モペッドライフ

神奈川県の小さなバイク屋によるトモスやチャオなどのモペッド(自転車バイク)などの話とか。

モペッドの最低限のメンテナンス

2009-01-31 15:40:15 | Weblog
はじめにメンテナンスといっても、自分で手に負えそうにないものは迷わずバイク屋へ持って行ってください。

メンテナンスの基本は掃除です。車やバイクに限らず、家でも、電気製品でも家具でも何でも「汚い事はあらゆる公害の元」です。

自分の部屋が汚いと、仕事などから帰ってきても気分は悪いし、「何かしよう!」という気にもなりません。

家具が汚いと、それを使うだけで手なり服なりが汚れます。

エアコンや石油ファンヒーターはフィルターが汚れてくると、性能が悪くなり電気代や灯油代を無駄に消費します。

人間関係でも汚い人間よりは、清潔な人間のほうが好感が持たれるというものです^^。

などのように汚いと碌な事がないのです。

私の知り合いで「バイクに乗っただけ洗う」という素晴らしい人がいます。
この人の位になると、例え走行距離が多くて「通常なら二束三文にしかならない」バイクも結構な値段で引き取られていきます。

まあ、そこまでしなくても月に1、2回程度でも軽く洗たっり拭いたりするだけでけっこう綺麗に乗れます。

洗車セットにこだわる人もいますが、最低限のレベルで言えば、
中性洗剤(ママレモンや洗濯洗剤など)とタイヤワックス(数百円以内のもの)で大丈夫です。
あとはパーツクリーナでもあればなお良いでしょう。最近はホームセンターで、パーツクリーナーが数百円以内で売られています。

パーツクリーナにしてもタイヤワックスにしても「それだけにしか使えない」物でもないです。買っておいても負担にはならないでしょう。

余談ですが、あまりにも汚いバイクはバイク屋の作業工賃が綺麗なものよりも高くなります。
何故かというと、店の人間が代わりに洗うからです。

車やバイクの正規ディーラーでも作業工賃の目安として「一時間当たり幾ら」というのが決まっています。
当然洗うのにも時間が掛かりますし、「故障箇所が汚れで見えない」のであればなおさらです。余計に時間が掛かり、お金も掛かる原因です。

歯医者さんでも「診療の際には必ず歯を磨いてお越しください」というお断りがあります。それと同じです。


洗車の次は「油さし」です。

とはいっても別に大したことではありません。
これも、ホームセンター等(カー用品コーナー等)で売っている、潤滑剤とグリスです。それぞれ数百円以内のもので大丈夫です。
これで何をするかというと

金属メッキ部分には潤滑剤、サスペンションやセンタースタンドのスプリング部分やブレーキ、アクセルのワイヤー部分にはグリスを塗布する、スプレーするだけです。
特に金属のメッキ部分は錆びだすとメッキそのものが潰れてしまうので、見た目的にも汚らしくなります。「汚れたら拭く」習慣をつけると良いでしょう。

これらもバイクだけでなく自転車や家庭用品、玄関や部屋のドアのヒンジ部分(蝶番)等にも使えます。

たったこれだけです。以上が外車の最低限のメンテナンスです。

簡単でしょう?


画像はフランスのメーカーSOLEX(ソレックス)の現地の広告です。
こういう服装で乗るの・・・?

次は純正品以外のカスタムでも・・・


モペッドの使い方いろいろ

2009-01-30 15:45:09 | Weblog
私は出かける際には、大量の荷物があるのでツーリング的な使い方しかしませんが、うちに来られるお客さんは通勤や通学にも使われています。
軽いのと、スクーターよりも幅がないので場所をとらないことも利点で、

1、駐車スペースをそんなに気にしないでいれる

2、スクーターなどに比べて、出し入れの際にわずらわしくない

3、荷物といっても小さなショルダーバッグや、オプションの鞄に入るぐらい

4、スクーターに乗っても60km/hも出さないので、道路の流れに乗れるスピードであるなら問題ない

等のことが挙げられるようです。

確かに、ホンダのカブもオプションで鞄や籠はありますが標準は付いていませんし、スズキのチョイノリはスクーターですが同様です。

「それならば、モペッドで良いじゃないの」ということです。

現地のヨーロッパでも使い方としては、そういうチョイ乗り的な使い方が主ですから問題ないのでしょう。


さて、モペッドは「原動機付き自転車」です。巷にある「アシスト付き電動自転車」とは違います。

モペッドは「エンジンを掛けて運転することがメイン」です。ペダルを漕ぐ時は「そのときの気分であったり、ガス欠したとき」などです。

アシスト付き電動自転車は「自転車がメイン」で坂道などの「漕ぐのに力がいる場所において補助する」のが電動アシストなのです。

最近問題になっている電気自転車は「漕がないで走れるモーター」が付いているのです。これだと以前に規制された電動スケーターと同様に
日本の法律では「原付」になるので、免許はもちろんナンバープレートをはじめ基準に適合した保安部品、ヘルメット着用です。

