診察室でのひとり言

日常の診察室で遭遇する疑問、難問、奇問を思いつくままに書き記したひとり言

五十歩百歩

2019年10月11日 | 医療、健康

神戸市須磨区の小学校で先輩教師が若い後輩教師をいじめている事案が連日テレビで放映され、相変わらずテレビの司会者や何の資格もないコメンテーターがこの不謹慎な大バカ教師どもを罵っている。挙句の果てに、教師を辞めさせるべきであるなどと公共電波を使って自説を繰り広げている。以前、このブログで記した正に『 不謹慎狩り 』 を行っているのである。個人的には彼らと大きな意見の相違はないが、公共の電波を使って多くのお茶の間の人たちに発信することではなく、彼らにその権利はないはずである。大バカ教師の行った不謹慎な行動(事実)そのものを伝えることがテレビの役目であって、その人間の処罰まで発信できるものではない。精々、その小学校のPTAを含む関係者と学校に税金を払っている神戸市民、神戸市がこの事案に口出しすることは可能かと思うが、それ以外の人間が深入りするのは正に 『 不謹慎狩り 』 である。本当に、不快である。また、面白いことに、『 子供を教える立場の人間(教師)が、これでは子供を教えれない 』 なんて偉そうに このテレビのコメンテーターは言っているが、あなたたちもそんなに立派な人間なのと問いたい。 連日の診察で、アルコール性肝障害の患者さんには毎回減酒するように指導しているが、ついつい吞んでしまうと言い訳をし、糖尿病のコントロールの悪い患者さんには、間食を減らし、食事量を減量するように指導しても、つい美味しいお菓子を食べてしまうとか、外食が多かったとか毎回言い訳ばかりしている。いい加減にしろよ! と言いたくなるが、『 頑張って努力してくださいね!』 なんて言う自分が情けなく、時に皮肉っぽく 『 子供には、おやつを制限したり、門限を決めたり、ゲームをする時間を制限したりするのに、貴方は大人であるにもかかわらず自分で守れていない。子供に対して、ずるくありませんか! 』 と言ってやることがある。こんな患者さんもこのテレビを観て、コメンテーターと同じことを言ってるんでしょうね。正に、五十歩百歩ですよ。

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