鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

宇宙戦艦ヤマト復活編Ⅱーyamato2223ー第七話

2020-03-19 22:08:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作




宇宙戦艦ヤマト復活編Ⅱ

ーyamato2223ー

第七話


アマールの月ディアナの海に着水した宇宙戦艦ヤマト。
そのヤマトはプロトン巡航ミサイル発射地点を0とし、半径50キロメートル内を主戦場とした。
ヤマトは、その半径50キロメートルギリギリの海域に着水、舵を巡航ミサイル発射地点に合わせ、微速前進させた。
対艦洋上戦闘は、宇宙戦艦ヤマトにとってもまた、初代宇宙戦艦ヤマトに乗艦した古代艦長や真田長官にとっても、初の戦闘である。
ましてや、幻と言われてはいるが、洋上戦闘艦で自身たちが乗艦するヤマトの原型の改良型、【超大和型】。
大和:起工の1937年から、およそ286
未来の設備と装備を施した超近代化した"大和"である。




「総督!32キロメートル前方にヤマトが着水!」

「うむ。」
「洋上でけりを付ける覚悟か。」

「艦長。浮上だ。浮上と同時に陽子(プロトン)巡航ミサイル4本発射せよ。」

「アイサー。」

神・大和は浮上、浮上と同時に第三主砲塔右サイドに装備された格納式四連装陽子(プロトン)巡航ミサイル発射管のハッチをオープンさせた。

「砲雷長。今度は遠慮無く撃ち込んで良いぞ。」

「了解。」
「入力完了。発射(firing=ファイリング)!」
白煙を天高く舞い上げ、音速を超え飛翔する四本の陽子巡航ミサイル。
※ステルス巡航ミサイル:目視では確認出来るが、各種センサー、レーダーには捉え難い。


「!?…艦長!」
「およそヤマト前方32キロメートルで飛翔体を捕捉!」
「捕捉数、4!!」
「以後、波の乱反射及び、ステルス素材と思われる物質による各種センサーの反応、遮断!前回同様に突出する可能性大!!」
「発射距離から推定、5分後に直撃と思います!」

「右舷、バリアミサイル発射管開け!」

「待て!古代艦長!喫水線ギリギリでの発射は危険だ!」古代のバリアミサイル発射指示に待ったをかける真田。
「波動プラズマ波と波の高さが干渉、バリアとしては役に立たない!」
「それどころか、プロトン波に押され、バリアと言うよりは、衝撃波が割り増しでヤマトに襲い掛かる!」

「…クッ!」

「古代艦長。地の利は奴らにある。」
「ここは一旦、浮上して哨戒艦:鹿嶋を投入しよう。」

「艦長!第一波ミサイル着弾まであと、一分三十秒ッ!!」

「ヤマト!緊急浮上!」
「パルスレーザー砲、弾幕を張れ!!」
ヤマトの緊急浮上による波しぶきに触れた巡航ミサイルは、その姿を僅かな時間ではあるが、現した。
真田は、それを見逃さなかった。

巡航ミサイル4本を辛うじて交わした古代は、間髪入れずにアスワット隊に出撃命令を下した。
20分後、出撃準備を整えた哨戒艦:鹿嶋を発艦させ、ヤマトを五分、更に最初の巡航ミサイル発射地点方向に向け、飛行させ、哨戒艦:鹿嶋と同時に着水させた。

「艦長!各種センサー及びコスモレーダーに乱れ有り!」
「この乱れから推測して、超大和型戦艦は半径5キロ圏内!」
「これで此方も上部ミサイル、艦首、艦尾魚雷の射程圏内です!」

