モペッドライフ

神奈川県の小さなバイク屋によるトモスやチャオなどのモペッド(自転車バイク)などの話とか。

綺麗にする(キズ消し:初級編)

2009-02-23 16:16:25 | Weblog
今日は雨なので、いつもは外に出しているバイクを店の中に入れるのですが・・・狭い。(*_*)

バイクや車に付いたキズは、程度によっては消す(目立たなくする)ことができますが。あんまりひどいものはタッチペンや塗装となります。

キズというものは平面状に出来たミゾです。断面図的に言えば、通常は「-」ですが引っかいたりして「凹」のようになった状態です。

「キズ消し」の方法は幾らかありますが、例えば「凹」の両端の部分を「徐々に削り落として高さを大体均一にする」方法や「凹」の真ん中の磨り減った部分に
パテのようなものをすり込んで埋める方法、「凹」の真ん中に「○」状のヤスリなど使用して角の部分を丸めて目立たなくようにするなどです。

バイクも車も新車の状態で、外装が鏡のようにモノが映ります。これを「映りこみ」と言います。
塗装の表面上が平滑であればあるほど、それが向上します。
「キズが付いてしまう」とその周辺の表面が平滑でなくなるので、映りこみが深いモノほど目立ってしまうのです。
また、クリアレンズのように透き通っている物は「曇りガラス」のように中が見えなくなってしまいます。非常に厄介なことです。(x_x;)

キズ消しはこれを目立たなくする作業のことなのです。
初級ということで、最初にあげた「凹」の両端の部分を「徐々に削り落として高さを大体均一にする」方法を説明したいと思います。

簡単に言えば「ヤスリがけ」です。

鉄ヤスリ、紙ヤスリ、コンパウンドなどの研磨剤を使用して徐々に削っていく事です。
傷の大きさにもよりますが、外装のキズは大体「コンパウンドでひたすら磨く」ことが多いです。

コンパウンドにも種類はありますが「紙やすりの#3000相当」辺りのものから徐々に細かい粒子になっていきます。種類が多いので、大きさに合わせて使えば良いでしょう。

それでも一向に落ちないというものは「紙ヤスリ」を使用します。
紙ヤスリは「木工用」「鉄工用」などの種類がありますが、「鉄工用の耐水ペーパー」というものを使います。
これは「水研ぎ用」というもので「ヤスリに水を付ける」か「素材に水を付けるか」して使います。
紙ヤスリは大体#60から市販されていますが、「番数の低い物は粗い」ので素材まで削り取ってしまいます。

今回の場合、外装品に使えるものとしては「塗装の仕上げ用」で使用される「#2000以上」の物ですね。
それよりも粗い物は「簡単に塗装ごと削り落としてしまう」ので使うにしても注意が必要です。

さて、作業を始めるにあたっての注意点です。

1、キズ消しを行なう場所の汚れを取る...その部分に鉄粉などの硬い埃などが付着していた場合、それを研磨剤代わりに擦ってしまい余計に傷が広がるから

2、使用するウエスは巾着状にして(テルテル坊主)、同一方向に磨く。専用のスポンジなどが有ればなお良い...極端にいえば「研磨」とは細かい傷をつけて、
  大きい傷を消すようなものであるので、適当に行なうとかなり効率が悪いから

3、ヤスリがけをする際は、紙ヤスリを平面の出ている物、例えばカマボコ板などを包んで使用する...素材よりも紙ヤスリの方が強いので、手などで直接押さえた場合
  手の形のように「ゆるやかに凹んでいく」から

磨き作業は、根気が要るものです。実際に磨いている時間は10分位なんですが長く感じてしまいます。ラジオや音楽を聞きながら行なうのも良いですね♪


画像はスクーターのスクリーンです。黄色の丸の部分は曇りがあります。緑の部分はありません。
このスクリーンは、元は全体が黄色の部分のように曇っていました。紙ヤスリとコンパウンドでここまでになります。(^^)b
元々スモークが掛かっている物ですから黒っぽいのですが、透明度は新品に近いところまで回復しています。意外と簡単ですよ~♪


綺麗にする(キズ消し:初歩)

