判事ディード 法の聖域第 23回は戦争犯罪(War CRIME)です。
イアンの所属が確認できました!!
裁判所の入り口の検査で身分証明書を提示していました。
DCAと言っていましたので、憲法事項省(Department of Constituional Affairs)でした。
前回のところで説明しておきましたが、もともとはLord Chancellor の部門でしたが、
機構改革で憲法事項省になっていたのです。
私の推測に間違いがなかったようです。ほっとしています。
なお、字幕は検察となっていましたが、例によって間違いです。
この8月3日の北部ロンドン、トテナムから始まった一連の暴動を連想しました。
長引くイラク戦争に対する嫌悪、またいろいろな事情がわかるにつれ、イラク戦争の合法性に
対する疑問も起こっていました。
民族や宗教の対立も激化してきていました。特にイスラム教の信者は、移民先の社会に
溶け込まず、宗教・習慣・服装など自らの文化をそのまま持ち込んでいました。
それに対する不安が、旧来の勢力とりわけ極右の政党に対する支持という形で表れてきました。
こういう政党は、扇動が得意ですので、ますます衝突が起こってしまいます。
2つの事件は、そういう当時の不安定な社会背景があり、また、ディードやチャニング卿に対する
脅迫(爆弾)も起こりえたのです。イスラムや極右政党は、過激で、手段を選ばず、
実力行動に出ることを躊躇ったりしないので、暴力が暴力を呼び、収拾がつかなく
なってしまうのです。
なお、公共秩序法(Public Order Act)は1986年、人種・宗教憎悪法(Racial and Religious
Hatred act)は2006年ですから、こういう特別立法を必要とするほど社会が混乱していたのです。
1 ディードは控訴審判事として、チャニングやモンティと、極右政党のBNP(British National Party)
の幹部の事件を扱います。公共秩序法違反等の事件です。
どうやら、単なる思想の発表か、扇動(agitate)になるかが争点のようです。
法務長官の法廷での主張でも、言葉そのものからは、扇動とはいえないことは認めていました。
ただ、その後に起こったことをみると、まさしく、扇動というものだということです。
被告人側のジョーは単なる発言は表現の自由であり、犯罪にはならないというものです。
3人の判事の評議では2:1で、ディードは一審の有罪を維持したいのです。
被告人の国民党の幹部(顧問)は非常に巧妙なだけで、扇動の意図(intent)は明白だという
考えです。他の2人は意図だけでは罰することができないという考えです。そういう条文に
なっていないというわけです。
2人の考えが法律的には正論と思います。しかし、実体としてはディードの考えが正しいとの思いが
あるのです。だから、チャニング卿は「ジレンマ」だと言っているのです。
最終的にはディードが説得されて、逆転無罪の判決言渡でした。
ただ、理由が興味深かったです。一審で、陪審に対する説示が間違っていた(つまり、意図だけでは
駄目だということを説明していなかった)ので、と理由を説明していました。
多分、陪審員の有罪、無罪の評決について、控訴でどこまで争えるのか何らかの制限があるのだと
思います。法律の解釈は判事の権限内です。陪審員の判断が間違ったのは、判事が適切な説示を
しなかったからというわけです。だから、一審の有罪を破棄して無罪にするのだというわけです。
チャニング卿はわざわざ条文を引用していました(これはドラマの視聴者に対するサービスもあると
思います。特別法なので、必ずしもみんなに馴染みがあるとはいえません)
2 イギリスの控訴審判事は、超ベテラン揃いですね。ディードほどのベテランでも控訴審では末席なんです
(法壇に向って右、裁判長の左、日本でも同じで、裁判長の右に座っている裁判官は右陪席といいます。
左陪席はジュニアです)。日本では高裁でも右も左も若いです。特に左などは裁判官になって数年の
場合もあります。誤判があって当たり前です。
3 被告人席、いわゆるドッグの前に柵がありました。お気づきになりましたか。横に護衛がついていました。
