モペッドライフ

神奈川県の小さなバイク屋によるトモスやチャオなどのモペッド(自転車バイク)などの話とか。

部品の調達(海外より)

2009-04-21 14:12:08 | Weblog
今日は雨です。雨が降ると、バイクに乗りたくなくなるものです。
昔、大型自動二輪の免許を試験場に取りに行った際に、試験官の人はこう言っていました。
「バイクが好きなら雪の日でも乗る!大型に乗るなら、それ位出来なくてどうする。」と。
さすがは警察官です。(-_-)b

バイク屋的な話でもします。

うちの店は、一応ヨーロッパ製のスクーターやモペッドをメインに取り扱っています。
国産のバイクでもそうですが、生産が終了した車両は「その時点から5年が経過」するとメーカーは部品在庫の調達を終了します。
生産を継続している車両で、共通の部品があれば良いのですが、なければ在庫がなくなり次第「永久欠品」となります。( ̄~ ̄;)??

そうなると、ディーラーや一般のお店で確保している物を何とか探すしかありません。

外車も同じですが、それに加えて本国では生産されているけれど「総代理店や日本支社が輸入を打ち切り」にすると同様です。
しかも、部品も同時に打ち切りにする場合が多いので購入したユーザーには問題です。(_ _,)/~~

ですから、そうなった場合の「外車の部品調達」というのは難しいとされています。
部品だけを独自で輸入しているインポーターを探すか・・・「自分で輸入する」かです。


うちの店も同様の悩みを抱えています。ですから、どうしても国内で入手できない物は「輸入」します。(ー_ー)b


輸入の場合の問題点(?)としては、相手先との発注のやり取りが英語か、現地語です。お金が絡む話なので、意思の疎通が出来ていないと大変なことになります。
もうひとつは海外通販を行なったことがある人なら分かると思いますが、現物以外に掛かる経費と作業です。

まず、日本円とユーロや$、ポンドのレートによって全体の金額が上下するのも頭に入れておかなければいけません。

次に送料です。当然国内の流通ではないので高いです。航空便や船便で地球の裏側からはるばる運ばれてくるのですから。
また、その間に沢山の人たちの手を渡ってきます。現地の運送会社から出発国の税関、空港や港の作業員、日本の税関や空港港の作業員、運送会社と。

最後に決済の際の手数料です。
クレジットカードなら簡単ですが、出来ないのならば「海外へ送金できる銀行」へ行き、手続きと審査を経て初めて送金されます。
金額と、送金先の国にもよりますが結構な額を支払います。

「結構な額」といっても作業内容を考えれば、別段高い金額でもないのですが「物の価値観が分からない人」は高いと感じるようです。
まあ、そんな人は滅多にいないでしょうけど・・・。f(^^;)

画像は、ヨーロッパから到着した部品です。国内で「手に入るけど高い物」や「手に入らない物」です。店が小さいので頻繁にはしませんが。(^^;)

熱過ぎず、冷え過ぎず

2009-04-20 11:40:44 | Weblog
エンジンあたりを改造したりすると、上手くいけば馬力やトルクが上がります。
「上がるだけ」なら良いのですが、発熱量というのも同時に上がります。また、同時に音量も上がります。

とこれは昨日の話。今回は冷却を。

馬力やパワーが上げるというのは「シリンダー内により多くの混合気を充填して、圧縮し、爆発して、動力とする」ことが基本です。
例えるならば、弱火から中火、強火にするというところでしょうか?

エンジンは金属で出来ています。内部は注射器のような構造で、ピストンがシリンダーとのわずかな隙間で上下運動しています。
金属ですから、熱が加わると徐々に膨張します。そして、シリンダーとの隙間がなくなるまで膨張したときに「焼付け」を起こすのです。
詳しいメカニズムはさておき、これを防ぐために「冷却」という作業を行なわなければいけません。

冷却は「熱すぎず、冷たすぎず」がポイントです。熱すぎると先に述べたようになり、冷たすぎると動きが鈍くなります。
準備体操無しで、水泳や器械体操をするのと同じことですね。


冷却の方法としては「水で冷やす(水冷)」「空気で冷やす(空冷)」などです。

モペッドはほとんどが空冷です。水冷はあるのかもしませんが、今のところ見たことがないです。

さて、「うちのトモス」は空冷です。しかも「自然空冷」です。
自然空冷というのは、冷却の要因となるものが「走行風や外気のみ」の方式です。

これの進化系として、エンジンの回転を利用してファンを廻す「強制空冷」などがあり、世に出回っている多くの空冷エンジンは最低限コレです。

ま、トモス自体がノーマルと多少の+αであれば「自然空冷でも事足りる」ので、軽く設計するため(!?)なのでしょう。(^^;)

うちのトモスは、私の趣味と実験をかねて何だかんだと行なったので、発熱量がかなり増しています。
それで今回は外観の変化と、冷却効率の向上を狙ってダクトを造りました。

さてカッコよくなるでしょうか?