それが無いのに走行すると警察に捕まります。

エンジンが掛かっている状態と自転車モードの違いは? というと、モペッド毎に多少は違いますが、

例えば
ピアジオ チャオ
:エンジンが停止している状態で、後輪付近に切り替えのスイッチがあるのでそれで切り替える。電気的なスイッチではない。バイク用の駆動ベルトと自転車用のチェーンが付いている。

トモス クラシック1
:エンジンが停止していても掛かっていても自転車になるが、エンジンが掛かっている状態でアクセルを開けて進みだすと、自動的にギアが外れてペダルは空転状態になるので、その間は自転車にはならない。

プジョー ヴォーグ
:エンジンが停止している状態で、ペダル付近に切り替えのスイッチが付いてあり、それで切り替える。電気的なスイッチではない。バイク用のチェーンと自転車用のチェーンが付いている。

ザックス オプティマ(MT車)
:エンジンが停止している状態で、ギアを入れクラッチを握りながらペダルを漕ぐと自転車モードとなる。エンジンが掛かるとペダルは空転状態となる。


と、まあこんな感じでそれぞに個性丸出しなわけです^^。

次は簡単なメンテナンスでも・・・

画像はTOMOSの現地(?)の広告です。若者向けでしょうか?


自分視点での楽しみ方(触れてみて)2

2009-01-29 12:33:57 | Weblog
モペッドというよりも外車全般に言えることですが、思いがけないところが壊れることがあります。

例えば、あるバイクでホーン(警笛)が鳴らなくなりました。
原因にはいろいろありますが、大抵はホーンへ繋がる配線のトラブルが多いです。

しかし、原因を探っていくと配線は特に問題はなく、ホーンそのものが壊れていた、なんて事があるのです。

日本製のバイクではあまり考えられないことです。

また、プラスティック製の外装品等が日本のそれに比べて弱いこと等です。


私の経験上ですが、工業製品の耐久性、精度は物にもよりますが

日本製≧ドイツ製>ヨーロッパ製=台湾製=アメリカ製(ややヨーロッパ製が上)>タイ製(メーカー品に限る)>中国製(日本メーカー品に限る)ここまでが安全ライン>越えられない壁>中国製をはじめとするその他

現に精度の必要な重要部品は一般的に流通している鋼材ですら、日本製が使用されます。それは素材の耐久性や強度、剛性、軟性等が確証されないからです。

私もオートバイを整備する際に特に重要部品に関しては、精度や品質を保証されているものしか使いません。

では、モペッドをはじめとする外国車は危険なのか? という疑問が出ます。

それはありません。というか危険なものは国土交通省が認可しません。
それぞれの国により内容が多少違うものの安全基準というものは存在しますので、やはりそれをクリアしないことには訴訟の多い諸外国ではもちろん認可されません。

日本製の工業製品の多くは分野を問わずに、認可の目安となる法的基準に加えて、それより上の社内基準が設定されています。それをクリアして初めて販売されるので精度が高いわけです。

過保護と言えば過保護ですが。、それが世界に誇る日本製なのです。

ということは、ヨーロッパのセンスに日本の精度を合わせれば素晴らしいものができるという事になるのです♪

モペッドの整備や故障対策も同じことです。そういう発見とか試行錯誤もオタク的ですが(^^;)楽しみ方の一つかも・・・

次はモペッドのスタイル(使い方)でも・・・ 

画像の左はイタリア製モペッドのチャオのホーン。右は一般的な日本製オートバイのホーン。デザインはイタリア、精度は日本 どちらも輝るモノがあります。

余談ですが世界中を走るスクーターはイタリアのベスパがルーツです。ベスパからスクーターが始まったと言っても過言ではありません。そのセンスに世界中のメーカーが影響を受けました。

F1で世界最大のトヨタがチャンピオンになれないのも、トヨタが劣っているわけでなく開発のセンスがヨーロッパ勢に一理あるからです。その代わり、「創造されたものを明確に形にする力」でトヨタはメーカートップの地位にあるわけです。

天才と秀才のようなものでしょうか。












自分視点での楽しみ方(触れてみて)

2009-01-29 10:33:56 | Weblog
このバイクを触れてみると二つのことが思い浮かびます。

一つは「シンプルって素晴らしい」

もう一つは「日本製は素晴らしい」

モペッドは、製造しているメーカーによってエンジンの掛け方、自転車モードで走行する場合の操作の仕方など全然違います。
一つだけ共通するところといえば「構造が至ってシンプル、オートバイの基本」というところです。

