FUJISUZUKO

藤鈴呼

エンジンに黒猫かくれ大騒動

2022-05-10 11:06:37 | Weblog







別府市では 律儀に交差点を渡る猫が
続出していると言う

動物に詳しい方によると 
人間の真似をしている可能性があり

信号の色は識別できねども
点滅や場所は解っているかもね

とのこと

さて、大型連休が終わり、一息ついている暇も無く
届いた嬉しい手紙やメールの返信などを 楽しくしながら

メル・カリ子さんも再会している 今日この頃
夫の里、大分へ出発した時の話をしたいと思う

場所は福岡のとある市道と思われる
大きな国道沿いの交差点、両側にはスーパーと飲食店がある

信号が青になり いざゆかん! 
と思った瞬間

目の前の車が 走り去ったアスファルト上から
小さな小さな黒猫が こちらに向かって飛び出した

嗚呼 未だ 生まれたばかりかいな!?
相棒レサ子の下に潜り込む

これは危険だ! と思った瞬間 
助手席の扉を開けて 飛び出していた

見れば 後続車の下に 潜り込んでいく
介護系と思しき法人ワゴン車だ

運転手さんも気付いた様子
ここから 大救出劇が始まった

まずは タイヤハウスに丸まった子猫だが
程無くして エンジンルームへ 入り込んでしまった

最初は姿が見えていたが
どんどん奥へと進み 姿が見えなくなった

ボンネットを叩いた
にゃあ、と猫鳴き真似をすれば 声が返って来る

運転者さんは 前方のボンネットを開けた
前が短いワゴン車の為、見える部分は非常に少ない

助手席の椅子を上げたら
車体下の部分が見えて来た

尻尾が見えても 細かいパーツが入り組んでおり
手を入れられず 四苦八苦

車内から各々が 救出出来そうなグッズを取り出した
傘、靴ベラ、何か出来る事は無いものか

夫は 交通整理をしながら スマホ検索
「水が嫌いみたいやで」

ペットボトルの水を 
部品上からかけてみたりする

天気も良く 暑い日だ
少しは涼を 与えられたろうか

車体下に 仰向けに潜り込めば 
タイヤの隙間から猫が見える時もある由

夫「目が合うんだが・・・
シャーッ!って 威嚇されたわ」

ちょこまかと動き回る 
しかも黒猫

片側一車線の通常の小さな道であり 
渋滞も発生している

暫く経過し これは無理だと判断 
私が警察とJAFを呼んだ

110番に電話した際、開口一番に問われるのは
「事故ですか?救急ですか?」

「車に猫が入り込み、素人では救出不能、渋滞発生中、
専門業者が解らず取り急ぎ、警察を頼った。

解決して下さる方を紹介して頂けるか」
と、尋ねた

地域の大型署に電話を回され、再度説明、
取り急ぎ、男性署員2名が 駆けつけてくれることになった

「私達も何が出来るかは 解りませんが」
それは そうだろう

電話を切った後、JAFに電話を掛ける事にした
運転手さんはJAF非会員と確認済

受付では「会員の運転車、同乗者のみ対応」
と言われるも

「最初に私の車下に入り込み、
追い立ててしまった事が原因で 後続車に入り込んだ」

と説明、
駆け付けて下さる事に。

ワゴン車の法人、別の営車も登場した
暫くの格闘後、営車の運転手さん「動かしてみれば?」 

ワゴン車に乗り込み エンジンをかけようとする!? のを
「ちょ、待てよ」ばりに 慌てて止める

警察官がバイクで登場 暫く格闘するも救出不可
「誰か猫が得意な方はいますか?」

姿が見えた瞬間、引っ張り出したい様子だが
力ずくで取り出す自信もなき秋の夕暮れ(違)

入り組んだ部品に 皆怯む
尻尾を引っ張り 頭スプラッタじゃあ 意味ないけんね

私は 対向車や 渋滞車が行き過ぎる
隙間タイミングで

運転席側のタイヤハウスから下を覗き込んだり
ちょいと高い助手席側から覗き込んだりしていた

ブラウス&スカート姿、帰省直前の為 
車体下に入れなかったのが残念である

何度も信号が替わり、
渋滞車は少しずつ様変わりして行った

その中の一台 後部座席の窓が空き 
男性が半身を乗り出し怒鳴る

「こんなところに停まっていたら、迷惑だろうがよ!」
かなりの大声だ

「申し訳ありません! 猫が入り込んでいるんです」
と説明するも

即座に追加で怒鳴り続ける姿に 
対応不可と判断

ワゴン車の前方で格闘中の警察官に
賽を投げた

「すみません、交通整理をお願いします♪」

嗚呼、あなた達がいて下さって、助かったわあ
(一回目)

路上に2台 駐車したままでの救出劇が続いていた
車間距離も少しあり、だいぶ迷惑なのは間違いない

警察官「人力でスーパーの駐車場に入れましょう」

スーパーへ事情説明し、
ギアはニュートラル、エンジンは入れず 皆で押す! 