2009-02-22 13:42:03 | Weblog
休日の朝早くに、洗車場の前を通ると「満員」ではないですが、沢山の人が愛車を洗っています。
朝の内に綺麗にして「どこかへ出かけよう♪」といったところでしょうか?
自分の部屋もそうですが、バイクや車も綺麗なのが一番です^^。

うちは国道沿いにあるので、埃がたくさん飛んできます。
なので、外に置いている中古車などは「ポリマー」などのコーティング剤を塗布しています。

バイクや車が汚れる原因といえば「雨水」「砂埃」「オイル」「鉄粉」などです。
水で流して取れるものであれば問題はないのですが、オイル汚れなどの中々取れないものや「飛び石」などでついた小キズは専用の溶剤や研磨用のコンパウンドを使わなければいけない場合があります。
人間でも外に出れば、外気に触れ、風に当たり、埃も浴びますので必ず汚れますし、血は出なくても肉眼では確認できない程度の小キズが付きます。

さて、例えば顔を洗う際に、石鹸や洗顔フォームを使って汚れを落とします。その後人によってはスキンミルクや化粧水を使用したりします。
バイクなどで例えれば、「洗車の後ワックスを掛ける」のと同じような事です。
バイクや車は元から「外装品の塗装の一番上」にコーティング層というべき「クリア層」があります。これはもちろん洗車程度では落ちませんし、少々のキズもこの層の上で防がれます。

それが時に「ぶつけたり、引っかいたり」して下の「上塗り層」(外観色の層)や「中塗り層」(基本色)「下塗り層」(防錆塗料、電着層)らに達する事があります。
キズのひどいものは、塗装屋さんで治すのが一番です。でも、少々のキズならコンパウンドなどの「キズ消し剤」で目立たなく出来ます。

「キズ消し剤」でも「コーティング成分」が含まれているものもありますが、多くは消すだけです。
ということは「地がむき出し」になるので、そのままにしておくと「錆」や「くすみ」、「黄ばみ」が発生しやすい状態ということでもあるのです。
また、溶剤によっては「色の層」を取ってしまうことまであります。
力を入れて磨いている際に、ウエス(布巾)などに色がうっすらと付いていればその状態です。

そういうことで、キズ消しを行なった際は、必ず「ワックス」や「コーティング剤」を使うようにしましょう^^。

次は初級編でも・・・

画像はピアジオのモペッド「VESPINO」の古いタイプです。
優れたデザインは色褪せないものです。(-_-)b

モペッドのお手軽カスタム

2009-02-21 16:14:29 | Weblog
昨日は久々に雨が降って寒い一日でした。
郵便局の人が、カッパを着て配達に来てくれました。仕事とはいえご寒い中ご苦労様です。(-_-)b

うちのお客さんで「バイクのカスタム」が趣味の人がいます。
売っているカスタムパーツを取り付けるだけでは飽き足らずに、独自に勉強して、調べて「その結果を試す」という感じで楽しんでいます。
その人がうちの店に来る際には「バイクの何かが変っている」のです。
先日も、バイクが塗装されていたり、駆動系の部品が改良されていたりと変化し続けている感じです^^。

日常生活でも、ささいな改良や行動でも「なにかしらの変化」が起きて、それを体感できれば飽きないものです。

モペッドは、スクーターや大型のバイクに比べて改造、改良やが容易に行なえて、「良くも悪くも直ぐに体感できる」というところが面白いところです。
バイクや車でも定番のアイテムとして「マフラー」の交換があります。
価格はピンきりですが、「音と見た目」がガラリと変るので「変化」を楽しめます。作業的には大変かも知れませんけど・・・。

でも「マフラーを変えると音が煩いし、お金が掛かる。純正のスタイルも気に入っている」という場合もあります。
では別の物として、例えば手軽な価格の「ミラー」を変えてみると「全体の見た目と、後方の見易さ」が変ります。鏡の大きい物ほど見易さは向上します。
「スタイルは良し悪し」ですね。

「お金を掛けずにカスタムしたい」とすると「ハンドルの位置を変えてみる」というのがあります。
多くのモペッドはハンドルは「ママチャリ」タイプのもので、ハンドルを固定している「トップブリッジ」にたいして大体90度で取り付けられています。
それを、90度からやや倒して60~70度位にしてみると「意外と」変ります。見た目もそうですが、運転する人の身長や座高にもよっては姿勢が楽になる場合もあります。
先のブログにも書いたのですが、姿勢が楽すぎて疲れなくなりました。

