弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

被災地に環境未来都市構想について

2011年08月18日 | 福島原発 東日本震災

政府は16日、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の3県の都市・地域を
新成長戦略で掲げる「環境未来都市」に指定する方針を固めたということです。

しかし、一方で福島第一原発の原子炉で冷却は進まず、汚染水の処理も
目標どおり進んでいません。
冷却が進まないということは、いまでも放射能汚染が進行中ということではないので
しょうか。

また、原発から100キロも離れた福島地裁会津若松支部の敷地内の側溝の汚泥から
1キログラム当たり18万6000ベクレルものセシウムがが検出されたということです。
このように貯まった汚泥を全部見つけることなど不可能です。
ということは、この程度の高濃度の汚染源が存在し続ける可能性があります。

また、もちろん除染を効率よくするための実験もしているということではあります。

しかし、日本の政府が放射能汚染に関する情報を公開していないことは、世界中のひとが
知っていることです。

こういう中での環境未来都市というのは、どういうものなのでしょうか。
スマートグリッドの整備や再生可能エネルギーの導入や超高齢者に対するバリアフリーや
各種の生活支援などはどういう意味をもつのでしょうか。

あるいは、兎に角まず指定してから、除染を考えるというのでしょうか。
あるいは広島や長崎の経験から大丈夫というのでしょうか。
あるいは、狭い日本でいったいどこに住めば良いのだという居直りでしょうか。

いずれにしても、こういう神経には、私はちょっとついていけそうもありません。