ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「病気に合う前に環境整備、免疫賦活作用を高める飼養管理」

2016-03-03 08:31:45 | 日記
 今年は千年紀越えという大きな節目となります。ある占者の言葉では、2000年の元旦は太陽と土星が良い場所に位置します。土星は土の星であり、農業の星、今年は農業従事者はツイているそうです。 新しい技術も次々と生まれ、素晴らしい躍進を遂げるとあります。家族労作を経営の柱とした日本の養豚農業経営は、創意工夫を凝らして低コストと省力化を図り、肉質の良い健康な豚を育て、消費者も健康に(特に女性と子供さんに)安心して生きる糧にできるものを提供することです。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、その基礎となるものであります。 豚の疾病も色々と新しい名称の病気が発生しているとの報告があります。地域的に限局しているようですが、サルモネラ病、TGEも肉豚の発生カンピロのロ-ソニアなど変わった病気が発生しています。 従来からある疾病も、その症状は、以前のようにな分かりやすいものばかりではなく、特に一般臨床診断で区別できないような合併症も認められるようです。特に長く養豚をやっている養豚場の中には、豚の病気が常在化している所も考えられます。 やはり伝染病的疾病が被害が大きく、発生してからの対策をたてていたのでは間に合いません。予防的思想として疫学的な対策、またはワクチン接種によって、必ずその抗体価がどの位あるかを確認することが必要です。 ワクチンはきちんと行っているが、その効果がないといった質問をよくされますが、抗体価が上がり、その力があれば発病しないわけです。 免疫賦活作用があるかないかが、必須条件といえます。今までの20年の経験からいいますとワクチン接種し、抗体ができると、その刺激というか、免疫賦活作用が高まることで、近隣に発生している伝染病、例えばオ-エスキ-病などが発病しないなど、以前にも書きましたが、ヘルペス様疾患の発生も抑えるなど、免疫賦活作用を高める飼養管理が重要です。 その連鎖作用により肺炎など皆無の状態となり、発病再帰の早期出現、そして産子数の増加、生後日齢に応じた発育、育成率が向上し、当然のことながら要求率・肉質の上物率と一貫経営にふさわしい段階ごとの実績が出て、経営もト-タル的に自信の持てる数値を示してくれます。 環境問題も特に悪臭がなくなり、ハエの発生においも驚くほど少なくなり、国の基準の三分の一以下、BOD、COD、SS特に大腸菌のほとんど皆無というくらいの実績が示されています。 大規模経営では、そのようなきめ細かな観測は大変ですが、それ以外のことは充分示してくれるでしょう。 その効果の現れは、努力の積み重ねのさらなる積み重ねたうえでの効果です。そうした積み重ねがド-ム状になり、疫学的見方でいうと、大きなド-ムに包まれた形の農場となるからです。 ところで、「未病」という言葉が中国漢方にあります。これは、人間とはいずれ何らかの病気に出会う生身であるから、その対策に衣食住の環境を整えて生活することが大切であるという戒めの言葉です。 養豚農業経営の飼養管理の技術も定礎をもって、大きな節目にいたしましょう。