「江南春望」二回目。
譜№32に苦戦。
三七の七へのジャンプが、上がり切れない物だから、六へ下がるのが、
とても難しくなる。
六が中途半端な音程だと、当然五の音にも、不協和音。
それで、32番ではない形となる。
七の高さ上がるためには、ちょうど七では壁にぶつかって落下するのです。
そういう表現で、わかってもらえたかなぁ。
猫の無駄のないジャンプを見たことのある人は、よくわかると思う。
しっかり七に着地するには、数ミリ上に飛び上がるから、安定して七に届くのである。
そして、次への六、五が正確な声を刻むことが出来る。
そして、次への六、七、六、五がピタリと決まるのです。
トラブルの原因は、一つ前にある。七を極めれば32番を詠うことが出来る。
いくらでも時間をかけられるこの教室は、初心者の練習には、もってこい。
4月に、「詩吟」を聞いたこともなかった。
「詩吟を詠う」ことを知らなかったお二人が、「詩吟って好きかも」
「32番だけでも極める」という言葉が出てくるようになった。
一人は、娘と同い年である。あまり、情をかけないようにと思いつつ、
「できた!」と手をたたくときは、特別にうれしくなる。
そして、飛び立つ時のことを想像して、いまから、ウルウルするのである。
年を取った証拠だなぁ。始まったばかりなのに。どうする!
そんなんじゃぁ、まずいぞ。
自分なりに、こんなウエットな状況は、詩吟とは別なところにも、
理由があるのですが、、、」
そのうち、ちゃんと先生と生徒になるから。
そして、長続きのする関係を築くのだから。と、自分に言い聞かせる。