こういう柵をみるのは初めてですが、いわゆるドッグが、ガラス張りの個室になっているのを見たことは
何度もありました。
今回の事件は暴動に関わっていたので、被告人を個室に閉じ込めることにしたのでしょうか。
4 チャニング卿、ディードにも爆弾脅迫がありました。イスラムからの脅迫ですね。
BNPは反イスラムなんです。ですから無罪にするなという警告です。
本論とは関係ありませんが、チャニング卿が「ギャリック・クラブ」とタクシー運転手に指示していました。
「ギャリック・クラブ」だけで通用するところなんですね。歴史のある、紳士のクラブだとわかりました。
5 ジョーはもともと正義のために戦う弁護士でしたが、今度のBNPの事件の弁護には違和感があります。
ジュニアバリスターのサイモンは今回初めての登場です。
BNPは政党ですし、しかも、極右政党です。こういう政党の幹部の弁護というのは、政治色が極めて
強いです。法廷活動も政治的目的で行われることが多いです。
これまでのジョーは、強いものに立ち向かうときでも、普通の市民のためでした。明らかに質が違っています。
ディードが、そういうことをしていては判事になれないよとアドバイスしているのは、
やはり、ジョーの弁護活動が政治活動の中に取り込まれたからです。おそらくサイモンは
そういう弁護士なのだと思います。
日本でも、弱い者のためと言いながら、要は政党や政治活動の一環として弁護活動をしている人は
多いです。私は、そういう人たちは好みませんが、マスコミ受けするので、いかにも正義と思って
いる国民は多いです。ディードの正義はちょっと違います。私はディードの正義が好きです。
6 なぜ、ディードが国際刑事裁判所なのか、そもそも国際刑事裁判所の事件なのか?どうしてという感じです。
なお、国際刑事裁判所(Internatinal Criminal Court)と国際司法裁判所(Internatinal Court
of Justice)とは、いずれもハーグに本部があり、間違いやすいですが、全く違います。
ICCは個人の犯罪を扱いますが、ICJは国家間の法的紛争を扱うものです。
裁判所の建物、超モダンです。ICJの方はクラシックです。一度見学したことがあります。
ICCは国際的に非難を浴びたアフリカや旧共産圏の事件などの戦争指導者を裁くところと認識して
いました。今回の被告人のprivate クラークなどは一兵卒に過ぎず、そういう小さな事件を
扱う裁判所ではないと思っていました。
また、ディードがアドホックな感じで、イギリス政府の代表として裁判官の一員となるというのも
わかりません。
ICCについては、知識がないので、そういうものだとの前提で、ここでは論じたいと思います。
7 BBCは、日本のNHKと同じような立場にある公共放送です。しかし、BBCは、しばしば政権批判
の放送をしています。
実際このような事件があったのかどうかわかりませんが、泥沼化するイラク戦に対する反対世論
を受けて、出口戦略を検討していたことはあると思います。
イギリス兵がイラク当局に身柄拘束されたこともあると思います。
職務を果たした兵士が犠牲にされることもあったようです。遺族たちが声をあげたこともあったように
思います。
ブレアはブッシュに利用され、違法なイラク戦争に国民を駆り立てたという声が世論となりつつあった
のです。
ディードのドラマは、戦争の責任は政治家にある、現場で戦った戦士を犠牲にするのはおかしいの
はないかということを、こういう形で主張したかったのだとおもいます。
これが国民の声だったのでしょう。
事実がどうかは別にして、このドラマだけに集中して、述べてみます。
8 民間人を11人も射殺したということで、イラクからクラークの引き渡しの要求があったのでしょう。
ですが、なぜここまで政治的になったのかわかりませんでしたが、General(少将)の証言で初めて
わかりました。アルジャジーラのテレビで、誰かが携帯で撮影したものが流れたということのようです。
アルジャジーラは中東のマイナーなテレビ局でしたが、今年のアラブの春では大活躍でした。
