一点の「濁り」もないBlog “G”

北海道を離れ、新たな土地で再出発。それに伴いタイトルだけリニューアル。
ただ、看板は挿げ替えたが内容は相変わらず。

ビッグクラブを目指して

2006-01-18 | sports - football
【横浜、日産から独立へ】
横浜Fマリノスが、親会社(←この言葉の時点でフットボールクラブとしてはおかしいのだが)から資本的に独立するめどがたったと報道。浦和とともにまさにビッグクラブへの王道を歩もうとしている。Jリーグにこれまでなかったクラブ間の階層。こういうものができてきたというのもJリーグのひとつの変化だろう。
http://www.nikkansports.com/ns/soccer/p-sc-tp0-060118-0010.html

【努力の評価】
横浜にしても、浦和にしても、もともと確かに大きな企業を母体としていたということはあるが、しかし、クラブのフットボールクラブとしての努力とか、能力の高さが現在の地位を築き上げたと言っていい。浦和にしても横浜にしても、大型補強を敢行しながら、なおかつ赤字を減らす、というある意味で身の丈経営を成し遂げているわけだ。出費が多いのなら出費を減らす、というのも経営努力だし、出費が多いのなら収入を増やせ、というのもこれまた経営努力である。

【ビッグクラブとそうでないのと】
サッカーリーグというのはどこの国でも多かれ少なかれチーム間格差があるもので、しかも大体大都市にビッグクラブがあり、地方のクラブは彼らなりのスタイルでやっている、という傾向が見られる。その意味では今年のJをG大阪が制し、首都圏の横浜と浦和がビッグクラブへの道を着々と進み、そして地方にも輝きを放つチームが存在する、というのはリーグが成熟してきたのかなという印象を受ける。一方でそういうチーム状況というのが成熟してきているのだから、もうすこしサッカーそのものが成熟してくれたらな、という思いもある。横浜にしても浦和にしても、ただ選手を集めるだけじゃなく、それをきっちりと戦績に反映させて、間違っても終盤優勝争いをしているチームが下位にボロボロ負ける、というような失速をそろってしちゃうようなレベルからは早く脱却してもらいたいし、横浜と浦和にはそうなる義務がある。他方、その他の経営的に小さなクラブは例えば自前の若手育成とか、ビッグクラブでダブついている選手をレンタルで獲るとか、そういう形で成績を残す方法も十分にある。やはりどちらも必要なのは、チームの身の丈にあった最大限の努力である。

【野球界では】
なんとなく私の主張と、ホークスの孫オーナーとの主張が近いように聞こえているが、こういう仕組みは「移籍が容易」であることと、「移籍する際に移籍金が発生する」というシステムに立脚している。現在の日本プロ野球界では同じ発想で自由な競争をやったら戦力が不均衡になってしまうのは明白だ。Jリーグは新人選手獲得は自由競争だ。だが、ルーキーの年俸は定額であり、一定時間公式戦に出場しないと、年俸変動がある契約には移行できない。このシステムが有力選手の入団時でのうまい振り分けを実現しているし、中小クラブはそうやって獲得した選手を育てて売る、ということで経営を成り立たせることもできる。だが、現在のプロ野球界のシステムではなかなかそういうことはできない。そもそも12チームしかないプロ野球と、J1、J2、さらにはプロにつながりうるJFL、地域リーグと、ピラミッドができつつあるJリーグとでは、同じ土俵でモノが考えられるはずも無い。Jリーグでは、適正な競争によってチーム力の差が自然と生まれ、しかし、金の無いクラブでも生き抜くすべはいくらでもある、という状況ができあがっている。例えば千葉なんてのはいい例で、毎年主力が引き抜かれるが、それでもチーム成績は維持している。こういうのを見るにつけ、私はプロ野球もドラフトを撤廃し、新人は高卒大卒関係なく選手が希望するチームに入れて、しかし契約金も年俸も安価に一律に設定し、そして一定試合の出場をして初めて年俸交渉ができるようにするのが、意外と戦力均衡のひとつの道になると思うのだが、どうだろう。

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