シンプルな構造というものは一見「単純で安価な造り」と思われることが多いようですが、それは大きな間違いと言えます。

アスリートの体作りと同じで、まず無駄なものを徹底的に省く、でも必要なものは最低限確保する。かつ、バイクなので走る、曲がる、止まるの3要素をクリアしなければいけないのです。

どんなにカッコイイ形にしても走らなければ意味はありません。

新幹線のように揺れずに真直ぐ走ることが出来ても、曲がらなければ壁などにぶつかります。

ジェット機のように凄いスピードが出せても、止まれなければ危険です。

それに加えて、幅広い年齢層の人々が手軽に運転できなければならない、燃費が悪いのは話にならない、その国ごとの道路交通法などにもクリアしないとならない、


そして・・・『カッコいい物でなければならない』←これが最も重要。


などと商品ですから「最低限抑えておかなければならない所」が非常に多いのです。

シンプルな構造のものほど、そのメーカーの技術力が試されるのです。

世界のホンダは二足歩行ロボットのASIMOよりも、「カブ」在ってのホンダなのです。

次は日本製は素晴らしい

画像はオランダ製のTOMOS REVIVAL 小さなハーレーといった感じでしょうか?
以前、国道一号線をレース柄(?)のスカートとハイヒール姿のおねーさんが、これに乗って爆走していました^^。

モペッドの自分視点での楽しみ方(乗ってみて)

2009-01-27 11:51:23 | Weblog
モペッドの最高速は改造でもしなければ大体50km/hです。
日本製スクーターの多くは60km/hまで出ます。ヨーロッパ製や一部の台湾製は70~80km/h出ます。
これからも分かるようにけっして速くはありません。

オプションで鞄がありますが、カブと同じくメットインなどは付いていません。
日常の足として使うのであれば、スクーターと比べると弱冠劣るかもしれません。

では、何が楽しいの? という疑問が出ます。

うちの店から湘南の江ノ島まで大体30分ぐらいです。天気の良い日には「ちょっと出かけよう♪」と気軽に行ける距離です。

海岸線の道路を速いオートバイで、海風を感じながら走るのも好きですが、太陽の暖かい日差しと海の潮の匂いを感じながら「ゆっくり、気持ち良く」走るのもこれまた素晴らしいのです。

乗り心地が国産と言うよりも、普通のオートバイにないものです。
まったくの別感覚ですから余計にそう思います。


イギリスの乗用車でミニ、イタリアの乗用車でルパン三世が乗っているチンクチェントというのがあります。日本にも台数が多い車です。

人によってはこの車に、レースのイメージを持つ人、シティなイメージを持つ人など千差万別ですが、私はノスタルジックなイメージを持っています。

決して速くもないこの車(今のミニはそうでもないみたいです)に屋根の上に籐の鞄を載せて、田舎道をのどかに走る。

モペッドはそれのオートバイ版といったところでしょうか。

そんなイメージを持ちながらゆったりとした気分で乗る。こういう楽しみ方をしています。

出かけた先でモペッドと外の風景を(私はtomosのクラッシック1とpiaggioのチャオを持っています)を眺めながらコーヒーを飲んで良い感じに浸っていることもあります。またのその際に、いろいろな人に珍しさから声をかけられることもしばしばです^^。

それにしても、このスタイルだからなのかは分からないのですが、私が見かけた所有している人の多くが女性の方です。あるいはアパレルや理容師さんや美容師さんのようなファッションセンスを仕事に求められる方です。

私は職業状、作業着を着て試走に出かけますが、街中で見かける方の多くが服装も、ヘルメットも上手く調和している方が多かったですね。


画像はイタリア製モペッド piaggio チャオ ヨーロッパと一纏めに言ってもその国の個性がデザインと性能に現れています。

次は自分視点での楽しみ方(触れてみて)




















モペッドの良いとこ、悪いとこ

2009-01-26 16:32:27 | Weblog
モペッドは警察庁のお達しによると、「原付」です。

最近、アシスト付き自転車とか電動自転車で事故が多く規制の動きになっています。かつて電動スケーターの時のようにこれらも「原付」扱いになるのでしょう。

ただ、モペッドの場合はそのまんま「原動機付き自転車」ですから当然と言えば当然です。


さて、モペッドの良い所、悪い所と言えばいくらでも出てきます。一般的なところでいうとこんな感じです。

良い所

1、デザイン:走っていて多くの人が振り返ります。かつて日産のカルロス:ゴーン社長がデザイン部門を社長直属に移動させたように、ことデザインに関するこだわりは日本よりもあります。
物を作るに当たって一番のネックになるのはコストです。決められた予算内で作らなければいけません。考え方の違いで日本とはお金をかける場所が違うのです。