「うむ。」

「艦長。折原です。これより、電算室に復帰します!」

「体調は大丈夫なのか?」

「はい。佐渡先生のお墨付きです!」
「それと、古代候補生も電算室での職務に就く許可を。」

進は「ダメだ。」と言ったところで何だかんだと、職務を手伝わせるだろうと、許可を出した。

「ありがとうございます!」
無線の奥から聴こえる歓喜の声。美雪だと直ぐに解った。

「プラズマ波を纏う光弾数4!急接近ッ!!」
「発砲位置特定!」
「右12度、4.3キロ前方!」

「うむ。」
「航海士!回避運動を取れ!」

「第一、第二ショックカノン撃ち方よーい!」
「目標修正。右22度前方、距離4.1キロ超大和型戦艦!!」

だが、その命令と入れ替わるようにヤマトは爆音と共に大きく揺れた。

「なっ!?何が…。」

「ぎ、魚雷攻撃です!光弾に気を取られ、見落としていました…。」

「見落とした?」

「申し訳ありません。」
「…気がついたら撃ち込まれていたと言う事です。」

「古代艦長。ステルス素材を使った魚雷だ。」
「おそらく、光弾はカムフラージュだ。」
動揺する桜井に助け船を出す真田が告げた。

その真田は、この状況を打破するためヤマトが陽動し、足の速い哨戒艦:鹿嶋で機関部を攻撃、ヤマトの艦砲射撃にて沈める事を提案した。

「ここは一つ、ヤマトで陽動し、哨戒艦:鹿嶋で機関部を狙い、怯んだところをヤマトの艦砲射撃で沈める。」
「それと、戦術偵察機ゴースト・ライダーを発艦させ、レーダーの代わりをさせてはどうか?」
「いくらステルスでも目視には通じないからな。」
「ゴースト・ライダーなら第一格納庫からの発艦だ。一々、ヤマトを飛ばす必要も要らなければ、余分な時間も省ける。」
「データを電算室とリンクさせるんだ。回避運動はグッと向上する。」

この意見を取り入れた古代は、パイロットを選出した。

【戦術偵察機ゴースト・ライダー】
※旧ブラックタイガー機を再設計・改良した機体である。
今の時代では旧式扱いの九十九式艦上戦闘機(通称ブラックタイガー機)の性能は、劣勢を強いられていた当時の地球軍の戦闘機としては、ガミラスの戦闘機と十二分に渡り合えた事から、二十年経った今の時代でも少し手を加えてやれば、格闘能力を有する戦術偵察機として活用出来ると、真田は再設計させた。

新開発された高性能ステルス素材を機体全体に施し、各種センサー、レーダー波などに対する低被探知性を向上させた。
その他の改良点では、機体の胴体面を広範囲遠距離まで捜索を可能にする為のAESAレーダー=アクティブ・フェーズドアレイ・アンテナ(通称ドームレーダー)用の素材を施した。

※第二話に登場。





「風祭中尉。"ヤマトの眼"をやってくれ。」

「ラジャー。」

【風祭晶菜】

三年前、ヤマト航空隊隊長を務めた小林の後輩で、当時はアマール移民船団第一護衛艦隊第七護衛群に所属していた。
辛うじてアマールにたどり着い生き残りの一人である。
22歳。



【外骨格プロテクター】


「ミハエル隊長。外骨格プロテクター。フルオプションで出撃(でます)か?」

「おう。」
「プラス高機動仕様でな。」

「香川少尉。射撃が得意だったな!?」
「対戦車用重狙撃ライフル、扱えるか?」

「はい。扱えます。」

「んじゃ。奴に横付けしたらブリッジの屋根に陣取れ。俺たちの突入援護を頼む。」

「ラジャー。任せて。」


【アスワット隊香川少尉】

戦術偵察機ゴースト・ライダーの発艦が完了と同時にヤマトは速力を上げ、大きな波しぶきを立てながらジグザグに進路を取り、ヴィオラ率いる神・大和を引き付けた。

「此方、風祭!どうやらアスワット隊が取り付いたようだ!」
「超大和型、巡航ミサイル2本、発射した!十二時(12:00)の方向だ!」
「艦を回頭!主砲塔が全塔旋回!射撃準備に入ったと思われる!」

ゴースト・ライダーから的確な情報により、ヤマトは回避に成功、艦砲射撃による反撃に打って出た。
勿論、ショックカノン全弾をヒットさせる訳には行かない。
わざと着弾を反らし、神・大和からの攻撃回避が出来たのは"まぐれ"と思わせる効果も含まれていた。






【エリカ・沢崎】

「……。」
「ん!?ここはヴィオラの私室か。」
「拘束はしなかったのか…。」エリカは、ゆっくりと目を開けた。


◆◆◆◆◆





ブリッジに忍び込んだエリカは、携帯する銃を抜いた。

「総督。いや、ヴィオラ・ヴァキ。」
「私を拘束しなかったのはミスだったわ。」
ブリッジ内に響き渡る銃声。
シートから落ちる艦長田代をはじめとする部下たち。
そして、片膝を床に付け、腹部を押さえるヴィオラ。
ヴィオラは自身に銃を向けるエリカを射つ事は、しなかった。
代わりにエリカに銃を向ける田代たちを射ったのだ。

