窪 美澄 著 新潮文庫 平成25年11月15日 11刷
とても好きなタイプの小説です。
こういうのもオムニバスなのかなぁ。
一人の男子高校生の物語から始まって次々と語り手が変わっていく短編小説集。
最近、ずっしりした長編を読むだけの根性がないので短編小説にばかり手が伸びる。
各々違う趣の短編小説集もいいけれど、この本のように、バトンが受け渡されてひとつひとつの短編が最後には大きな流れのものになっている、という形式は好きだな。
『ふがいない僕は空を見た』というタイトルのように、なんだかやるせなくて、なす術もなくてただ不器用に空を見上げているだけ、のようなじれじれした印象が付きまとう。
頭の中では大沢誉志幸の『そして僕は途方に暮れる』が流れたりするんだけれど(笑)
解説の重松清さんがすばらしく的確な事を綴ってらっしゃるから、私はうんうん、と頷いているだけ。
そう、やっかいなもの、というのが全体を貫くテーマなんだろうと思う。
で、頑張って頑張ってその≪やっかいなもの≫から逃れようとする人もいるだろうけれど、多分、逃れられないのが人間で、じゃあそのやっかいなものをどう扱ったらいいのか??ってなことを、あんまり考えずに包みこんじゃえば??
ってか、書けば書くほど遠ざかってしまいそうなので(笑) 面白いから読んでみて、というのが本音かな。
確かに、重松さん同様、最初の一編を読んでから≪前のめり≫になるように読みふけりました。
お勧め。
とても好きなタイプの小説です。
こういうのもオムニバスなのかなぁ。
一人の男子高校生の物語から始まって次々と語り手が変わっていく短編小説集。
最近、ずっしりした長編を読むだけの根性がないので短編小説にばかり手が伸びる。
各々違う趣の短編小説集もいいけれど、この本のように、バトンが受け渡されてひとつひとつの短編が最後には大きな流れのものになっている、という形式は好きだな。
『ふがいない僕は空を見た』というタイトルのように、なんだかやるせなくて、なす術もなくてただ不器用に空を見上げているだけ、のようなじれじれした印象が付きまとう。
頭の中では大沢誉志幸の『そして僕は途方に暮れる』が流れたりするんだけれど(笑)
解説の重松清さんがすばらしく的確な事を綴ってらっしゃるから、私はうんうん、と頷いているだけ。
そう、やっかいなもの、というのが全体を貫くテーマなんだろうと思う。
で、頑張って頑張ってその≪やっかいなもの≫から逃れようとする人もいるだろうけれど、多分、逃れられないのが人間で、じゃあそのやっかいなものをどう扱ったらいいのか??ってなことを、あんまり考えずに包みこんじゃえば??
ってか、書けば書くほど遠ざかってしまいそうなので(笑) 面白いから読んでみて、というのが本音かな。
確かに、重松さん同様、最初の一編を読んでから≪前のめり≫になるように読みふけりました。
お勧め。