それで、イラク側が騒ぎ始め、イギリス政府としても世界中の人が目撃者となったわけですから
無視できなかったのですね。
しかし、イギリス側としては正当な戦闘行為ということだし、何よりも、イランに
おいては公正な裁判など期待できないことはわかっています。
ICCの女性検察官のマリー・マドセンもイラク大使のただ正義を求めるだけだという相談に対し、
イラクでの裁判はリンチと見られる、ICCが一番ふさわしい(Sphisticated)と説得しています。
本来であれば、イギリス側が特別な手続をする必要などないと思うのですが、
おそらくイラクを宥めるためには何らかが必要だったか、あるいはICC側の動きでしょうか。
最後の方でpretrialという言葉がでていました。準備に1年を要しているわけです。
軍法会議(Marcial Court)の話も出ていましたが、おそらく、軍側としては有罪などの判決を
出すわけにはいきません。また無罪の判決ではイラク側が納得しないでしょう。
(これも最後の方でわかりますが、内部調査が行われ通常通り処理されています)
そこで、一番簡単な方法として、クラークに意思能力がないということで、実体審理をせずに終わらせる
こともありますが、これは事実に反するので、軍側としてすんなり応じるわけにはいかないし、
なによりもクラークの名誉にかかわります(クレークは少将の証言によると有能で勇敢な若い兵士です)。
いずれにしてもイラク側の非難をかわすのは難しいというわけです。
今回は国防大臣(太り気味の人と思います)が頻繁に登場しますが、大臣としても矢面に立ちたくは
ないというのが正直なところです。しかもイラク戦争では8000人の派遣兵のうち3000人が
厳しい状況にため脱走しているというのです。軍の士気にもかかわるので軽率に動くわけには
いかないのです。
イラクはローマ規程には加入していないので、ICCの締約国ではありません。正式の要請があれば
できるとブレヴァン・クロード裁判長は言っていましたので、多分、イギリス側と内々に話し合ったうえ
なのだと思います。首相(当時はブレア)がそうしたい、といことがよく出てきていましたので、
その筋が動いていたのでしょうか。
最後のところで、背景が少しわかるようになっていますが、アメリカとの違いをだすためにもICCに
任せたとありました。アメリカはICCの条約には署名したものの批准は否定していたということですが、
ブッシュ政権になった2002年には署名すら撤回していたのです。
首相としては、公正な第三機関であるICCの判断だといって、国内からの批判に対して逃げることが
できます。イラク側には、クラークを擁護しないことを約束したのだと思います。ICCで裁判をすること
については、両国間で取引が行われたのだと思います。
ただ、イギリス政府の代表としてどうしてディードなのかわかりませんが、ディードが人の指示で動く
人間でないことは、イアンだって、法務長官だって、何度も煮え湯を飲まされているのですから
わかっているはずですが、人間の世界ってこういうものかもしれません。
厄介事があれば、ディードだというような条件反射的考えなのでしょうか。
9 秘書のクープも一緒にホテル住まいで引っ越しです。
でも、イギリスの判事の仕事も引き続きしているわけです。このあたりはわかりません。
10 裁判長のブレヴァンは裁判の実務経験が少ないので、自分の経験が生かせるとディードが言って
いましたが、そのとおりのようですね。
今回はディードはICCの裁判長や女性検察官から嫌がらせや妨害を受けます。特に女性検察官は
野心家で、色仕掛けです。
女性に弱いと評判のディードですが、彼女の罠にはかかりません。ディードは彼女のことを
クープにforceful という表現をしていました。きっと、ディードはそういう女性は嫌いなのだと思います。
何とか辞任させようとジョーとの関係を法廷で持ち出します。例によってディードは押しの
強さで裁判長を封じ込めてしまいます。
更に執拗に法廷外で裁判長に頼みこんでディードを排除しようとしますが、裁判長はディードを
辞めさせるのは難しいという意見です。それでもと引き下がない彼女に、裁判長は、そのかわりに