2、軽さ:大体のモペッドの重量が50キロ前後です。多くの日本製スクーターが70キロ前後ですので良く分かります。

3、不思議な乗り心地:不思議です。ほとんどの機種がオートマチックです。変則の仕方がスクーターよりも自動車のそれに近い感じです。

4、シンプルな構造:ホームセンターで販売している一万円ぐらいの工具セット(工具箱セットの物)あればエンジン以外のメンテナンスが可能です。誰にでも整備できます。エンジンなどは両手で持てる程度の重量です。

5、価格が安い:輸入品です。コンテナに詰まれて、船で喜望峰を越えて、マラッカ海峡を越えてはるばる運ばれてきます。それでも新車でだいたい20万前後です。巷にあふれる安かろう悪かろうの某国製ではありません。これを高いと思う人には物の価値が分からないといえます。


悪い所

1、修理できる店が少ない:何故か少ないのです。構造はいたってシンプルで、整備士であれば出来ないほうがおかしいと言えます。情報が少ないので触りたくないという場合がほとんどのようです。

2、塗装、鍍金が弱い:これはヨーロッパ製品特有と言うわけでもなく、逆に日本のレベルが高水準なのです。とはいえ、大事に手入れしてしてればボロボロにはなりません。乗りっぱなし、汚しっぱなしで
物を大事に出来ない人は、これに限らず本革などを使用する高級品も触ってはいけません。手入れといっても「洗う」「油をさす」程度です。

3、給油がめんどくさい:混合燃料(2ストオイルとガソリンを混ぜる)ですので少しめんどくさいです。ズボラな人には向きません。専用の容器が付属してます。

4、意外な所が壊れる:日本製の優れているところはここです。日本製はこちらにお金をかけるので、それに比べると「あれっ?」と思うところが壊れます。私も販売する際にはその辺りの対策をします。

5、部品の調達が困難:取扱店が少ないからです。でも、個人輸入でもない限り正規代理店が日本にありますし、日本製の同規格品で対応できるものもありますので大した問題でもありません。

と、こんな感じです。外車と言うと「ちょっと考えてしまう」と思う人もいます。私も昔はそうでした。しかし、対策さえ分かれば、そんなことは問題でもなく楽しく乗ることが出来ますよ♪
いかにヨーロッパ人でもあんまりにも不便なものは使わなくなりますが、これは数十年にわたって現役です。

次は自分目線での楽しみ方でも・・・

モペッドって?

2009-01-26 13:46:19 | Weblog
モペッド(MOPED=MO:モーター+PED:ペダル)というのは自転車のペダルが付いたバイクです。

昔は日本でもホンダなどが製造していましたが今はありません。
ヨーロッパではこれが運転免許無しで乗れるので、自転車以上スクーター未満のクラスとして今でも継続して生産され続けています。まさにチョイノリですね♪
フランスでは郵便局の配達員さんが普通に使ってます。

排気量は50ccです。原付免許で乗れます。
写真のものはtomos(トモス)というメーカーのものです。

さすがヨーロッパのデザインセンスは見事なものです。ヨーロッパでは日本のデザインが「COOL!」と好評を得ることが多いようですが、その逆に日本人の目から見れば「想像できない造形」を行なうのが、地球の裏側にあるヨーロッパと言えます。

現在、日本において輸入されているMOPEDは幾らかあります。

そんな中で有名どころが、
piaggio(ピアジオ(イタリア):ベスパでおなじみのヨーロッパ最大のオートバイメーカー)

peugeot(プジョー(フランス):銀のライオンマークでおなじみの自動車メーカー。でも、それだけと思ったら自転車、オートバイから胡椒を入れるミル(レストランなどにあるガリガリするやつ)まで作ってるすごい企業)

tomos(オランダ:おそらく日本で最も台数が多い)

の3社

他に、
SACHS(ザックス(ドイツ):メルセデスベンツやポルシェ、BMWやフォルクスワーゲンの重要部品を作るメーカー

MOTOBECANE(モトベカン(フランス):フランスの名作と言われる映画などには度々出てくる

などなど。これらの企業は世界最大のオートバイメーカーであるHONDAよりも歴史が古く、世界初のスクーターがピアジオのベスパであるようにエセやにわかの企業ではありません。

現地では、グッチやプラダ、フェラガモ、ジョンロブ等の他業界の名門ブランドと
同等もしくはそれ以上の地位なのです。

つまりは、最近巷にあふれる某国製の「安かろう、悪かろうのコピー品」ではないのです。

次は、MOPEDの良いところ、悪いところ