ジョージのインドネシア体験記

パダン(Padang)という、インドネシア、西スマトラの地方都市での生活体験記。

号外 将来を想うハンガーストライキ

2011-09-15 13:37:31 | 号外
若者たちの行動に、敬意と感謝を込めて、賛同し応援したいと思います。



~コブシを使わず、拡声器を使わず、ただ食べずに想いを発信する~

http://hungerstrike.jimdo.com/


声明文



福島第一原子力発電所の事故で多くの方が故郷を追われ、また、暮らしそのものを奪われました。この原発事故が収束するまで、放射能が大気中と大地と海に垂れ流しにされます。



一度事故が起きてしまったら取り返しがつかなく、誰も責任が取れないことが明確になりました。



それだけではなく、原発は事故が起きなくても大量の温廃水などで自然環境を破壊し、何万年も管理しなくてはいけない大量の核のゴミを生みだします。



私たち若い世代には、すでに日本の54基の原発が生んでしまった、半永久に消えることない核のゴミと福島原発から漏れ続けている放射能を残されてしまいました。



しかし震災後も、新規立地計画されている上関原発建設予定地では、休みなく原発建設のための環境調査工事を進めています。

泊原発も国民になんの説明もなく営業運転を始めてしまいました。



私たち若い世代は、原発の負の遺産をこれ以上背負いたくありません。

そして最も放射能の影響を受ける子どもたち、その子たちに繋がっていく命に、これ以上の負の遺産を残したくありません。



私たちは命の糧となる自然や、命そのものを大切にすることを政策に反映してもらうように請願し、ハンガーストライキを10日間行います。



これは、これからこの地球で生きていく私たちの願いです。







請願内容



内閣総理大臣 野田佳彦 様

経済産業大臣・原子力経済被害担当大臣 枝野幸男 様

文部科学大臣 中川正春 様

外務大臣 玄葉光一郎 様

環境大臣・原子力発電所事故収束及び再発防止担当大臣  

・内閣府特別担当大臣(原子力損害賠償支援機構) 細野豪志 様



•上関原発をはじめとする新規建設計画を白紙撤回してください。


•放射線量が高い、福島県内や周辺の県に住む方々の健康管理や避難後の生活面での保障、また事故による損害の補償を行なってください。


•各原発の再稼働を検討する前に、原発事故の危険性と事故の責任の取り方を全国民に説明してください。


•福島第一原発のような悲劇を、他国で繰り返さないため、原発輸出はやめてください。


•原発、もんじゅ、再処理工場など全ての原子力施設の廃炉と省エネ・自然エネルギーの社会に向けた方針へ転換してください。


以上


No.74 琴棋書画(11.09.10)

2011-09-10 23:12:06 | No.71~No.80
 以前にも少し書いたと思いますが、今の私の趣味は囲碁。2006年、28歳の時に始めたので、今年で6年目になります。
 日本では、地味で年寄りの趣味みたいなイメージのある囲碁ですが、スポーツのアジア競技大会で正式種目になるなど、海外では「(頭脳)スポーツ」というイメージで捉えられているようです。
 実際やってみれば、スポーツと同じで、子どもの時からやってればよかったなぁというのが私の実感。歳をとってからでも、できなくはないんだろうけど、かなりシンドイだろうな。
 近年、ヨーロッパでは囲碁が広まってきていると聞いたことがありますが、真相は知りません。インドネシアでは、残念ながら囲碁を知る人は少なくて、ボードゲームと言えば、チェスが最もポピュラーなようです。

 日本では囲碁がスポーツだというイメージはあまりありませんけど、故藤沢秀行名誉棋聖が「碁は芸である」と言っていますし、古来から琴棋書画といって、君子の嗜むべき芸事の一つでした。競技性ということよりも、芸術性がより重視されていたのかもしれません。
 とは言っても、江戸時代には家元制度が作られました。今でいえばプロ組織ですね。囲碁の発祥は中国ですが、20世紀以前にこのような制度があったのは日本だけです。
 まあ、勝ち負けに生活がかかっているプロは別として、アマの大半の人は大会に出ることもほとんどないだろうし、競技だとか芸だとか気にせず「趣味として楽しく打てればそれでいい」ってような人が多いんじゃないかなと思います。
 囲碁に限らず、「趣味でやってる程度だから、下手くそで人には見せられない」なんて言う人って多いですよね。本人が楽しんでいればそれでいいとも言えるけれど、芸って人に見てもらってこそのものだと思うのです。
 音楽にしても書道や絵画にしても、人に鑑賞されてこそのものでしょ。せっかくやってるのに、人に見せられないんでは、はたして本当に本人も楽しめてるのかどうか。

 何か芸を習うときに、人に鑑賞してもらうというのは一つの目標になるものだと思うのですけれど、逆に、上手な人のを鑑賞するということは、練習の王道ですよね。上手い人のを見て、それを真似ることは、上達には欠かせないでしょう。
 音楽や絵画のことはよくわかりませんが、囲碁に関して言えば、人のを鑑賞して上手い人のを真似るという、この練習の基本が難しいのです。
 今の私の棋力はアマ2段から3段ぐらい。ですが、私程度ではプロの作品の鑑賞、つまり棋譜並べをしても、解説なしではさっぱりわからない。自分よりちょっと強いぐらいの人のだったら、着手の意図が読めたりしますが、プロレベルのは何が何だか。
 音楽や絵画だったら、シロウトはシロウトなりに鑑賞して楽しむこともできますが、碁ではそれは難しい。碁は入門に大きな壁があると言われる原因の一つかもしれません。
 もちろん、何にしろ、クロウトでなければ見えない、わからないというのも大いにあるはずですけれど。
 1局通しては無理でも、部分的にはプロの打ち方を真似ることはできます。「定石」ですね。
 でも私を含め、多くのアマは「定石を覚えて二目弱くなり」なんてことになりがち。部分的には手筋でも、全局との関係の中で打てなければ、「定石打って碁に負ける」。
 あ、これって、「理に適えども悟りに非ず」ですね。

 囲碁界ではプロとアマの隔たりってものすごく大きくて、プロの人達はもちろん対局もするし、碁の研究もするんですけれど、一方で普及活動とかアマの指導もしています。
 級位者の指導とか、普及活動とかまでするのは、ちょっとプロの負担が大きすぎるという気がするのです。
 そういうのをしたいっていうアマ高段者ってたくさんいるはずです。現に、私はほとんどネットでしか碁をしませんが、親切に教えてくれる人がたくさんいます。
 日本棋院はお金を出しさえすればもらえるような免状を濫発するより、アマ高段者からインストラクターやセミプロみたいなのを養成する方がいいんじゃないかなと思うのです。
 頂上に土寄せして高くしてもすぐ崩れるけど、裾野を広げれば山は自然と高くなるはずです。
 競技であり芸術でもある、ユニークな日本の伝統文化の碁。ファンの一人として、もっと盛んになれば嬉しいですね。

 最後に、明日から3週間ほどパダンへ行って来ます。