ジョーを辞めさせることに決めます。いつも立場の弱いものにしわ寄せです。
イギリスでのパターンの再現です。
ジョーが例によってディードに泣きつきます。どうやら、裁判長は撤回したようです。というのは
その後の法廷にジョーが出ていましたから。
そうすると、今度は、女性検察官はディードが誘惑したと嘘を言ってブレヴァン裁判長に再び
泣きつきます(このあたりは、ストレートに出てきませんが、そういうことです)。
実際は、ディードを誘惑しようとして失敗したのです。その腹いせもあったかもしれません。
ディードがブレヴァンに、彼女について「less sex ,more law」でなければいけないというのは
それを言っているのです。このクラスになると間接話法で話をするのです。
彼女にはストレートにブレヴァンとの関係を非難しています。
彼女がしばしばブレヴァンの部屋に出入りしているのです。
ディードは最初に女性検察官のマリー・マドセンに「文化の違いだ」という言い方をしていましたが、
フランスという国は、こういう感じなんでしょうか。
IMFの元専務理事のストラス・カーンのニューヨーク・ホテルのメイドの事件を思い出しました。
いすれにしても、ブレヴァン裁判長もマドセンとの関係を仄めかされて、諦めたようです。
なお、イラク大使とも何かあったと思うのですが、いかがでしょうか。
(イラク大使と彼女が手をつないでいる場面はそれを暗示しているのだと思います)
裁判長も検察官もフランス人だと思います。起訴状を読み上げていた書記さんも含め、フランス語?
なまりの英語だったと思うのです。
11 ディードが最初、クラークの意思能力を問題としていたのは、よくわかりませんが、多分、裁判官として
疑問点はきちんとしておきたいという純粋な動機のように思います。
いつものとおり、ディードは、審理に積極的に関与し、公正な手続きのよる公正な判決を目指して訴訟指揮
をします。
ブレヴァン裁判長も百戦錬磨のディードには太刀打ちできないということがわかったようですね。多分、
公正な判事だということがわかったのでしょう。
ディードが真剣になったのは、イギリス政府の真意(クラークを犠牲にする)が明確になったからです。
クラークの精神鑑定の書類が検察官から提出されたときにわかったのです。
ジョーの異議に検察官は今日手に入ったと弁解します。
1年前の予備審問(pretrial)のときに要求してあったのが、国防大臣の呼び出しがあった後になって
初めて提出されたのがわかったときです。
また、一方、裁判長や検察官はイギリス政府が悪い、政治家が悪いということで、政府を引きずり出そう
としますが、これに対しては、ICCは個人を裁くところであるとして裁判長らを説得しています。
国防大臣の代わりにだれか証人尋問する必要があるとの裁判長の指示にディードの提案で
Generalを尋問することになりました。佐官(Field Officer)の経験もあり、実戦のことを良く知って
いたのです。最初は、政府側の作戦に従った証言でしたが、クラークをスケープ・ゴートにするという
作戦について、軍隊にはないという形で、政府の戦略だったことを暗に認めてしまいます。
もともとはクラークの判断は正しいと思っているので、政治家の戦略にそのまま乗ってしまうことは
できなかったのでしょう。軍人としての誇りを完全に捨てることはできなかったのです。
そのほか、クラークが急に有罪答弁に変更した時にもディードがマーク軍曹の関与を暴きます。
ディードの干渉はいつも真実発見につながっています。つまり真相を見つける嗅覚が鋭いのです。
先のBNPの事件でも、もしディードが判事であったなら、行間に隠れている意図(Intent)を
暴きだしていた可能性があるような気がします。
今回のICCの裁判でもディードの本領は最大限発揮されたようです。
これをみるとディードだからこそ、どこにいってもいつものディードでいられるのです。本当の実力とは
こういうものなのだと思います。
フランス人やもう一人の国籍はわかりませんが、イラクの戦争については、英米以外の国では
