数日前、性懲りも無く西岸地区での入植地建設を決めたイスラエル政府だが・・・。
・イスラエル:入植地900戸増設承認 パレスチナが非難--東エルサレム(2009年11月18日 毎日jp)
この件については色々論評するのが馬鹿馬鹿しいのだが、ネタにしとかないと色々まずそうなのでやっておく。
以下、2009年11月18日分毎日jp『入植地900戸増設承認~』から、後半部分を引用する。
---- 以下引用 ----
(中略)
パレスチナは入植活動の「完全凍結」を交渉再開の前提に掲げる。
「頼みの綱」のオバマ米政権がイスラエルの譲歩を引き出せずに行き詰まる中、自治政府内では最近、イスラエル占領下のヨルダン川西岸と東エルサレム、ガザ地区を領土とするパレスチナ国家の承認決議採択を国連安全保障理事会に求める動きが強まっている。
AFP通信などによると、アッバス自治政府議長は17日、訪問先のカイロで記者会見し、和平交渉の停滞に言及したうえで「現状維持は解決策でない。だからこそ(国家承認に)動く」と強調した。
ただ、米国や欧州連合(EU)は「交渉を通じた解決」を求め、パレスチナの一方的な国家承認の動きには反対している。
イスラエルは「我々も一方的な手段で対抗する」(リーベルマン外相)とけん制した。
---- 引用以上 ----
何だろうな。
Abbas 議長の最近の動きは理解できない部分があるんだよな。
実際、今月初めには来年1月24日に行う選挙の前に自ら辞任するとか言い出してる始末だし。
昨日は昨日とて、エジプトの TV 番組のインタビューで同様の発言をしてるし・・・。
・アッバス議長、不出馬表明 中東和平交渉混迷の恐れ(2009年11月6日 asahi.com)
・Abbas hints he may quit(2009年11月18日 Ma'an News Agency)
インタビューでは、Abbas 議長が辞任する(要は次の選挙にも出ない)理由を自ら語っていたのだが・・・。
以下、2009年11月18日分 Ma'an News から(略
---- 以下引用 ----
(中略)
Abbas then listed a number of factors he said were behind his decision to quit politics.
The first reason he said was the failure of the political process because Israel and the US refused to take meaningful steps toward a peace deal.
The second reason was Israel’s refusal to recognize the terms of reference for the peace process recognized by the international community, especially establishment of a Palestinian state on the 1967 borders, and halting settlement expansion.
The third reason he said was an ‘Israeli campaign’ which came in response to the Goldstone report
(以下略)
---- 引用以上 ----
one state-solution の樹立がこの騒動にケリをつける最善策だと勝手に思ってる俺にしてみれば、1967年の境界線での国家分割(イスラエルにとって圧倒的に有利だったりする)ってのは正直納得行かないのだが・・・。
それすら受け入れないイスラエル政府の対応はもっと酷いと思ふし、この状況を放置した米国や EU・露・UN も相当責任があると思ふ。
とはいえ、Abbas 議長がここで辞任を表明するのは別にイスラエルや米国の小間使いが嫌になったわけじゃないみたいだし。
つーのも、Gaza 地区を支配してる Hamas への当てつけという一面もあるみたいだし。
・Mahmoud Abbas puts off Palestinian elections after Hamas opposition(2009年11月12日 guardian.co.uk)
以下、2009年11月12日分 guardian.co.uk『Mahmoud Abbas puts off~』から、その背景について述べてるところを引用する。
---- 以下引用 ----
(中略)
Abbas unilaterally set the 24 January election date after Hamas refused to sign a reconciliation agreement drafted by Egypt following more than a year of intensive mediation efforts between the two hostile factions.
Its prospects remain unclear, but postponement of the poll will at least avoid legitimising the damaging split between the two territories and their rival leaderships.
"Holding an election during a political separation will only increase the separation," Sami Abu Zuhri, a spokesman for Hamas, said.
(以下略)
---- 引用以上 ----
となると、(イスラエルや米国の小間使いでしかないとはいえ)権力争いの一環で選挙実行を決めたことになるか。
これ、故 E.W. Said が見てたらどう論評するのか見物だわな(論評に値しない、とみなすかもしれんが)。
一方のイスラエル国内では、性懲りもなく入植地建設を求める意見が連発している。
しかも、イスラエル軍兵士から入植地の撤退に反対する声が(イスラエル政府の政策の結果であるが)生じる始末だし。
・Soldiers again protest settlement evacuation(2009年11月16日 ynetnews.com)
・Settlement 'proud of soldiers who protested expulsion'(2009年11月18日 ynetnews.com)
・מנשר בהתנחלות: גאים בחיילים שמחו על הגירוש
(2009年11月18日 ynet.co.il;ヘブライ語)
上で伝えられてるのは、今週月曜日+火曜日に兵士達が行った抗議デモなどの話。
というか、先月発生した抗議デモの続編という形なのだが・・・。
この件は以下参照(手抜き)
・身から出た錆 3(2009年10月24日 flagburner's blog(仮))
で、火曜日には Kochav Yaakov(:Yesh Din 村の近くにある)という入植地で兵士達が入植地撤退に反対する署名運動をやったのだが・・・。
以下、2009年11月18日分 ynetnews.com『Settlement 'proud~』から、署名の内容について触れてるところを引用する。
ただし、今回は、ヘブライ語版も引用しておく。
---- 以下引用 ----
[以下ヘブライ語版]
(中略)
במנשר נכתב בין השאר כי "צה"ל הוקם על מנת להגן על עם ישראל וארץ ישראל, ולפיכך אנו מתנגדים בתוקף לשימוש פוליטי מושחת בצה"ל לצורך גירוש יהודים מבתיהם. אנו מחזקים את ידי החיילים הנאמנים, שהניפו את השלט 'גם נחשון לא מפנים יהודים', לאחר הגירוש ביישוב נגוהות השבוע".