ただ、ハンドル位置を変えると「アクセルや、ブレーキなどのワイヤー」と「ウィンカーやライトスイッチなどの配線」が引っ張られますので、ピンピンに張ってしまうなどして
「作動に悪影響が出ないように」しないといけません。

このような感じで、気軽にカスタムしてみるのも楽しいですよ^^。


画像は「手軽にカスタムした結果」です。しかし、「専用部品を使わなかった」(というか手元に無かった)ので取り付けがかなり面倒でした。(^^;)
変化点は「ハンドル位置」、「ミラー」、「フォークブーツ」です。

高級品とは?

2009-02-19 17:40:51 | Weblog
部屋を整理していたら、パーツが出てきたのでトモスに取り付けました。定番のカスタムですが、「トモス用」ではないので付けるのがいろいろと面倒でした。
ポン付け部品(無加工で取り付けることの出来る部品)は本等に素晴らしいものです^^。

高級品といえば、その名の通り「高級なモノ」です。
では「何が高級なのか?」といえば、例えば「素材」であったり「設計」であったり「加工方法」であったり「デザイン」であったりします。

素材の場合は、革製品などが分かりやすいと思います。「合成革」と「本革」の違いです。
どちらも工場で作りますけど、「本革」は生き物の皮を時間を掛けて加工して「革」になるので手間と費用が掛かります。
そして、元は生き物ですから捕まえなければいけません。「蛇やワニ」だったら捕まえるのも命がけです。という感じでしょうか。
あとは、「木目風」とか「カーボン調」とかの偽物と「木目」と「カーボン」の本物の違いなどです。

設計の場合は「新発明」や「性能を重視するあまり手が掛かる構造」という場合です。発明はトライ&エラーの連続です。
一回で上手く行けば良いでしょうが、違う結果が出たり、足りなかったりと時間と費用が掛かるものです。

加工は、例えば洗濯の際に「まとめて洗濯機に放り込む」のと「一枚一枚、手洗い」の差というところでしょうか?
あるいは機械で金属を削りだすのと「本物の職人」が削りだす場合、時間は掛かりますがその精度では人間が勝ちます。

デザインはある意味「集大成」です。このデザインにするために「素材が高くなった」とか「加工に手間が掛かった」など関連する要因が多く、その「構想」にもとても時間が掛かります。

こういった感じです。とにかく、「何かが高級」なのです。「高いのは高いなりのモノを持っている」のです。
一昔前、「価格破壊」という言葉が流行りました。「破壊されるものはそれなりのモノ」なのですが、疑わしい情報と言葉に惑わされて「本物の高級品」までそのように見られたことがありました。
「物の価値が分からない」と「そのような目でモノを見てしまう」のです。
ただ、昨今は「ブランド名」や「デザイナーの名前」が付いてるだけで「物としては安物なのに高い」というのもあります。
まさに「安物買いの銭失い」といったところです。(`ヘ`;)

ですから、たまには聞いた話だけでなく「良い物を見て目を養う」ことも大事ですね。(-_-)

ヨーロッパ製品は「ちゃちい」物のもありますが、「本物」が多いので価格相応といえるでしょう。最近は「ユーロ安」などで「逆に安い」ぐらいです。
残念な事は、最近の日本製品は「中国製」なのに「価格もそこそこする」のと「壊れる」物が増えてきたようなのです。うちもパソコンが使用して数年も経たないうちに故障して、
同じような故障が多く発生しているのにメーカーは「修理代¥10万~」などと平気で言う始末です。日本メーカーの質が低下しているのでしょうか・・・。

さて、「WAKOS」でお馴染みの「和光ケミカル」という新興のケミカルメーカーがあります。新興といっても10年以上は経ってますので、他の老舗メーカーと比べたらというぐらいです。
「WAKOS」の商品が出回り始めたころから「モノは良いが高い」という印象でした。「ケミカル」というものが「消耗品」であるために、少し高くても「高い」と感じたのでしょう。