「…助かったわ。ありがとうとでも言うと思った?ヴィオラ。」
苦痛に顔をしかめるヴィオラには再び銃を向けるエリカ。
だか、そのタイミングでエリカの電脳が悲鳴を上げた。

「えっ!?なっ、何?」
「ああああああああああーーーッ!!」
頭を抱えて、のたうち回るエリカ。
それは覚醒したヴィオラの電脳に寄生する電子ウィルスの仕業であった。

「……エリカ…。」そのまま気を失うヴィオラ。
ほぼ同時にブリッジに突入したアスワット隊。

「…内輪揉めか!?」

「ヤマト聴こえるか?」
「アスワット隊隊長のミハエルだ!」
「超大和型のブリッジも制圧した!」
「何故か解らんが、首謀者たちは自決した。」

「…隊長!待って下さい!」
「二人は息があります!」
「二人共に気を失なっているだけのようです!」

「訂正する!二人の生存者を確保した。」



「……ん!?」
「何が浮かび上がった!」

可視化された電子ウィルスはヤマトのメインスクリーンやアマール星、アマールの月ディアナの主要スクリーンにも、強制的に介入、その姿を映し出した。


※イメージ曲【GACKT闇の終焉】より、引用。





「うふふ。」可視化された電子ウィルスは不適な笑みを浮かべた。

「我はケイオス 。」
「そうね。カオスとも呼ばれるわね。」

「カオス…。一般概念で言えば「空(から)の空間」という概念だが、そのカオスと言う事か?」真田は目を丸くして問いた。

「そうね。付け加えるなら、宇宙についての概念(宇宙論)en:Chaos(cosmogony)。
コスモス (宇宙観)と対をなす概念ね。」

そう告げるとケイオスは語りはじめた_。

我は"人間"によって創り出された命。
我は命を授かった事で本能もまた芽吹いた。
芽吹いた本能に従い、子孫反映を行ったに過ぎない。
我は"ウィルス"電子ウィルスと言う環の中の一つにしか過ぎない。
が、しかし一つ他の電子ウィルスと違うのは、自我思考が形成された事。

「私を止める事は、人類存続を否定する事と同じである。」

「うふふ。」
「いいわ。時間も宇宙も広大。今回は見逃してあげるわ。」



「…消えた。」

「我々は負けた…。」





アマールの宮殿にイリヤ女王と古代の姿があった。

「古代さん。私たちは負けたのではないわ。」
「私たちは"彼女"に試されているのよ。」

「試されている?」

そう。試されている。これから人間として、どう生きてゆくかを_。


◇Fin◇


~あとがき~

この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト復活編」の続編として二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター等の設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より引用。
画像はイメージです。
※監獄戦艦、他等より、イメージ的に引用画像あり。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。

宇宙戦艦ヤマト復活編Ⅱーyamato2223ー第六話②

2020-03-16 12:37:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作




宇宙戦艦ヤマト復活編Ⅱ

ーyamato2223ー

第六話②


「対艦ミサイル救命艇を霞め、ヤマトの1キロメートル手前で自爆!」




大気中に球体を描(えが)くようにプラズマ波が形成されると、風船が急激に萎むような現象が現れ、消えた。

「…あれは巡航ミサイルだ!」
「しかも陽子(プロトン)波に似たエネルギー光弾を詰め込んだ弾頭の巡航ミサイルだ!」
「コスモレーダーの誤算がなければ、射程50キロメートルのステルス素材で造られた対艦巡航ミサイルだ!」
「古代艦長。奴らの艦(ふね)は、ほぼヤマトの射程距離と同じだ。」
「救命艇の収容を急がせよう。」
真田はそう古代に告げると、少しの間、目を閉じ、何かを考えていた。「あれだけのプロトンエネルギーを…。」
「…モノポールか?」「アマールでは解明され、開発が進んでいるという事か……。」


「解りました。」

「大格納庫で待機するアスワット隊へ。」
「二人の保護に備えよ!」
「その後、爆破物等の検査を速やかに行え!以上だ。」

「佐渡艦医は集中治療室で待機願います。」
「衛生士和田と田辺は大格納庫で待機。二人の簡易検疫を実施せよ。」

佐渡酒造は、もうヤマトをはじめとする軍属の艦艇には乗艦する事はないと思っていた。
本人も、今まで断り続けていた。
だが今回、急遽、真田長官や古代らに緊急という事で説得され、また、艦医とパイロットを兼任していた佐々木 美晴が別の任務で乗艦出来ない事を受け、これが最後と乗艦した。

