三日坊主脱出!

シモネタあり、おやじギャクあり、自虐あり、たまに真面目な話あり

Itと呼ばれた子  デイヴ・ペルザー

2005年12月18日 16時35分47秒 | 
こんな言い方は不謹慎ですが、
どうにも虐待に興味あります。

まだ幼稚園くらいの頃ですが、
父が見ていた侍もののテレビの場面で、
どういう経緯か全然わかりませんが、
お酒を飲んでいた侍が、泣き喚く赤ん坊を見て、
「うるさい」と持っていた杯を投げつけるシーンがありました。
夜も昼もずっと頭の中からそのシーンが忘れられません。

かわいそう・・・それもありますが、
もしかしたら、もっと興味みたいな不謹慎な気持ちなのかもしれません。

でも、可哀想だと思う気持ちはあります。
とてもとても辛くやりきれない気持ちにもなります。
本当なら耳を塞いでしまえばいい。
虐待なんて話を聞いたら、首を突っ込まずにいればいい。
内容を聞かなければいい。
しかし、なぜか自ら本を手にしてしまったりするんです。

こんな自分が一体、何をしてあげられるというのでしょうか・・・。

Itと呼ばれた子は、本屋さんに並んでるのは知っていました。
でも、本なので(漫画ではないという意味)敬遠していました。
図書館でたまたま見つけて読んでみることにしました。

これは虐待なんてもんじゃないですよね。
殺人ですよ。殺人未遂。
作り話なんじゃないの?とすら思ってしまいました。

なんかあまりにも凄くて、想像を絶する世界で、
感想どころの騒ぎじゃなくなってしまいました。

作者は、これから人生どう生きるんだろう?

いのちのハードル 木藤潮香

2005年12月18日 16時25分19秒 | 
本嫌いの私が感想文なんて書くのは恐らく中学生以来だと思うので、
幼稚な内容になるけど、ご了承くださいませ。

1リットルの涙の続編みたいな感じになるのかな。
お母さんの手記から構成されています。
あやちゃんの最後の様子も書かれています。

最後は病室で家政婦さんに24時間の看護をお願いしていたこと。
食事に時間がかかるので、一日中、食事をしてる感じになること。
家政婦さんが、それを快くやってくれるか、くれないかで、
あやちゃんの生活が全然変わってしまうこと。
そんなことが書いてありました。
頭の中は正常なのに、運動能力だけが衰えていくあやちゃんの状態を理解せずに、

この子の頭が正常だと思ってるのは親だけだ。
こんなに迷惑かけてばかりの子は大変だ。
そんなふうに言う家政婦さんもいたそうです。

お世話になる立場なんだから、感謝の気持ちを忘れずに。
そういう気持ちのあやちゃんは、
そういう嫌がらせを受けながらも、懸命に耐えていたそうです。

お母さんが最後には鬼のようになってました。
鬼という表現が適切かどうかはわかりませんが。
あやちゃんを守れる人は自分しかいない。
あやちゃんの声を聞ける人は自分しかいない。
そういう覚悟の元、医者や看護師、家政婦さん、色んな人に、
あやちゃんを守るために、時には鬼になったそうです。
そんなお母さんをあやちゃんは心から信じていた。

これは、あやちゃん自身の闘病の記録でもあると同時に、
あやちゃんとお母さんの深いつながりの記録でもあると思う。

よく障害や、病気は、
「この人なら克服できるはずだから、神様が与えた。」
そんなふうに受け取める話を聞きますが、
正直言えば、私はそんなの嘘だと思います。
ただ、そうしないと過酷な現実を受け入れられないんだと思います。
果たして、そういうふうに受け入れることができて、
がんばれる人ってどのくらいいるんでしょう?

人間の持つ力なんでしょうか?
それとも、その人達だからこそ乗り越えられたのでしょうか?

あやちゃんを見習ってがんばります。
私には、そんなふうに言えません。
そんな安易ながんばりじゃなかったと思うからです。

もっと生きたかっただろうね。
それしか彼女にかける言葉が見つかりません。

ダメだねぇ。私は。