弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

オリンパス問題と福島第一原発事故について

2011年11月09日 | 福島原発 東日本震災

オリンパスの巨額損失隠しが暴露され始めました。

おそらく、英国人社長を迎えなければ、今でも隠されたままだった
と思われます。

一連の経緯をみると、やはり解任の本当の理由は、騒がれると
悪事がバレルということだったと考えざるを得ません。

解任されたマイケル・ウッドフォード元社長は、
「支出の不自然さはこれまでも指摘してきたので、驚きはない。
驚いているのは、高山修一社長が(会見で)『これまで知らなかった』
と話していることだ」
さらに「このような額の支払いについて疑問も感じないようであれば、
取締役としての能力もないが、今の取締役は会計事務所の報告書を
見ようともせず、・・・」
と話したということです。

これは日本のすべてについて言えるのではないでしょうか。

今、私が一番心配しているのは、福島原発事故のことです。
東電発表も政府の発表も信じられません。
事故直後に実際にどれだけの放射能の漏出があったのか正確には
わかりません。
おそらく10年、20年後になると被害が顕在化するのではと思います。
そのころには、当時の責任者はおらず、責任はうやむやで
結局、つけは国民に回ってくるはずです。
実は9/11テロで救急活動をしたニューヨークの消防士は、
癌にかかる率が19%も高いということが10年の研究でわかってきた
ということです。
放射能被害は目にみえませんが、当初の被曝は大きかったはずです。

オリンパスと同じように、全くの第三者が内部の責任者になれば
必ずおかしいと思われることがいっぱいのはずです。

無責任、無能力が日本の政財界のトップを占めていることほど
怖いことはありません。