מנסחי המסמך הוסיפו: "אנו גאים בכך שאחד החיילים הוא צוריאל מיישובנו, ושולחים לו ולחבריו את תמיכתנו. אנו רואים בו סמל, דוגמא ומופת לשאר החיילים המשרתים בצה"ל".
(以下略)
[以下英語版]
(中略)
The statement reads, "The IDF was established to defend the people of Israel and the land of Israel, and we therefore firmly object to corrupt political use of the IDF for the purpose of expelling Jews from their homes. We support the faithful soldiers, who carried the sign 'Nachshon doesn't evict Jews, either' after the expulsion in the town of Negohot this week."
The authors then express hope that the act will lead the military establishment to stop giving "illegal orders" of this nature saying, "We are proud of Zuriel, for giving his soul and going to prison for 20 days following his protest of the expulsion of Jews at the hands of his comrades."
(以下略)
---- 引用以上 ----
なんだろうな。
これってイスラエル軍は自らを縛るはずの法律すら超越する存在、という婉曲的な意思表明なのかな?
それとも、「世界一モラルのある軍隊」に法律は不要、ってことか?
いずれにしろ、今回の抗議活動をした兵士達がイスラエル軍の中で本当に一部とはいえ、この兵士達はある意味イスラエル軍の本音を代弁したのかもな。
流石に、イスラエル軍も今回の抗議デモを行った兵士を(形ばかり)処罰するみたいだが・・・。
Netanyahu 首相としては、内心喜びたいのはヤマヤマだが・・・って所か?
それにしても。
Abbas 議長も Netanyahu 首相も、自分側「だけ」の動機で動いてる感が否めないんだよな~。
短期的には得するかもしれんが長期的にはお互いだけなんで、その辺をもっと考慮して欲しいもんだ。
・イスラエル:入植地900戸増設承認 パレスチナが非難--東エルサレム(2009年11月18日 毎日jp)
この件については色々論評するのが馬鹿馬鹿しいのだが、ネタにしとかないと色々まずそうなのでやっておく。
以下、2009年11月18日分毎日jp『入植地900戸増設承認~』から、後半部分を引用する。
---- 以下引用 ----
(中略)
パレスチナは入植活動の「完全凍結」を交渉再開の前提に掲げる。
「頼みの綱」のオバマ米政権がイスラエルの譲歩を引き出せずに行き詰まる中、自治政府内では最近、イスラエル占領下のヨルダン川西岸と東エルサレム、ガザ地区を領土とするパレスチナ国家の承認決議採択を国連安全保障理事会に求める動きが強まっている。
AFP通信などによると、アッバス自治政府議長は17日、訪問先のカイロで記者会見し、和平交渉の停滞に言及したうえで「現状維持は解決策でない。だからこそ(国家承認に)動く」と強調した。
ただ、米国や欧州連合(EU)は「交渉を通じた解決」を求め、パレスチナの一方的な国家承認の動きには反対している。
イスラエルは「我々も一方的な手段で対抗する」(リーベルマン外相)とけん制した。
---- 引用以上 ----
何だろうな。
Abbas 議長の最近の動きは理解できない部分があるんだよな。
実際、今月初めには来年1月24日に行う選挙の前に自ら辞任するとか言い出してる始末だし。
昨日は昨日とて、エジプトの TV 番組のインタビューで同様の発言をしてるし・・・。
・アッバス議長、不出馬表明 中東和平交渉混迷の恐れ(2009年11月6日 asahi.com)
・Abbas hints he may quit(2009年11月18日 Ma'an News Agency)
インタビューでは、Abbas 議長が辞任する(要は次の選挙にも出ない)理由を自ら語っていたのだが・・・。
以下、2009年11月18日分 Ma'an News から(略
---- 以下引用 ----
(中略)
Abbas then listed a number of factors he said were behind his decision to quit politics.
The first reason he said was the failure of the political process because Israel and the US refused to take meaningful steps toward a peace deal.
The second reason was Israel’s refusal to recognize the terms of reference for the peace process recognized by the international community, especially establishment of a Palestinian state on the 1967 borders, and halting settlement expansion.
