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クラシックな昔ながらの春の花「スイセン」(春の花シリーズ 23-12)

2023年03月13日 07時19分06秒 | 

クラシックな昔ながらの春の花「スイセン」。きちんと呼べば「ニホンズイセン」ということになる。黄色の花冠がポイント。

(2023年春 川崎市)

2023年春の花シリーズ

「ジャイアント・スノードロップ」(春の花シリーズ 23-01)
「セツブンソウ」(春の花シリーズ 23-02)
「ユキワリイチゲ」(春の花シリーズ 23-03)
「福寿草」(春の花シリーズ 23-04)
「ミチノクフクジュソウ」(春の花シリーズ 23-05)
「福寿海」(春の花シリーズ 23-06)
「ロウバイ」(春の花シリーズ 23-07)
「シナマンサク」(春の花シリーズ 23-08)
「八重寒紅」(春の花シリーズ 23-09)
「カラスノエンドウ」(春の花シリーズ 23-10)
「クモマグサ」(春の花シリーズ 23-11)

「スイセン」

スイセンはイベリア半島を中心に、イギリス、ヨーロッパ中部、北アフリカを含む地中海沿岸地域に25~30種が自生します。房咲きスイセンをはじめとした一部の品種はギリシャから中国にまで分布し、日本にも野生状態で生育しています。
RHS(英国王立園芸協会)には1万を超す品種が登録されており、その原種および花形、花色、草姿などから12系統に分類されています。なかでも、代表的な種類に、ラッパズイセン、八重咲きスイセン、房咲きスイセン、口紅スイセンなどがあります。系統によって開花時期が異なり、早いものでは11月中・下旬から、ラッパズイセンなどは3月から4月に開花します。いずれも秋から初夏にかけて生育し、夏には枯れて休眠します。
花は、花弁と萼片の6枚と、その基部につくラッパ状の副冠からなっています。副冠は形がさまざまに変化しておもしろいものがあり、色も白や黄色、オレンジ色、ピンクなど多彩です。

●関連ページ
スイセンを例にした球根の植え方(鉢植えにする)

基本データ
園芸分類 球根
形態 多年草 原産地 イベリア半島を中心とした地中海沿岸地域
草丈/樹高 10~50cm 開花期 11月中旬~4月
花色 白,オレンジ,黄,複色 栽培難易度(1~5) 
耐寒性 強い 耐暑性 ―(休眠中)
特性・用途 初心者でも育てやすい,香りがある

種類(原種、園芸品種)
‘リプリート’
‘Replete’
3月から4月に咲く八重咲き。咲き進むにつれて、副冠が淡いオレンジ色からサーモンピンクへと変化する。芳香もある。
‘リプリート’
ナルキッスス・バルボコディウム
Narcissus bulbocodium
原種系のミニスイセン。1月から2月にラッパのような形をした可憐な花が咲く。草丈15〜25cmとかわいい。芳香もある。
ナルキッスス・バルボコディウム
‘ピンク・パラソル’
‘Pink Parasol’
珍しいサーモンピンク系のラッパ咲き。草丈30〜40cmで、3月から4月に開花。

‘マウント・フッド’
‘Mount Hood’
やや短めの副冠がクリーム色から白へと変化する。草丈30〜40cmで、3月から4月に開花。
‘マウント・フッド’
‘ベラ・エステラ’
‘Bella Estella’
ヨーロッパで人気の品種。白の花弁にレモン色の副冠のコントラストがさわやか。花弁が広がるバタフライ咲き。

‘ラインベルト・アーリー・センセーション’
‘Rijnveld's Early Sensation’
ラッパ咲きでは唯一1月から咲き始める極早生品種で、約2か月間開花する。
‘ラインベルト・アーリー・センセーション’
黄房スイセン
Narcissus × odorus
ニホンズイセンによく似た、黄色い花弁とオレンジ色の副冠の房咲き。花つきがよく、上品な芳香を漂わせる。2月から3月に開花。
黄房スイセン
ニホンズイセン
Narcissus tazetta var. chinensis
古くから日本で親しまれてきた房咲きスイセン。地域によって12月から2月に開花。芳香があり、シンプルな美しさ。