批判が大きかったのでしょう。バズラを中心にイラクの混沌について、イギリスの責任を問いたい、
クラークを罰することでイギリスを罰したい、そういう気持ちが強いことは明明白白です。
結局、いつものとおり、政府の思惑には反し、しかし裁判の当事者に対しては正義が実現できました。
裁判長が判決の言い渡しをディードに譲りますが、それはディードに敬意を表したのです。
無罪に導いたのはほかでもないディードの功績ですから。
クラークの戦闘序列、バズラの状況、ストレス(8000人のうち1500人が精神を病んだとありました)、
常に対応の必要がある攻撃にさらされていることなどを考慮して、無罪にしたのは、尤もです。
ICCは個人を裁くところであって、国家ではありません。しかし、もしディードがいなかったならば、
クラークが有罪になっていたことは間違いがありません。
裁判長も、もう一人の判事も、イラクの混沌にイギリスの責任があると確実に信じています。クラークが
結果として11人(あるいは4人はテロだった?)の民間人を殺したことは事実です。
そうするとクラークが一兵卒などという考えは吹っ飛ぶものなのです。一兵卒に過ぎないクラークが
国を代表する人間になってしまうものです。
裁判長、もう一人の判事は完全に興奮していました。
なぜ、政府はクラークを守らないのだと憤っていました。そうすると、むしろクラークはかわいそうとなる
なるはずですが、クラークしかいないので、国や政府が悪いのはお前のせいだというようになり、
結局はクラークが極刑になるのが、オチなのです。
こういう人を説得するのは普通の人ではできません。ディードだからです。しかも、ディードが中にいるから
です。そして、ディードにはかなわないと思っているからなのです。
12 ICCの法廷はイギリスのとはかなり違っていましたね。
照明が暗いように思いましたが、ああいうものでしょうか。
もともと、ヨーロッパは、間接照明で、日本のように、部屋中を影がないように明々と照らすというのは
ないのですが、それにしてもという感じです。
法服の首周りの飾り(bandsといいます)が、イギリスにくらべ優雅な感じがしましたが、やはりフランス
の影響でしょうか。
13 法廷も含め、ヨーロッパ大陸とイギリスでは、文化が大きく異なることがわかったように思います。
ちょっぴり、旅行をした気分にもなりました。
14 イスラムとの文明の衝突、テロや戦争の脅威など、日本にいては平和ぼけでわからない、緊張感や
危機感を共有することができました。
バヴリ博士のことやテロリストによる脅迫については特に触れませんでしたが、
こういう不穏な雰囲気の中で、自分を失わないということは稀有のことです。
ICCという外国に場所を移して、だからこそ、イギリス全体の抱える問題点にズバリと切り込むことが
できたのだと思います。
最初はなんでハーグと違和感がありましたが、見ごたえのある良いドラマだったと思います。
それと同時に国際的な場所での公正な裁判は本当は難しいのではないかという気もしました。
法律と政治との関係について、女性検察官は「法律は政治家が作る、だから法律は政治にコントロール
されるのは当たり前」という発言がありました。ある意味その通りです。
だからこそ、政治は法律に対して抑制的でなければならないと思うのです。それがディードの立場だと
思います。
15 福島原発事故についてすら、何も手を打たない政治というのは、世界では理解されないと思います。
今、日本円が超円高になっています。
本当に日本は異質です。円もドルもユーロも不安です。原発事故のあった日本は、本来なら一番不安
だと思います。それが超円高になるのは、日本だけが円だけが異質だからです。
今の円高は、経済の実態とは何の関係もありません。さしあたりの避難先です。
考えようによってはクラークのような感じでしょうか。
16 こういう芯のあるドラマが公共放送であるBBCで作れるというのは、イギリスがまだ健全だということ
でしょうか。
イラクの戦闘の現実やそこに派遣された兵士たちの過酷な状況も、関係者の証言が控えめで
あるだけに、如実にあぶり出され、戦争の悲惨さを改めて知ることができました。