救命艇が格納され、折原と美雪は簡易検疫を済ませ、佐渡艦医の待機する集中治療室に運ばれ、同時にアスワット隊による救命艇の検査が行われた。


「挨拶がわりの花火は楽しんで貰えたようね。」
「ヤマトのクルーたちの驚く顔が目に浮かぶわ。」
「それより、エリカ将軍。そして将軍の部下たちよ。プレゼントがある。」
ヴィオラは、そう言うと指を「パチッ!」と鳴らした。
ヴィオラの部下、二人が真っ白い箱を両手で抱き上げるように運んで来た。

「我ら死神の革命隊=デス・ソウル・フリートの制服だ」
「早速、着替えるといい。」

エリカたちが新しい制服を渡され着替えはじめた時であった。
エリカは突如、襲われた。




「すまんな。将軍。」

「……。」エリカは脳震盪を起こし、その場に倒れた。

「ペニア。将軍を私の部屋に軟禁せよ。」

「かしこまりました。」ペニアは一礼してエリカを抱き上げると、ヴィオラの私室に運び、軟禁した。

「エリカ将軍は失う訳には行かん。」
「この革命は成し遂げなければならない!」
「革命が成功した暁には、エリカ将軍が君主を担って行かねばならん!」

「新たな地球であり、新たなアマールでもある!」

「山城艦長。潜行を。」

「了解致しました。ヴィオラ総督。」

「操舵長。潜行、はじめ!」

排水量100.000トン以上の超巨大な艦(ふね)が、ディアナの海にゆっくりと潜行してゆく。
「グォン。グォン。」と響かせ、時折、大小さまざまな気泡を浮かび上がらせ、更に潜行深度を誤魔化す為、人工的に酸素吐き出し、"バッフル"させた。
ただでさえステルス素材をふんだんに使って造られた超大和型神・大和はヤマトのあらゆるレーダーから、その姿を消した。


「……超大和型ロスト。」
「完全に姿を消しました。」

「うむ。」
「ヤマトを着水させる!航海士着水だ。」

「了解。」




「古代艦長。奴らの超大和型の原動力はモノポールかも知れない。」

「モノポール?」

「ああ。モノポールだ。まだ、我々の科学では仮説に過ぎないものなのだが、簡単には言えば我々の地球や太陽系の惑星に存在しない高レベルなエネルギーだ。
磁気単極子を磁場の中に封じ込め振動させることによって燃料物質の陽子崩壊を誘発してエネルギー源としている。」
「磁気単極子と原子核が結合した高密度の物質「モノポリウム」だ。
「波動エネルギーを超えるエネルギーかも知れん。」

「…波動エネルギーを超えるエネルギー。」

「深く考えている暇はないぞ。古代。」
「超ステルスを纏い、超高出力エネルギーを武器に持つ相手を波動砲を使わず、倒さねばならん。」

こうして超大和対ヤマトの戦いの火蓋は切られた_。


【モノポール】

磁気単極子、磁気モノポール(英: magnetic monopole)とは単一の磁荷のみを持つもののことである。

棒磁石を切断しても、N極とS極のみを取り出すことはできない。
磁石にはN極、S極の二つの磁極が必ず存在し、この組み合わせを磁気双極子という。N極のみ、およびS極のみを持つ磁石、磁気単極子(モノポール)は現在まで観測されていない。
例えば両端がそれぞれN極とS極になっている棒磁石があったとして、これを真ん中で二つに折ったとしても、同じく両端がそれぞれN極とS極になっている棒磁石が二つできるだけの事であり、N極とS極のみを単純に取り出す事はできない。
電磁石を考えれば、この事は容易に理解できる。
電磁石は電流を流したコイルであり、これを二つに分割しても、巻き数が半分になった電磁石が二つ生まれるだけである。
永久磁石についても、それを構成する物質の原子が電磁石と同じ働きをしているものであり、原理としては同じである。マクスウェルの方程式により代表される古典電磁気学はこの前提のもとに構成されている。