「消耗品」はその名の通り、目に見えて減っていくものですから「極端なものでなければ安いほうが良い」と思ってしまうものです。ゴミ袋とかトイレットペーパーとかがそうですね。
ケミカルはバイクや自動車にとっては「消耗品」なので同じ感覚といえます。

うちの店を始めてから、和光ケミカルと取り引きがあるので営業の人がたまに回ってきます。
その際に「他所との比較を見せて欲しい」とよく言います。それに応じて「実演」を行なってくれるのですが、今回は「パーツクリーナー」でした。
パーツクリーナーは最近はホームセンターでも数百円で販売されています。それに対してWAKOSは¥1500-位です。
私も商売ですから「価格が3倍する」のをお客さんに納得してもらわなければいけません。さてその違いは・・・


画像はその結果です。プラスチックの板に油性塗料を吹き付けて「油汚れ」に例え、そこにパーツクリーナーを吹き付けました。右側の物はホームセンターで売っている数百円以内の物です。
右側の物は一度吹き付けたら、その後は殆ど落ちません。WAKOSの物は2、3回で流れ落ちました。Σw(゜д゜* )w
営業の人の話によると「成分がまったく違う」との事です。「素材と設計」が高級ということですね。さすがは日本製です。こうでなくては。(^^)b

天気の良い日は

2009-02-18 17:49:08 | Weblog
最近、書いたブログを見直すと、誤字脱字と話が繋がっていないものを発見します。気付けば修正するのですが、恥ずかしい限りです。(*_*)

今日は定休日なので、店の奥に暫く置いていたトモスで出かけてきました^^。

昨日の晩に、軽く整備して朝一番に出かける準備をしていましたが、休みということもあって布団から出られずに出発は昼でした。o(- -;*)ゞ

今日は平日ということもあって、交通量も日祝日に比べると少ないので「ほとんど全開で」走れます。

天気が良いので「とりあえず海まで出ようか」と思い、R467を江ノ島方向へ向かい、海岸道路のR134に乗りました。
この辺りは観光地でもあるので、平日ですが人もそこそこいます。藤沢近辺もまだ寒いですが、海ではサーフィンを楽しむ人もいました。

少し走ると横に「江ノ電」が併走しています。「鎌倉高校前駅」は相変わらず絵になるスポットです。駅と江ノ電を写真に撮っている人もいました。
潮の匂いと少しひんやりとした海風を感じ、それらを眺めながら暫く浸っていました。(*´Д`)=з

当初の予定ではチョイノリ的に「鎌倉辺りでいいだろう」と考えていたのですが、天気が良いのと、昨日ハンドルの位置を少し変えたら「まったく疲れない」ようになったので
スイスイ走っていたら、いつの間にか由比ヶ浜を越えて、葉山の御用邸を越えて、横須賀でした・・・。(-_-)

そいう訳で、適当なところで引き返して、由比ヶ浜で休憩。駐車場にトモスを止めて、缶コーヒーを一杯。( -_-)旦~ フゥ

付近を見渡すと海辺で遊ぶ人たちや同じようにベンチで休憩中の人もいます。
もう少し暖かければ寝そうになるところですが、まだ寒いので適当に切り上げて走り出します。

私と同じように「平日休み」のライダーを見かけますが大体は一人です。職業上の宿命ですな・・・。(-_-)
たまには、大勢で走りたいと思う今日この頃です。(^^ゞ

さて、「年齢のせい」かあるいは「水気を摂りすぎたせい」かはわかりませんがトイレに行きたくなったので、江ノ島の公衆トイレへ・・・
ここの側には小さな公園がありまして、漁港の近くだからか猫が多いのです。
そして、猫も人に慣れているので「家の猫」のごとく近づこうが、撫でようが、気にも留めません。
公園内の社で気持ちよさそうに寝ているそれは、本等に平和な光景です。

江ノ島を離れて、帰宅の途中に「藤沢駅」の近くを通りました。この付近はいつでも車が多いですが、さすがはモペッドです。
小さく、スクーターよりも小回りが利くので渋滞など問題ではありません。(^^)b
(注:他の交通に迷惑を掛けないことと、交通ルールは守りましょう。)