画像は製作中のダクトです。素材はFRPです。FRPでの造形は、「強化プラスチックの強烈な匂い」と「グラスウールの痒さ」との戦いですね。(:_:)

煩すぎず、静か過ぎず

2009-04-19 12:28:50 | Weblog
最近、ここ藤沢では暖かかったり、寒かったりと寒暖の差が有る日が多いようです。
ツーリングに出かける日ぐらいは「熱すぎず、寒すぎず」であってもらいたいものですねえ。(^^)

エンジンあたりを改造したりすると、上手くいけば馬力やトルクが上がります。
「上がるだけ」なら良いのですが、発熱量というのも同時に上がります。また、同時に音量も上がります。

今回は音に関する対策(?)です。

モペッドに限らずバイクが発生する音といえば、排気音、吸気音、作動音(エンジン音)、走行音などがあります。
何かを改造すると、それに付随する音を中心に音量が上がります。

マフラーを変えれば排気音、エアクリーナをパワーフィルターに変えると吸気音という感じです。

さて、例によって「うちのトモス」ですが、改造に伴ってキャブレターのセッティングを変えます。
燃料を増やすのは、燃料を供給する部品であるメインジェットを変更すればいいのです。
では、混合気の相方である空気を増やすには・・・となると、キャブレターの構造上、大型のキャブレターに交換するか、
エアクリーナーを何とかするしかしかありません。( ̄~ ̄;)

大型のキャブレターは存在しますが、部品のレイアウト状何かしら加工するか、加工しない場合はわずかに大きい程度の物しか取り付けできません。
キャブレターを交換するとお金が掛かりますし、大体物が手元にありません。ということで、エアクリーナーを何とかしました。

撤去すると、吸気量は非常に上がりますが、同時にとても煩くなります。ですから、撤去はしません。
次に、吸気側についているダクトを外す。多少煩くなるものの簡単です。当初はこれを行ないました。

今回、適当な部品が出てきたのでこれを取り付けました。
この手の改造は、特に珍しい事ではないのですが「やってみよう」という人は余りいませんねえ。
おそらくは、改造の醍醐味の一つである「音」があまり感じられないからでしょうか・・・?

これを行なうことのメリットとして、吸気量が向上するのが一つ、もう一つは音量、音質が「それほど変らない」ことです。
正直なところ、ダクトを外したときの音は個人的に「品がない」と感じてました。(^^;)

結果としては、ダクトを外したときよりも吸入量は上がっていますが「多すぎず」というところです。プラグの焼け具合もメーカーホームページにある
「良好な焼け具合」の範囲です。音質も「ダクトを外したときよりは綺麗になったかな?」と。


画像は、作業の結果です。白いダクト口(純正:上側)の反対側に付いている黒いダクト口がそれです。
しかし、改造を行なうと最初に挙げた「発熱量」も上がります。トモスは「強制空冷」ではなく「自然空冷」なので対策を考えなければ・・・

横須賀にて

2009-04-09 18:18:14 | Weblog
気温もだいぶ高くなってきて、絶好のツーリング日和です。

店の休日といっても(一人で切り盛りしているので)、店から遠い市役所などへ行きます。
午前中にそれらへ出かけて、昼前にツーリングに出発しました。

今回は、横須賀へ出かけました。

目的地は、「三笠公園」です。
そこには日露戦争の日本海海戦に参加した、「戦艦三笠」が記念艦として保存されているのです。

ルートはいつものように、江ノ島を経由して海岸道路のR134を走り、途中から県道を走って目指します。
今回はトモスを「改良してからの初の遠出」ですので、成果を見るのも目的です。

途中で、何台かの原付をパスしていきました。普通なら「まったく追いつけない」のですが、改良の成果も良いようです。(-_-)b
暖かくなると、海岸沿いの道路も潮風が一段と心地よく、ヨットを楽しむ人や海辺をランニングする人を多く見かけました。

春の陽気を浴びながら気持ち良く走れました。心地の良い気分です。(^^)


