽に利用すると汚水処理で問題になる汚泥やスカムが出ないなど、さらに水質基準で指標となるBOD、COD、大腸菌が国の基準の三分の一以下で、大腸菌は汚水排水1mg中2400とすると、その数4~5個と、ゼロと表現できるほどの実績がある。 飼料価格の割高、豚価の低迷という二つの重いカゼで縛られている現況に、悪臭公害のために対策をするということは不可能に近い。特に飼料に加えて使用する場合は、おくまでも経営上、経済的にプラスにならなければ意味ない。経営と切り離れた「悪臭公害対策」とは、現場をしらない者の無責任な言い方である。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、これを食べると腸内細菌叢が変化し、飼料の消化吸収がよくなる。特にタンパク質の消化分解が無駄なく行われ、ふんの中のアンモニア態窒素がないため、臭わないことが三~四日でわかる。また、タンパク質の消化分解吸収に無駄がないため、アミノ酸としての働きが大きく作用するのだろう。さらに、免疫賦活作用がよくなり、ワクチン接種の抗体価が上がる。発情関係も全く正常で、特に離乳して五日目に種付け可能となり、従来ホルモン注射に頼っていたことが不思議なくらいだと、全国から反響がある。当然、分娩された子豚も違う。ただ、マクロビンと鉄剤の注射は、必須条件である。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを利用するときは、配合飼料も標準的なものを対象にしてほしい。二月号でも指摘したが、飼料を選び、使いこなすことが大切である。 そして、忘れてならない疫学的必須条件は、豚舎周辺に一坪当たり五kgの石灰散布、豚舎内は石灰乳を塗ること。いずれも春秋年二回、ミミズのいない環境である。早くも四月、年度始めで失業率も下がれば豚価も上がると期待したい。