そんな感じで、久々に「モペッドライフ」を楽しんできました。春になるのも時間の問題ですね^^。

画像は江ノ島の猫です。

モペッドの手直し

2009-02-17 17:25:37 | Weblog
輸入車の多くは、生産国の法規の元に製造されています。
それが日本と同じか近いものであれば良いのですが、場合によっては日本法律に引っかかったり、引っかからなくても「危ないのでは?」ということもあります。
そのメーカーが日本仕様というものを作り出せばいいですが、そうでないのなら多少の手直しをしなければいけません。

メルセデスベンツが日本に輸入された際に、輸入の総代理店であった「ヤナセ」が厳重な検査の上にそれを行なっていたそうです。
それがヤナセの凄いところであって、その為か「信頼の証」としてヤナセのステッカーがコピーされたこともありました。Σw(゜д゜* )w

モペッドの場合は、日本に輸入している総代理店がそれを行なっていることもあります。
ただ、日本の法律もグレーゾーンが多いので「これで良いの?」という点が多々あり、判断の難しいところです。(`ヘ`;)
そこで、販売する際にバイク屋によって「独自の対策」を行なうのです。
料理の好みと同じで、「辛い」と思う人もいれば「甘い」と思う人もいます。
そんな感じで「必要がある」と思う人がいれば「必要ない」という人もいるので、やってる店もあればやっていない店もあります。

例えばドイツのSACHSの「オプティマ50」はホーンが付いていません。換わりに自転車のベルが付いています。
ドイツ本国ではこれで良いのでしょう。では日本はどうか? 道路運送車両法の保安基準第64条によると・・・「ダメです」。
法的に問題があると同時に、とっさの時に「ベルでは相手が気付くかどうか?」です。
相手が歩行者なら聞こえるかもしれません。では、相手が窓を閉めた車だったら? 改造マフラーをつけていたら? 視界の高いトラックだったら? 
とまあ考えただけで恐ろしい限りです。(x_x;)

保安基準は「時に疑わしい」と感じるときもありますが、「必要だから」定められています。
そいうことで、保安部品は外さないようにしましょう^^。

と、ここまでは普通の話です。
でも、どうせなら「カッコイイ物」を付けたいと思うところです。
保安部品と書くと堅苦しいですが、ライト(灯火器)や、ウィンカー(方向指示器)、ホーン(警音器)、テールランプ(尾灯)はモペッドに限らず多くのメーカーがカスタムパーツを販売しています。
フランスのクラクソン社(Klaxon)はホーンで有名すぎたために、ホーンの代名詞である「クラクション」という言葉にもなりました。

さて「モペッドにカッコよく保安部品をつけるにはどうすればいいのか?」と考えると非常に悩みます。
「元から付いていたように」とか「浮かないように」とか「保安部品だから使いやすいように」とか条件が多いのです。
私の場合は「出来るだけポン付けできて、車体に加工をしない」という条件が一番に来ます。

どの分野でも「際立っておかしくない状態」といえば「調和(バランス)が取れている状態」と思います。
「全体的に整っている」と言いますか、音楽で言う「ハーモニー」というやつですね。

で、考えた末に今回は画像のようになりました。突っ込みどころはあると思いますが、ご勘弁を・・・。(^^ゞ






工具を楽しむ

2009-02-16 16:07:51 | Weblog
先日、実家から冷凍食品が送られてきました。
その中に「ひとくち稲荷寿司」というのがありまして、寿司が通常の大きさの半分でした。
何に驚いたというと、「寿司って冷凍できたのか!?」Σw(゜д゜* )wでした。
ま、どうでもいい事ですね・・・o(- -;*)ゞ

モペッドは日本製の物もありますけど、8割以上はヨーロッパ製です。
私も「いいおっさん」ですから(^^ゞ)そういった「舶来物」には「浪漫(ロマン)」を感じます。

それゆえに整備する工具にも、一部「舶来物」を使用しています。

最近では工具も100円ショップで販売されており、とても身近なものとなっています。
用途ごとに種類がいろいろとありますので、作業に適したものを使うのが原則です。

工具を選ぶ際に「押さえておくポイント」としてはやはり「精度」です。

それが保障されていなければ、それで修理した物も保障できません。

そこで、目安として「JISやISOの基準を満たしているのか?」というところです。
これは、工業製品を信頼する目安の「最低基準」というところでしょうか。
例外として「物によってはその基準がない物」もあります。