店から三笠公園までだいたい一時間半位でした。一回コーヒー休憩をいれましたが、それでも予想よりも速く付きました。


実は神奈川在住も数年経ちますが、横須賀市街などは行ったことがなかったのです。
噂で聞く分には「軍港があるだけのただの田舎」だったのですが・・・

噂というものはいい加減なものです。町並みや雰囲気は落ち着いた感じで、軍港と米軍基地もありますけど静かなものです。
大して田舎という感じもしません。次回行くときは、きちんと調べてから町巡りをしたいものです。

さて、目的地である「戦艦三笠」を見学しました。
写真とか映像では見たことがあるのですが、「実物に入る、見る」というのは年齢に関係なく興奮します。

連合艦隊司令長官の東郷平八郎が「日本海海戦」の際に実際に立って指揮した「指揮所」にも行けますので、勿論そこにも行きました。
船の階段って、結構「急勾配」なんですね。 登るのはいいのですが、降りるのが怖かった・・・(^^;)

艦内は一部工事中でしたが「わずか¥500」でいろいろと見れるので満足できるでしょう。
司令官公室などは、当時の机や調度品があり美術館の様相です。

見学者も年配の方や若者、米軍の軍人さんまでいました。
ツーリングスポットとしてもお勧めですね。

画像は三笠の戦闘指揮所です。東郷平八郎はココに立って指揮をしていたのですね。前に見えるパイプは艦内に指示を出すメガホンマイクみたいな物です。
真ん中の物は、方位磁石みたいな物でした。
詳しくはココに 記念艦「三笠」
http://www.kinenkan-mikasa.or.jp/


モペッドの改造:その6(チャオ改良)

2009-04-03 12:44:33 | Weblog
いつのまにか新年度です。世情的にも色々な事が起こりそうな年度ですな。(-_-)・・・

とりあえずチャオを何とかしました。

出だしが遅いのは、ノーマルからの悲しき宿命です。まあ、現地のイタリアなどは「運転免許無しで乗れる」乗り物ですからねえ・・・(^^;)
そういった場合の定番の改造としては「クラッチの改造」です。改造といってもクラッチのスプリングを変えるとか、削って軽くするということです。

今回はスプリングを変えました。
「クラッチのスプリングを変えるとどうなるのか?」ということですが、スクーターやチャオのようなAT車の遠心クラッチはエンジンが回転し、
「ある程度のところ」で開き出して動力伝達部と固定され、駆動輪に動力が伝わります。また、停止する際に回転が落ちてきたらクラッチが離れて、
エンジンの動力を駆動輪に伝えないようにします。

クラッチスプリングは「ある程度のところ」まで開かないように「クラッチを引っ張っている物」です。
強化スプリングは「引っ張る力」が強いので、「エンジンの回転がノーマルよりも高い回転」でなければ繋がらないのです。

では「体感として何が違うの?」ということですが、例えばノーマルの発進時の力が「0→5」だったとして、それが「0→10」「0→20」というように力強くなるのです。

もちろん「それに対する弊害はないの?」というとあります。ノーマルよりも速い(高い)回転でつながる物ですから、ブレーキパッドと同じで「減りが早い」事がひとつ。
もう一つは、エンジンが強い(高い)回転のときに繋がるので微速走行(程度によります)が困難になるということです。

ま、とはいえ極端に強い物に変えたりとかしなければ、弊害という弊害もないので「有益」な改造といえます。

ところで、チャオ用のスプリングは「あることはある」のですが、私の手元にないので国産スクーターのものを改造してつけました。
改造といっても、長さを調節するだけです。ラジオペンチなどで「引っ掛ける部分」を曲げて調節すればいいのです。

ただ・・・スプリングは「ばね鋼」という専用の金属を使用し、かつ「焼入れ」が入っているので針金を曲げるようにはいきません。

そこで、アセチレンやキャンプ用のガスバーナーなどで炙りながら行なうのです。火傷しないように要注意です。

あとついでに、シリンダーを少し面研しました。手軽にエンジン改造が出来るのがチャオの素晴らしいところです。

さて結果は・・・
「中々の出だし」です。ノーマルの状態から比べると「とても良い」と感じるのですが、「2ストスクーターと比べるとまだ足りない・・・」と感じてしまいます。
ただ、カブよりは速いですし、普通に街を走る分にはなんら問題があるわけでもありません。

「この自転車バイクのノーマルエンジンで2ストスクーターに勝とうというのが、そもそもの間違い」と外部から指摘を受けました・・・(-_-)。
ま、こんな感じです。

宝くじでも当たったらボアアップキットでも買いますかねえ~。

画像はチャオの現地広告です。外国の広告は部屋に飾ってもイイと思う出来ですね。(^^)