ジョージのインドネシア体験記

パダン(Padang)という、インドネシア、西スマトラの地方都市での生活体験記。

No.80 インドネシアってどんな国?(2016.01.26)

2016-01-26 20:34:01 | No.71~No.80
 今回の話は、以前に書いたものとダブります。今後も、以前書いたネタと同じものを書くことがあるかと思いますが、すでに何年も経っていますし、その間に多少なりともパダンの事情も私の認識も変化がありますから、繰り返しになることを恐れず書いていくことにします。
 また、以前は、文字だけで伝えるというつもりでこのブログを書いていましたが、今後は画像ありきで書くことにします。

 さて、インドネシアといって、日本人に知られているのはバリ島、次いでボロブドゥールでしょうか。
 海外旅行のガイドブックってたくさんありますけど、「インドネシア」というタイトルで出ているのは、私の知る限り『地球の歩き方』だけです。それ以外の本は、全て「バリ島」なんですよ。
 唯一「インドネシア」で出している『地球の歩き方』も、別冊で「バリ島」も出しています。「インドネシア」の中身だって、4分の1ぐらいはバリ島。
 こういうのを見ていると、インドネシアと言えばバリ島しかないのかという気がしてきますが、バリ島って、むしろ、インドネシアの中では特殊な場所だと言えるんですよ。

 インドネシアは、赤道をまたぐ大小1万数千もの島々が構成する、島嶼国です。
 よくあるメルカトル図法の世界地図では、高緯度ほど面積が拡大されて描かれますので、赤道をまたぐインドネシアは小さく見えるんですが、国土面積は日本の約5倍で、世界第15位です。
 人口は2億5千万人ぐらいで、日本の約2倍、世界第4位です。

 公用語はインドネシア語ですが、300種族とも言われる多民族国家で、各地域ではそれぞれの民族の言葉が話されています。
 言語学上では、「一つの言語の中の方言」か、「別々の2つの言語」かを区別する定義はないそうですが、私としては、各民族はそれぞれに独自の言語を持っているという立場で書いていきたいと思います。(ちなみに、琉球語やアイヌ語はもちろん、日本語は西日本語と東日本語に分けた方がいいと、私は考えています)
 私が滞在しているパダンでも、日常ではミナンカバウ族の言語であるミナン語が使われています。インドネシア語の教育を受けていなくて、インドネシア語を話せないという人も少なからずいます。

 インドネシアは、世界最大のムスリム人口を抱える国ですが、イスラム国家ではありません。
 どういう事かというと、憲法上は世俗主義を採っていて、信教の自由が認められているのです。イスラム国家というのは、シャリーア(イスラム法)を国の統治の基礎として採用している国のことなのです。
 ムスリム(イスラム教徒)は、国全体では8割弱ぐらいです。母数が世界第4位という人口ですから、ムスリム人口が世界一になっているというわけです。
 上記のバリ島の特殊性の一つに、ヒンドゥー教が優勢だということが挙げられます。
 私にとって多少厄介なのは、信教の自由があるといっても、「無神論」が認められていないことです。形式上は仏教徒ということにしています。厳密に言うと無神論者でもないんですけどね。
 何にせよ、宗教なんてただでさえ面倒臭いものなのに、公的な場にも絡んでくるという面倒臭さです。

 通貨はルピア。現在は1円=115ルピアぐらいです。
 インドネシアの品物の値段を日本円に換算する時は、わかり易く1円=100ルピアと計算すれば、少しお釣りが来るぐらいです。
 日本からインドネシアへ旅行に来て、数万円も両替すると、ちょっとした札束になりますから、なんだかお金持ちになったような気分が味わえます。実際、1か月間で3万円も使えるなら、パダンではリッチな生活と言えます。

 日本と同じく、インドネシアも島国な上に、火山や地震が多いのです。
 インドプレート、ユーラシアプレート、太平洋プレートの境界線が、スマトラ島からジャワ島を経てバリ島へ連なるラインと、フィリピンからニューギニア島のラインです。この線から外れているのが、カリマンタン島。
 ですから、カリマンタン島だけは例外ですが、日本と同じく地震の多発地帯です。
 2004年、スマトラ島北端のアチェ州沖を震源とする地震では、インド洋沿岸各国で20数万人もの被害をだしました。
 2009年には、私の住んでいるパダン沖を震源とする地震もありました。
 スマトラ島北部、メダンの南には、トバ湖という世界最大のカルデラ湖があります。コーヒー好きの人なら、マンデリン・トバコというコーヒーの産地として知っている人がいるかもしれません。

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