スーパー敷地へ入る段、
段差で戻りそうになる!

無事に駐車場へ移動した頃 JAFトラック到着
事も無げに 「良くあるんですよ」 

暫く格闘後 
JAFさんスマホを取り出した

猫の声が流れて来る! 
そんな手があったのね~♪

タップは続く

猫の鳴き声を流すアプリがあるらしい
様々な声で誘導する場合のコツは

「車体に近い場所だと中々出て来てくれないので
離れた場所で鳴らすと良い」と言う

アプリ音声が流れた瞬間 子猫の反応は半端なかった!
大きな鳴き声が何度も響き、切なくなる

「助けてよ! 僕はここだよ!」といったところだろうか
四方八方から刺激しすぎて 怖がらせてしまっただろうね

その頃にはワゴン車の運転手さんとも幾つか会話を交わしていた
「言葉が違うようですが、どちらの方?」「出身は岩手です」

「ご主人は?」「大分です」
「あら、何でその二人が一緒になったかねえ」

なんて言っている間に
スーパーに法人の乗用車タイプが登場

「うちのトップですよ」 
お茶目な笑顔で言う運転手さん

恐らく法人名を見ると 介護系と思われるけん
時間帯で動く仕事なのでしょう、

「**サンが゜**だから こっちの車が云々」
と指示されている

人員調整かたがた 様子を見に来たのですなあ
・・・と、

細かく移動する子猫を ようやく誘導出来たのだろう
助手席の椅子側から 警察官が取り出して 救出完了

スーパーの買い物客ギャラリーも増え 拍手喝采
スマホ撮影している人も。

掌に収まる小さな黒猫、瞳はブルーグレイ
あまりの可愛らしさに 私の超理想とする姿に

連れて帰れぬ哀しさも相俟って
デジ・カメ子ちゃん大好きな私が あえての非撮影を貫いた

皆の声が響く
「どうしますかねえ・・・放すしか ないよねえ・・・」

物思いに耽る暇も無く 
トップの君が 子猫を受け取り歩き出した様子

元の場所に放そうとしている・・・!

夫「もう少し 車のいない方に放した方が!」
声を掛けながら 後ろから追い掛けている

トップの君は、スーパー横の住宅がある方角へ
スタスタと闊歩 程無く戻って来た

私「あちらに放して来たんですか?」
トップ「ええ。もう向こうに歩いて行きましたよ」

そうか・・・それなら良かった・・・

改めてJAF担当者サンに
「本来、同乗者でないと対応不可」の旨 釘を刺される 

今回は特別待遇だ。 感謝に堪えない

その後、JAFさんと法人の皆様も 
事情徴収中の様子

・・・と スーパー敷地の金網越しに 
事務員姿と思しき女性登場

「すみません、さっき猫をあちらに放しましたよね?」
ドキッ。 

「また、あちらの車に入り込んでますよ」
ぬわに~ぃぃぃいいいっ!

慌てて、今にも帰らん、とバイクに跨る警察官を
呼び止める

嗚呼、あなた達がいて下さって、助かったわあ
(二回目)

改めて 警察官&JAFさんが 住宅奥から救出
今回は さほど時間をかけずに戻って来た

警察官「連れて帰りますわ。」
バイク後ろの箱に入れて 颯爽と立ち去る姿を見送った

猫に出会う直前 クリーニング店に寄った
昼前から14時頃まで 費やした気がする

それにしても その後 どうなるのだろう
動物愛護団体みたいな場所に行くのだろうか

保護猫の施設は空いているのだろうか
よもや警察の受付猫には ならぬまひ

最悪は保健所行きなのか
色々な声が咲き乱れる中 無事を祈るしか あるまひ

あれから一週間以上が経過したが
可愛らしい瞳と 震えるような姿が 目から耳から離れないのだ

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血に見えて 子猫を偲ぶ キンギョソウ 

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