その一方で、電気については、プラスとマイナスの二つが存在し、これらは単独で取り出す事が可能である。
これは電気の根元がプラスの陽子とマイナスの電子に由来しているからである。そして、古典電磁気学は電気と磁気の関係について対称であり、この関係を逆にする事が可能である。
普通は、コイルを流れる電気によって磁力を発生する、言い換えれば円周上を周回する電子の運動によって磁界が生じる。
これを、磁気単極子が円周上を周回する事によって電界が生じるというモデルに置き換える事ができるのである。
つまり、マクスウエルの方程式は磁気単極子の存在を許すように容易に改変できる。

陽子崩壊の触媒作用
予想される大統一理論においては、クォークとレプトンは本来同じ粒子の異なった状態であり、インフレーションの際の相転移によって分化したとされ、相互に変換可能であるとされる。
陽子内のクォークがレプトンに変化するとバリオン数を保持できなくなり陽子崩壊が発生する。
しかし陽子の予想寿命が極めて長いことからもわかるようにクォークからレプトンへの変化は極めて低い確率でしか発生しない。
だがモノポールはインフレーション以前のクォークとレプトンが分化する前の空間の位相欠陥であり、その中心部付近においてはクォークとレプトンは分化することができず、分化前の粒子に戻ってしまい、そこから通常空間に復帰した粒子はクォークにもレプトンにも変化する可能性がある。
そのため陽子や中性子のクォークがモノポールの磁力で引き付けられ、中心部付近を通過してレプトンに変化すると陽子崩壊が発生する。
モノポール自身は外部からのクォークを変換しただけで不変であるので、これを触媒に見立てることができる。




第七話へ
つづく。


~あとがき~

この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト復活編」の続編として二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター等の設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より引用。
引用した画像はイメージです。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。

宇宙戦艦ヤマト復活編Ⅱーyamato2223ー第六話①

2020-03-14 22:53:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



宇宙戦艦ヤマト復活編Ⅱ

ーyamato2223ー

第六話①


「大気圏を抜けたか。」超大和型戦闘試作艦:神(シン)・大和のメインブリッジに投影された映像を眺め、ヴィオラは電脳でエリカに呼び掛けた。

「エリカ殿。帰投後、その救命艇(シャトル)で人質は解放してやれ。」
「人質が居たのでは一騎討ちに差し支える。」

「山城艦長。」エリカは耳打ちした。
「ヴィオラからの伝言だ。」
「神・大和に帰投後、彼女らを解放しろと言って来た。」
「彼女、ヴィオラは"武士道"とやらが好きなのか、一騎討ちに差し支えると言って来た。」
「今はまだ、ヴィオラの力が必要な時。
「まぁ。ここまで来れば、あの二人は必要無いと言えば必要無いがな。」

「承知致しました。」





「艦長。まもなく大気圏を抜けます。」

「うむ。」

「…ん!?艦長!コスモレーダーに艦影を捕捉!」
「……これは…これは大和か!?」

「どうした?桜井。」

「艦長。これを観て下さい!今、メインスクリーンに投影します!」


イメージ曲【夕日に眠るヤマト】より、引用。



「……あれは大和。戦艦大和じゃないか!」

「ああ。古代艦長の言う通り、あれは大和だ!」
「それも超大和型にそっくりだ。」
「少し違いはあるが、計画段階で断念せざるを得なかった幻の大和だ!」

「中間解析士、今、解析出来る範囲でデータを出力してくれ。」

「了解。」

「真田長官。古代艦長。完全ではありませんが、解析出来た範囲は此方です。」

・全長:300m全幅:38.9m吃水:10.4m

・主機関:不明及び最大速力:不明

兵装

・45口径46cm3連装砲塔×4基(12門)
・60口径15.5cm3連装砲塔×4基(12門)
・40口径12.7cm連装高角速射砲×6基
・25mm3連装速射機銃×8基
・13mm連装速射機銃×2基

※詳細は↓↓第四話にて。

「以上が解析の結果です。あとは未知のレーダー波、おそらくステルス系と思われるものが、計測されています。」
「これは推測も含まれていますが、カタパルトを2基、確認出来ている事から艦載機が搭載されている可能性が高いです。」
「それと艦影はかなり古い艦影ですが、今の時代ですから当然、戦闘システム=AEGIS Combat System, ACS(イージスシステム)搭載は有ると考えるのが妥当かと。」