あとは「価格」や「何処製」とか「見た目の美しさ」とか「手触りの良さ」などいろいろです。

私は何となく「スウェーデン鉱」とか「ゾーリンゲン」(包丁の「ヘンケルス」でもおなじみの)という言葉に惹かれるので工具もヨーロッパ製が多いです^^。

外国製の工具といえば「スナップオン」(アメリカ)が特に有名でしょう。日本では「KTC」や「ベッセル」などですね。
ヨーロッパだと「ハゼット」(ドイツ)、「PB」(スイス)、「ファコム」(フランス)、「ベータ」(イタリア)、「バーコ」(スウェーデン)etc
多すぎてあげ切れませんが、有名どころの一部です。

それぞれに、ルーツや使われ方を調べてみると「フェラーリやベンツのメカニック御用達」とか「1本、1本職人がハンマーで叩き出して」造ったとか・・・
なかなかに面白い逸話があるものです。

ファッションのブランドが数多くあるように、工具などにもブランドが数多く存在し、それぞれに得意分野があるのです。

こいう事を凝ってみるのも面白いですよ^^。

ちなみに、私は工具でも「計測器関係」は日本製です(一つだけドイツ製もありますけど)。さすがにこの辺りは「性能重視」でして、物も高価なので慎重にならざるを得ません・・・。
でも、他所の国ではその国の「トップメーカー」の物を使用しているのでしょうね。


画像は「スパナ」です。(上)ドイツのハゼット(10mm/13mm) (下)カナダのシグネット(13mm/11mm)
モペッドと同様にメーカーごとによって、使用している金属や仕上げのメッキなどの状態はバラバラです。
どっちがお好みですか?(^^)b

一流とは(メンテナンス:ラスト)

2009-02-15 17:22:22 | Weblog
三月になっていないというのに、いつの間にか春のような暖かさですね^^。江ノ島方面へ向かう人たちが多いこと多いこと。
私は休みの日が日曜日ではないので、たまには人の多いところにも、出かけたいなと思ってしまいます。
平日の休みは「混み合わない」ところが良いのですが、人があんまりいないので、休みという感じもあんまりないものです。

これまで、メンテナンスとか整備の「初歩」、「初級」という事をいくつか書いてきました。
ということは「中級」、「上級」と物事的には続くものでしょうが、私にはその違いがいまいち理解できないので纏めます。

昔働いていた会社は、一応レースもしていました。
レースをするということは、ライダーはもちろん専属のメカニックがいるわけです。
メカニックはいろいろなタイプの人がいますが、優秀なメカニックというのは「エンジンを壊さない人」です。

F1などでも、レース中に「エンジントラブル」という事がちょくちょく見分けられます。
さすがにF1になると大メーカーが極限の(一般の目線で)チューニングを施してきます。
エンジンのチュー二ングの多くは「内部の軽量化」です。「重量や形状」による抵抗や負荷をどれだけ減らすか?ということになります。
重ければ耐久性があるというわけではありませんが、金属でも木材でも削れば薄くなりますから、軽くはなるものの壊れやすくなります。
この辺りは、部品の設計者なり、開発者なりの領分ですから別の話です。

では、「エンジンを壊さないメカニック」とはどういう人かと言いますと「仕事が丁寧な人です」。
私が働いていた会社の専属のメカの方は、その人が担当になってから「壊れなくなった」そうです。

どうして壊れなくなったのか?

ということですが、その人はエンジンの分解にしても、清掃にしても、組み立てにしても「細かく、丁寧に」しているのでした。
「用法、要領を守って正しく」ということは当然の話で「部品は汚れていない」「細かい傷もない」という感じで大事に扱い、
組みつけの際には「間違いがないか?」「ネジの締め忘れはないか?」と確実にチェックしていました。
一見「神経質」のようにも見えるのですが、そこが一流なのです。

組まれたエンジンは「壊れることがほとんどない」のでライダーは安心してレースに集中できますし、壊れないから「転倒しない限りはリタイヤはない」
ので確実に結果が出るというわけです。「安定性」というものは「結果が全て」のレースの世界では非常に重要なものなのです。

分野は違いますが、ある料理学校の先生が「プロは細かく、丁寧に丁寧にを心掛ける」という事を語っていたことがありました。
その先生は、料理の世界選手権のような大会の「日本代表」だったそうです。