The third reason he said was an ‘Israeli campaign’ which came in response to the Goldstone report
(以下略)
---- 引用以上 ----
one state-solution の樹立がこの騒動にケリをつける最善策だと勝手に思ってる俺にしてみれば、1967年の境界線での国家分割(イスラエルにとって圧倒的に有利だったりする)ってのは正直納得行かないのだが・・・。
それすら受け入れないイスラエル政府の対応はもっと酷いと思ふし、この状況を放置した米国や EU・露・UN も相当責任があると思ふ。
とはいえ、Abbas 議長がここで辞任を表明するのは別にイスラエルや米国の小間使いが嫌になったわけじゃないみたいだし。
つーのも、Gaza 地区を支配してる Hamas への当てつけという一面もあるみたいだし。
・Mahmoud Abbas puts off Palestinian elections after Hamas opposition(2009年11月12日 guardian.co.uk)
以下、2009年11月12日分 guardian.co.uk『Mahmoud Abbas puts off~』から、その背景について述べてるところを引用する。
---- 以下引用 ----
(中略)
Abbas unilaterally set the 24 January election date after Hamas refused to sign a reconciliation agreement drafted by Egypt following more than a year of intensive mediation efforts between the two hostile factions.
Its prospects remain unclear, but postponement of the poll will at least avoid legitimising the damaging split between the two territories and their rival leaderships.
"Holding an election during a political separation will only increase the separation," Sami Abu Zuhri, a spokesman for Hamas, said.
(以下略)
---- 引用以上 ----
となると、(イスラエルや米国の小間使いでしかないとはいえ)権力争いの一環で選挙実行を決めたことになるか。
これ、故 E.W. Said が見てたらどう論評するのか見物だわな(論評に値しない、とみなすかもしれんが)。
一方のイスラエル国内では、性懲りもなく入植地建設を求める意見が連発している。
しかも、イスラエル軍兵士から入植地の撤退に反対する声が(イスラエル政府の政策の結果であるが)生じる始末だし。
・Soldiers again protest settlement evacuation(2009年11月16日 ynetnews.com)
・Settlement 'proud of soldiers who protested expulsion'(2009年11月18日 ynetnews.com)
・מנשר בהתנחלות: גאים בחיילים שמחו על הגירוש
(2009年11月18日 ynet.co.il;ヘブライ語)
上で伝えられてるのは、今週月曜日+火曜日に兵士達が行った抗議デモなどの話。
というか、先月発生した抗議デモの続編という形なのだが・・・。
この件は以下参照(手抜き)
・身から出た錆 3(2009年10月24日 flagburner's blog(仮))
で、火曜日には Kochav Yaakov(:Yesh Din 村の近くにある)という入植地で兵士達が入植地撤退に反対する署名運動をやったのだが・・・。
以下、2009年11月18日分 ynetnews.com『Settlement 'proud~』から、署名の内容について触れてるところを引用する。
ただし、今回は、ヘブライ語版も引用しておく。
---- 以下引用 ----
[以下ヘブライ語版]
(中略)
במנשר נכתב בין השאר כי "צה"ל הוקם על מנת להגן על עם ישראל וארץ ישראל, ולפיכך אנו מתנגדים בתוקף לשימוש פוליטי מושחת בצה"ל לצורך גירוש יהודים מבתיהם. אנו מחזקים את ידי החיילים הנאמנים, שהניפו את השלט 'גם נחשון לא מפנים יהודים', לאחר הגירוש ביישוב נגוהות השבוע".
מנסחי המסמך הוסיפו: "אנו גאים בכך שאחד החיילים הוא צוריאל מיישובנו, ושולחים לו ולחבריו את תמיכתנו. אנו רואים בו סמל, דוגמא ומופת לשאר החיילים המשרתים בצה"ל".
(以下略)
[以下英語版]
(中略)
The statement reads, "The IDF was established to defend the people of Israel and the land of Israel, and we therefore firmly object to corrupt political use of the IDF for the purpose of expelling Jews from their homes. We support the faithful soldiers, who carried the sign 'Nachshon doesn't evict Jews, either' after the expulsion in the town of Negohot this week."
The authors then express hope that the act will lead the military establishment to stop giving "illegal orders" of this nature saying, "We are proud of Zuriel, for giving his soul and going to prison for 20 days following his protest of the expulsion of Jews at the hands of his comrades."
(以下略)
---- 引用以上 ----
なんだろうな。
これってイスラエル軍は自らを縛るはずの法律すら超越する存在、という婉曲的な意思表明なのかな?
それとも、「世界一モラルのある軍隊」に法律は不要、ってことか?
いずれにしろ、今回の抗議活動をした兵士達がイスラエル軍の中で本当に一部とはいえ、この兵士達はある意味イスラエル軍の本音を代弁したのかもな。
流石に、イスラエル軍も今回の抗議デモを行った兵士を(形ばかり)処罰するみたいだが・・・。
Netanyahu 首相としては、内心喜びたいのはヤマヤマだが・・・って所か?
それにしても。
Abbas 議長も Netanyahu 首相も、自分側「だけ」の動機で動いてる感が否めないんだよな~。
短期的には得するかもしれんが長期的にはお互いだけなんで、その辺をもっと考慮して欲しいもんだ。