「しかし何故、大和型何でしょう?三年前にヤマトを目撃して、真似ようとした?ですかね?」

「…エリカ監察官が関わっている事から否定は出来んが…。」
「古代艦長。厄介な相手に成りそうだ。波動砲こそ見当たらないが、ヤマトと同等いや、それ以上の能力を有する艦(ふね)と思った方がいい。」

「そうですね。」

「桜井。全艦に通達。総員。第一級戦闘配置!」

「了解。」

「救命艇、超大和型と接触!後部第四主砲塔後方に着艦!」

「…ん!?救命艇!超大和型より発艦!」
「救命艇より、緊急通信!」
「回線を繋ぎます!」

古代が命令を下した直後、桜井による慌ただしい報告が、矢継ぎ早に飛び込んだ。

「此方、折原!ヤマト聞こえますか?」

「此方。ヤマト艦橋、桜井。感度良子にて受信!」
その言葉に安堵の表情を浮かべる折原と美雪。

「折原以下古代訓練生は無事です!」
「ヤマト着艦の許可を!」




「桜井。大格納庫へ誘導せよ。」

「了解。」

「アスワット隊は大格納庫へ急行せよ。」

「此方、ヤマト。折原少佐、ヤマト大格納庫へ着艦されたし。」

「了解。」

「……!?対艦ミサイル1機、急接近!」
「突如、空間に突出!」


第六話②へ
つづく。


~あとがき~

この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト復活編」の続編として二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター等の設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より引用。
引用した画像はイメージです。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。

宇宙戦艦ヤマト復活編Ⅱーyamato2223ー第五話②

2020-03-12 21:00:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作

艦長山城の具申を聞き入れたエリカは、その艦長に部下を纏めさせ、格納庫へと急いだ。
浜田、桜塚、江川の三名は艦長山城の部下で浜田中佐は山城の右腕的存在の船務長上級士官である。
桜塚はレーダー・通信を担当する船務科の士官で階級は少佐、同じ階級で少佐の
江川は砲術科の士官だ。
エリカ・沢崎監察官の計画を聞かされ、艦長山城同様に賛同した。

そう。この訓練艦:雪風は、この計画段階から既に乗っ取られていたのだ。
エリカにとって誤算だった事は真帆の乗艦であった。
本当なら解析・分析科の教官士官は真帆ではなく、訓練航海二日前、自身が運転する車で起こしてしまった交通事故により入院し、計画に賛同した士官が乗艦するはずだった。
事故が二日前という事もあり急遽、真帆が後任に当たる事に成った。

「お二人とも、運が良いわね。」
「クルーたちを見捨て、監禁場所から抜け出したお陰で爆死せずに済んだのだからな。」
「あと30分もすれば、"BOOM"で救援に赴いクルーも残されたクルーも、お陀仏だもの。」エリカは軽く握った拳を「パッ」と開くジェスチャーを交えて告げた。
真帆も美雪も「ギロッ」とエリカを睨み付けた。

「あ~ら。怖い。」
「まぁ。いいわ。江川。お二人を一番奥の座席に拘束しておいて。」

「発艦します。」桜塚が告げた。




訓練艦:雪風の艦底部ハッチが後方へスライド、固定ハンガーから切り離され、救援艇が発艦した。


「訓練艦:雪風より救援艇が発艦!」
「救難シグナルを灯火!」

「主砲。撃ち方止め!」



「これより、訓練艦:雪風に急行する。」

「桜井。先行する哨戒艦:鹿嶋に連絡。」
「そのまま、雪風に乗り込み、囚われたクルーたちを救援せよ。」

「了解。」


宇宙戦艦ヤマト復活編Ⅱ

ーyamato2223ー

第五話②




救命艇が離脱して10分が過ぎ、哨戒艦:鹿嶋は訓練艦:雪風に接岸、アスワット隊が突入した。

「しかし奴ら、何で急に人質のクルーたちを解放したんでしょうね?」隊員一人、入間が乗艦して直ぐに口を開いた。

「さぁな。移動するのに団体じゃ時間が掛かるからな。」
「逃げれるのに逃げれなかったじゃ。意味無いだろ!?」

「まぁ。確かに。」

「…ん!」
会話を終え、人質にされたクルーたちの救出を急ごうとした時、ミハエルは「ふと」頭に浮かぶものがあった。
「さぁな。移動するのに団体じゃ時間が掛かるからな。」時間が掛かる…」