一流とそうでない人の違いはこういう事なのです。
学校の勉強などで「授業では習ったものの、テストでは駄目だった」とか仕事上で「教わった通りに何故か出来上がらなかった」ということがあると思います。
でも、「出来ている人もいた」この違いは?となると、精神的な考え云々は目に見えないことで分かりませんが「どう行動したのか?」と比較したら、
大抵は「違いはチョッとした事だった」とか「あと少し足りなかった」という事が多いでしょう。


とは言うものの、こういうエラソウなことを書きながら、反省すべき点が大いにある今日この頃です・・・(´~`ヾ)

画像は昔のステッカーです。ガソリン屋のESSO(現エクソンモービル)とピアジオのジョイントでしょうか? 乗っているのはCIAOです。こいうのも面白いですね^^。











カッコイイ作業とは(メンテナンス初級:その2)

2009-02-14 16:09:54 | Weblog
今日はまだ二月だというのに、とても暖かいです。絶好のバイク日和ですが、日頃から栄養が足りないのか、外に出ると「立ちくらみ」をしてしまいます。(*_*)
こういうときは、名物のホルモンでも食べに行こうかと・・・思う次第です。
ホルモンに「ぐっ」と来た人は、小田急「長後」近くの「辰起ホルモンセンター」か小田急「湘南台」近くの「丸美」に行きましょう。「煮込み」が最高です(^^)b


昔、三重県某所でバイクの仕事をしていたときに、会社の社長や尊敬する某DUCATIディーラーの社長がよく言っていたことがあります。

「カッコイイ仕事をしろ」

簡単に言えば「傍から見ていて見苦しくない作業」ということです。

整備作業を始めると、取り外した部品や、使用した工具が散乱していきます。一つに纏まっていた物がバラされて数が多くなっていきますので「増える分には仕方がないこと」です。
問題なのは、それらを「散らかしっぱなし」というのがいけないのです。

散らかっていると、置いた物が「どこへ行った?」と普通になります。部屋などが散らかった時と同じですね^^。見た目的にも、作業の効率としても悪いだけです。
最悪なのが「重ねて置いたら作業中にそれにぶつかって、余計に散らかった、部品が壊れた」などです。

「直ぐに使うから」という気持ちでちょっと置いた物が、例えば作業中に電話が掛かって少し長話をし、再開したときには「あれ、何やってたっけ?どこへ置いたっけ?」ということになるのです。

自動車などの製造ラインでも、平常時の規則で「自工程内は整理整頓」と休憩時間になる際には「仕掛かり作業は放置しない」という事が決められています。

散らかっていると「つまずいて転倒」したり「違う部品を付けて」しまったり、作業を途中で放っておくと再開するときに忘れていたり、それで最終検査ラインまで流れていったときには・・・怒られるわ、始末書を書かされるわ、ボーナス査定に響くわ・・・などで。

仕掛かり作業は進め方にもよりますが、「作業を忘れてしまう可能性がある」以上は良くはありません。

「カッコイイ仕事」というものはどの分野であれ「あわてず、無駄なく、計画的に」だと思います。その為の「最低限の守ること」です。

そう言いながらも反省すべき点が私には多々ありますけど・・・(^^;)

さて、「増える分には仕方がないことと」と言いながら「じゃあ、どうすればいいのか?」ということですが、答えは「置くスペースを造る」ことです。
工具にしても、外したネジ類にしても「決められた入れ物」に入れておけば良いのです。

私はお金がないので「整備士御用達のステンレスのカッコイイ容器」を買えずに、百円ショップの小さいコンテナを使用しています。
ジャンルは違えど、食品のタッパーも使います。蓋がついているのでとても便利です^^。百円ショップ最高~(-_-)b

バイクの外装品などは「大きくかさばる上にバイクの外観を左右する」ので、落として傷付けたときには泣きます(:_;)。ですから、S字フックなどで物干し竿に掛けたりもします。生活の知恵ですね。

また、仕掛かり作業以外に「忘れてしまう可能性のあるもの」は「携帯で写真を撮る」なり、「チラシの裏にメモする」なりと「日常生活で行なっていること」と同じ事をすればいいのです。

