今国会では共同親権の問題が取り上げられています。
個人的には子どもの利益が叶う制度になってほしいと思っています。
離婚をした場合、その原因がその後の子どもとの関係性を決めると思っています。
もし子どもの将来に不利益がある親だったら、距離を置いた方がいいと思います。
例えば、
DVを主体的にしていて子どもにも見せていた(これも実は精神的虐待です)、虐待をされていた、薬物中毒者、犯罪者、アルコール中毒など子どもに影響のある持病を抱えているなどです。
このような原因で離婚した場合、子どもとの関係性は注意が必要だと思います。
会うにしても慎重に、第三者を介してというサポートがあった方がいい場合もあると思われます。
離婚はあくまでも夫婦間の問題で、第三者からみてどちらが悪いというものはないと思っています。
まず、そういう出発点から離婚後の関係性を子どもの視点で考えていくべきだと思います。
個人的には離婚後は親権がどちらか一方にしかないことにはとても違和感があります。
離婚したって、どのような親でもずっと親じゃないの?って。
離婚後問題になるのは、
どちらともしくは誰と一緒に生活するのかという問題と、
重要な子どもに関する選択を誰が決めるのかという2つの大きな問題があります。
両親の関係性が悪化している場合が多いことを考えると、
実際に生活そのものを主にみていた方になりそうですし、誰と生活するのかは決まりやすいかもしれませんが、重要な選択の決定はもめる可能性があると思います。
あと、生活のためにかかる費用の分担を必ず実行するということも大切なポイントだと思います。
生活を共にしていない、かつ重要な決定も出来ない、子どもとも会えないとなると、
経済的な分担だけをするのに抵抗を感じる親が多いかもしれません。
そのような複雑な関係性が考えられますので、
そんな時には第三者による仲介が必要だと思います。
第三者機関が双方の考えを調整し、双方に伝えながら進める。
前提として両親とも可能な限り経済的分担をすること、会った時は子どもとの信頼関係を崩すような言動は控え
ることを約束し、両親との関係性を定期的に第三者機関が子どもの意思も確認しながら評価をすることではない
でしょうか。
私がナイトスクープから感じましたのは、
両親が離婚したことを子どもに伝えていないというところがまず気になりました。
どのような理由でも、離婚して別れて暮らしていることは子どもに伝えるべきでしょう。
私は意味がわからない年齢でも伝えておくべきだと思っています。
なぜ居ないのかという疑問に亡くなったというような嘘をつくということは避けるべきだと思います。
色んな理由があると思いますが、どちらかが一方的に酷いことをしたと思われる場合でも、出来るだけ客観的に
子どもに伝え、同居しない親の方を悪く言い過ぎないことが大切だと思います。
どちらか一方の親を悪く子どもに伝えてしまうと、
その子どもの将来の友人関係や恋愛関係に大きく影響してしまいます。
人との関係性が不信ベースになってしまいます。
人間関係なんて、上手くいくわけがないんだ!とか自分の気持ちをわかってくれないことは悪いことなんだ!
と、相手に過剰に要求するようになってしまいます。
両親が離婚を決めた時に子どもにとって大切な事は、
・あなたのせいで離婚するのではないこと
・親はたまたま離婚をするけれど、人は信頼に値するんだよというメッセージを送ること(いい時もあったし、片方を悪
く言い過ぎない)
・離婚は両親、子どもの三者にとってプラスになるから決めたということを伝えること
・離婚後も両親共に子どもの幸せを願っていること
などを発達年齢に応じてわかりやすく伝えることです。
もう一つ気になったのは、
テレビのバラエティ番組が受ける問題ではないということです。
今回はたまたま何となく上手くいったように見えますが、
全部の離婚ケースには当てはまらないと思います。
それに番組放送の後にとてももめる可能性もあります。
両親の離婚はそれこそ引っ越しをしても探されたりするなど、恐怖であったりドロドロのケースもありますの
で。
このような依頼をテレビの番組が受けるには、かなり慎重さが必要です。
でないと親になったお子さんと、お孫さんが悲惨な目に会う可能性もあります。
おそらく、慎重に下調べをしてこのケースなら番組として成立するだろうと考えたのでしょうが、今回が上手く
いったからといって、同じように安易に企画するのは危険です。
それよりも、公的機関がしかるべき対応をすることでしょう。
それが整っていないということも、テレビ番組に依頼をする原因だと思います。
整理すると私が引っ掛かった大きな点は、
1,両親が離婚した場合はどんなにひどい状況でも隠さないで子どもに正直に伝える(すぐには難しい場合は精
神的に落ち着いてからでも出来るだけ早めに)
2,離婚した親に会いたい場合、公的機関が適切な対応をする(そういう離婚した両親と子どもの間に入れる第
三者機関を作ってほしいです)
の2点です。
離婚される中で、未成年のお子さんを抱える場合が半分を超える現状があり、重要な選択権がまだ持てない弱い
立場の子どもの利益を最大限に考えて制度設計をしてほしいと思います。