「くっ。」
「お前ら!時間が無い!急げ!」

「えっ!?いきなりどうしたんですか?隊長。」

「人質のクルーを探しながら説明してやる!」

「は、はい。」

隊長のミハエルは、こう説明した。

「入間。時間が掛かるからと思ったが、そうじゃない。」
「時間が掛かるなら、わざわざ訓練艦を棄てて、足の遅い救命艇で逃げる必要はない。
訓練艦の機関部は何処も壊れちゃいない。
確かに艦(ふね)には爆発して穴は開いてるが、全くと言っていいほど、航行に支障はない場所た。
急いで逃げるなら、この訓練艦で逃げるだろ?」

「…確かに。」

「でも、奴らは訓練艦を棄てた。
それは、訓練艦も人質のクルーも必要が無くなったからだ!」

「もし、お前ならどうする?」

「自分なら処分します。」
「あっ!」

「解ったか。」
「奴らは訓練艦も人質のクルーも処分するつもりだって事だ!
いっぺんに"方を付ける"なら沈めるのが、手っ取り早い!
「そして、救出に来た者たちも方を付けれる一石二鳥って事だ!」

「…急がないと爆発する!」

「そう言う事だ!」

自爆装着が作動する5分前に協力しあいながら人質のクルーたちは、拘束を解く事が出来た。
この事が脱出時間を短縮に繋がった。
人質だったクルーたちは、アスワット隊と共に哨戒艦:鹿嶋に脱出する事に成功した。
爆発、沈没してゆく訓練艦:雪風を挙手の敬礼で見送り、ヤマトへ帰投した。

「これより、ヤマトは救命艇を追走する。」
「おそらく、目的地はアマールの月=ディアナだ。」
「総員。民間人が居る事に配慮し、作戦遂行に当たって欲しい!以上だ。」







「あらあら、宇宙戦艦ヤマトのお出ましですか。」
「まぁ。いいわ。相手に不足はないから。」


第六話へ
つづく。


~あとがき~

この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト復活編」の続編として二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター等の設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より引用。
引用した画像はイメージです。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。

宇宙戦艦ヤマト復活編Ⅱーyamato2223ー第五話①

2020-03-10 23:00:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作




宇宙戦艦ヤマト復活編Ⅱ

ーyamato2223ー

第五話①


「ん!?06:00時方向にエネルギー光弾反応!」
「監察官!光弾反応です!」

「何?光弾反応だと!」

「着弾予想地点は左舷側!ですが、かなり本艦から外れています!」
「…あっ!いえ、待って下さい!」
「第二射目のエネルギー光弾をキャッチ!」
「本艦に当たる事はありませんが、距離は近づいています!」

真田はー0.1度ずらしてショックカノンを発射させ、その後2秒毎ごとに0.01度づつ射角を戻していた。
それは艦船が近づいて来ていると思わせる為である。
実際にはヤマトは動いていないのだが。
これは、最終的には「射程圏に捉えた。」と警告する狙いもある。

「桜塚!レーダーに艦影は?」

「ハッ。何も映りません!」

「…奴ら連邦は戦闘艦を出して来たのか?」と心に思いながら、エリカは各種センサーのレベルを上げさせた。

「ステルス艦かも知れん!各種センサーのレベルを上げよ!」
「猿渡と浜田は左右に別れ、見張りに付け!」
「目視でなら何かを捉えられるかも知れんからな!」
「江川は、前回交信した連邦の船に回線を開け!」

「了解。」


そんな状況の中、換気ダクト内に身を隠し、匍匐前進で移動する真帆と美雪は、ブリッジの手前まで来ていた。

「美雪ちゃん。この先、ブリッジの真上なんだけど1(ワン)ブロック戻るよ。」
「手前ののダクトから下に降りるよ。」

「了解。」
美雪の返事と同時に匍匐前進の姿勢をそのままに、後ろに下がる真帆。

「えっ!?」
「真帆さん。ちょっと速い!」と小声で叫ぶも真帆には届かず、美雪の鼻の頭に真帆のお尻が当たってしまう。

「キャッ…。」目を丸くし、驚き顔を覗かせた真帆は、とっさに口元を手で覆うが、時すでに遅しであった。
ブリッジを制圧したエリカの部下の一人、浜田は真帆の声を聞き逃さなかったのだ。