簡単でしょう?(^^)

このように工具など「精度の要る物」はお金が掛かる場合もありますが、「綺麗に効率よくする」分にはお金を掛けなくても出来ます。
「工具や周辺の物にこだわる」のも楽しみ方の一つですし、たとえ「セコイ」と言われても「お金を掛けずに、知恵を絞ることも楽しみ」と言えば楽しみでしょう^^。


画像は前にうちの店に遊びに来た友人が、このスクーターを見て「似てる」と思ったそうです。だからか、彼は店にある同じスクーターを(私が大阪出身なので)「ナニワのウォーリー」とか言ってました・・・(^^;)

メンテナンス(初級)

2009-02-13 17:31:47 | Weblog
メンテナスに限らず、物事の基本は「正しい情報を元に、正しい作業をする」ことです。
モペッドはメンテナンスから、整備作業まで非常に簡単ですが、シンプルゆえに基本を抑えておかねばいけません。

部品を取り付ける際に使う「ボルト、ナット」はホームセンターや百円ショップ等で非常に安い価格で販売されています。
大きさや長さもいろいろあり、日常で「見ないことはない」物です。

さて、整備作業のなかで「よくあるミス」の一つに「ボルト、ナットの締めすぎ、ゆるすぎ」という事があります。
ボルト、ナット(以下ネジ)は締め付けてこそ初めて効果が出ます。
その締め付けにしても、JISやISOでも「どれ位の力で締め付けるものか?」というのが決まっています。
メーカーの作業指示には、さらに細かく指定されています。

モペッドでも、バイクでも道を走るものですから、エンジンの振動の他に路面の凸凹によっても車体に力が加わります。
それらの力が1、2回程度なら大丈夫でも、微振動状に何万回と加わるものですから、締め付ける力が弱いと緩んできてその内外れます。

バイクなどの故障の原因の最たるものはこれです。

では、逆に締めすぎるとどうなるのか?

先に「JISやISOでも「どれ位の力で締め付けるものか?」というのが決まっている」と書きましたが、
これは同時に「どれ位の力で締め付けると危険なのか?」という事も分かるのです。

ネジは使い方としては「母材をはさんで固定」する物です。それが締めすぎた場合、例えばネジが金属で母材がプラスチックだった場合は・・・母材が割れます。
あるいは、その逆でネジがプラスティックで母材が金属だった場合は、ネジが潰れます。

ということなのです。

整備作業でよくあることが((注)よくあってはいけません(^^;))元々締まっていた力を「だいたいで覚えていて、次に締めるときに同じぐらいの感覚で締める。」ことです。
業界用語(?)で「人間トルクレンチ」と言います。これができればある意味「神」です。

ただ問題なのが、ネジには場所によっては「ゆるみ止め剤」が使用されている場合があるのです。一般に「ネジロック」の名で通っていますが、これが使用されていた場合、元はそんなに大した力で締めていないのに
外すときに「まったく外れない」という物まであるのです。そんな場合、外すときの感覚など「なんら意味を成さない」のです。

ゆるみ止め剤の多くは「ゆるんでは困る所」いわゆる「重品項目」に指定される箇所に使用されます。それは「走る、曲がる、止まる」に関する部分です。自動車などはこれに「シートベルト」等の安全装置も含まれます。

これを正しく理解していないと、最悪は死亡事故に発展します。
ですので、メンテナンスの初級としては「ネジを規定の力で締め付ける工具」である「トルクレンチ」をまず所有している事といえます。

エンジン周辺は、締め付けが悪いとオイルが漏れたり、冷却水が漏れたり、混合気が漏れたりとまともに走らなくなりますし、マフラーなどは排気が漏れて煩くなり、出力も低下します。
タイヤ関係などは極端ですが「ルパン三世」のCMに入るときのやつみたいなことになります(^^;)。


画像はイタリアはピアジオ社の「爆撃機」です。昔はこんなものを造っていたんですねえ(:_:)・・・。 スバル(富士重工・・・旧名:中島飛行機)みたいなものでしょうか。
ちなみに、ピアジオの看板ブランドである「ベスパ」のサスペンションは戦闘機の車輪の物を参考に開発されたそうです。当然モペッドもそうです。(-_-)b