第40期棋聖就位式
井山棋聖就位式に250名!
囲碁界最高の「第40期棋聖戦七番勝負」(読売新聞社主催)で4連覇を果たした井山裕太棋聖の就位式が15日(金)、東京都千代田区の帝国ホテルで行われ250人が出席した。
開式冒頭に熊本地震の犠牲者に黙祷をささげた。
(司会は爽やかな高倉梢さん)
主催の老川祥一・読売新聞グループ本社取締役最高顧問・主筆代理、和田紀夫・日本棋院理事長の挨拶があり、老川最高顧問は3期連続での山下九段との対局になったことに触れ「結果的には4連勝になった、井山棋聖のどういう局面でも冷静に判断していく、こういうことによって僅かな差を勝負しタイトル戦18連勝した」と称えた。
和田日本棋院理事長は、40期より取り入れた棋聖戦各リーグ優勝者が出席した就位式シーンは初めてであると語り、各リーグ優勝者にお祝いの言葉をおくり、人工知能グーグル、七冠問題に触れたあと、井山棋聖に世界に羽ばたいて欲しいので棋院として環境を整えたい旨の話があった。
その後、中川和雄・関西棋院理事長より允許状が渡され、
老川最高顧問から井山棋聖に、正倉院宝物の金銅鳳形裁文を写した鳳を刻み込んだ純銀製の棋聖大賞メダルと囲碁界最高賞金4500万円の目録が贈られた。
40期より取り入れられた新リーグは囲碁界に多大な貢献をし、特に若手棋士に希望をあたえ若手棋士たちの研究会も立ち上がったことが司会の高倉梢さんから紹介され、今期囲碁界に新風を吹き込んだといわれる新リーグの優勝者、
山下敬吾・九段(Sリーグ)
河野臨九段・九段(Aリーグ)
山田規三生・九段(Bリーグ)
許家元・三段(Cリーグ)
には、棋聖大賞と同じく正倉院宝物の金銅鳳形裁文を写した鳳が刻まれたメダルが溝口読売新聞東京本社編集局長から贈られた。
祝辞で将棋七冠を達成した羽生善治名人がユーモアを交え
「井山棋聖から七冠をどうしたらとることが出来るか尋ねられた事があったが、あまりにも昔なんで全く覚えていないんです。井山さんが達成すると私も思い出すことができると思っています。
囲碁の世界、将棋の世界は伝統的な世界で長い歴史をもっています。その伝統に基づいて進んでいるが少しずつ変わって行く所もありまして、師匠が弟子に教えて育てるケースはほとんどなかった。職人さんの世界のように知らず知らずのうちに吸収し勉強し強くなって行くというプロセスが一般的だったんですが、井山さんは師匠の石井先生に数多く対局を教わってここまで強くなられたということになってくると、師匠の人たちも井山さんのように一生懸命教えて育てると言うように変わってくるのではないかと感じています。
伝統を保持しながら新しい風を囲碁界に吹かし続けているのではないかと思っています」
の祝辞が印象に残っています。
花束贈呈は埼玉県立大宮商業高等学校の中里綺莉さんがつとめた。
(中里さんは17日付け読売新聞朝刊埼玉版で掲載されました)
井山棋聖は謝辞で本来なら昨日の十段戦で勝ってこの場の臨みたかったが力及ばなかった旨を述べ、羽生名人に「私もせっかくのチャンスで頑張りたいので思い出していただきたい」とユーモアで返し、3年連続対局した山下九段の強さ素晴らしさを称え、注目される七冠に向け「精いっぱい努力していきたい」と述べた。
九州地方の地震災害が続いています。
早く治まってくれる事を願います。
4月17日付け読売新聞埼玉版で花束贈呈をされた中里綺莉さんの記事が掲載されています。
(読売新聞埼玉版より)