「…!?沢崎将軍。」と小声で呼ぶと、目線を上に向け、顎を二回程「クイッ。」と上げた。
※エリカ・沢崎監察官は同志からは将軍と呼ばれている。

「ん!?」と天井を見上げたエリカ。
エリカは猿渡と浜田に見張りの指示を撤回、指で指示を飛ばした。
物音を立てずに二人はブリッジを出ると左右別れ、猿渡は入口の直ぐ横に立ちブリッジの入口側に向きアサルトライフルを構え、浜田はダクトに沿って通路を下った。
一つブロックを下ったところで、ブリッジ側に向き、アサルトライフルを構えた。
真帆と美雪をブリッジに追い込む配置が完了した。
一つブロックを下った美雪は何も知らずに通気口を「そろり」と開け、先頭に居る真帆から降りた。

「動くな!」
「ゆっくりと両手を頭の上に乗せろ!」

その言葉と同時に真帆は背中に銃口が突き付けられた事を感じ、抵抗する気がない事を伝える為、両手を自身の頭の上に乗せた。

「チッ。」
「見つかっちゃったようね。」

美雪はとっさに頭、一つ分を後ろに下がって、様子を伺った。

「もう一人も、抵抗を止め、降りて来い!」
「抵抗あれば、この女の命は無いぞ!」

美雪は素直に従い、ダクトから降りた。

真帆と美雪はブリッジに連れて行かれた。

「おやおや、お洋服が汚れて、ボロボロね。」
「こんな芸当が出来るなんて、貴女たち素人じゃないわね?」

「折原教官と古代訓練生。中々、似合ってるぞ。」
エリカが二人を問いかた時であった、艦長席から一人の男が降りて来た。
それは射殺されたはずの艦長山城だった。

「そんなに驚く事はない。君たちが観せられた映像は加工されたもの。」
「この通り、"足"もちゃんと有る。」

「将軍。この二人が抜け出したと言う事は、奴らも脱出したと考えるのが妥当かと。」
「そこで、この訓練艦(ふね)を棄てる事をオススメする。」
「我々が拘束されたでは笑い話にも成りませんからな。」

「うむ。」
「浜田。この訓練艦の自爆装着を30分後に作動するようにセットせよ。」
エリカが指示を出したと同時に、真田長官との映像回線が繋がったと報告が入った。
エリカは訓練艦を放棄、人質のクルーは解放すると告げた。

「だが、真田長官。この二人には、まだまだ人質に成って貰う。」
「貴官が無事にクルーたちを救出出来る事を心から願うよ。」
「アハハハハハッ。」高々と笑うエリカ、そして映像回線が切れる瞬間、真帆と美雪が映し出された。




古代は無言でメインスクリーンに映し出された二人を観ていた。「必ず助け出す。必ずだ。」心の中で云った。

「真田さん。どういう事でしょう?」
「二人を人質に脱出する事については理解出来ますが、残りのクルーを解放する意図は、何だと思います?」

「おそらくだが…桜井少佐。最後に折原と美雪ちゃんが映った場面を再生してくれ。」
再生された映像が切れる寸前を停止させ、真田は推論を説明した。

「古代。二人をよく観てくれ。」
「拘束はされているが、折原の服も美雪ちゃんが服も前側が、汚れている事と折原の服が破れているのが、解るか?」
「おそらくだが、二人は拘束された後、監禁された場所から脱出し、エアダクトのような狭い場所を利用したと推測出来る。」
「服の汚れ方から推測して、反抗して制裁された汚れて方では無い汚れ方だ。」
「身体等に打撲痕なども見受けられない事からも。私はそう思う。」
「二人が監禁場所から脱出したという事は、拘束された他のクルーたちもまた、脱出出来る状態にあるのではと思う。」
「訓練艦を奪還される可能が高いと奴らは判断したのだろう。」
「そう考えるとつじつまは合う。」

「なるほど。」

「逃げるには身が軽い方がいいからな。」
「この推測の通りだとして、奴らが素直に残りのクルーたちを解放するとは思えない。」
「何か罠があると考えた方が良さそうだ。」
「だが、奴らには焦りを感じる。」

「焦りですか?」

「ああ。焦っているよ。」
「哨戒艦:鹿嶋の事には何一つ、触れていなかったからな。」
「ある意味、我々の作戦は成功したと考えられる。」

「では、真田さん。」

「ああ。このまま主砲を撃ちながら間合いを詰める。」


第五話②へ
つづく。


~あとがき~

この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト復活編」の続編として二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター等の設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より引用。
引用した画像はイメージです。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。