なんか知らないけど、イスラエルの Yitzhak AHARONOVITCH( יצחק אהרונוביץ')国家安全保安相が提案した、「テロ行為の容疑者と弁護士の接見を禁止する法案」なるものが閣議決定されたとか。
・New bill could keep terror suspects from lawyer for year(2010年12月13日 jpost.com)
なんでも、この法案は収監されているテロ行為の被疑者と弁護士が接見するのを3週間~6週間の単位で禁止するとか。
禁止期間は最大1年間。
狙いとしては、被疑者から弁護士に「次の」テロ行為の指令が伝わるのを防ぐことみたいだけど・・・。
もっとも、すでに刑務官には2005年からテロ行為の被疑者と弁護士の接見を禁止する権限が与えられてた模様。
これって、テロ行為を疑われた時点で有罪になる危険を高くすると思う俺・・・。
とはいえ、この法案に賛同しない人達がいないわけでもないのが悲しい現実。
実際、テロ行為による被害者の家族を支援する Al-Magor(אלמגור)という団体に所属する Meir INDORE(מאיר אינדור)氏は、この法案への支持を示していた。
以下、2010年12月13日分 jpost.com『New bill could keep~』から、Indore 氏の発言部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
Meir Indor, head of Al-Magor[引用者注], an organization that helps the families of victims of terrorist attacks, said, “For us, it’s preferable, even if it causes harm, that one man can’t see his lawyer rather than another man will die.
“It’s like in a war, where you have to tolerate crimes in order to win the war.It could be criminal to keep a suspect from seeing a lawyer, but you have to keep in mind the general goal, which is safety and security against terrorism.”
(以下略)
引用者注:団体の公式サイト↓
・אלמגור
(al-magor.com;ヘブライ語)
---- 引用以上 ----
テロ行為の被疑者が受ける被害なんぞ、テロ行為による犠牲が出ることに比べればどうってことはないってか。
いい加減にしろ。
だいたい、テロ行為の被疑者と弁護士の接見を禁止しても、次のテロ行為(そもそもこれ自体問題含みの言葉だが)を防げるとは限らないだろうに。
イスラエル政府的には、「テロとの戦い」に勝つには法の原則を曲げてもいいってことだろうが・・・。
それを認めることになれば、次は普通の(?)重犯罪(殺人・強盗・詐欺容疑)の被疑者に対しても弁護士との接見が禁止される可能性を生み出しかねないのにね。
これに対して、以前からこの法案制定に反対している ACRI(Association for Civil Rights in Israel:)は厳しいコメントを出していた
。
・חוק "מניעת מפגש עם עורך דין" יאפשר פגיעה בזכויות יסוד ללא בקרה הולמת
(2010年12月13日 acri.org.il;ヘブライ語)
↑の『制限なしに「被疑者と弁護士の接見を禁止する」法案は、基本的人権の侵害を招く(適当意訳)』という声明では、以前から ACRI がこの法案を制定するつもりだったイスラエル政府の姿勢を非難していた。
つーことで、2010年12月13日分 acri.org.il『制限なしに「被疑者と弁護士の接見を禁止する」法案は~』から、ACRI 所属 Lila MARGALET 氏のコメント部分を(略
ただし、その下には適当日本語訳を追加しとく。
例によって、訳文の正確性は一切保証しな(略
---- 以下引用 ----
[以下原文]
(中略)
עו"ד לילה מרגלית מהאגודה לזכויות האזרח: "החוק הקיים כבר כולל הוראות בעייתיות, המאפשרות לשב"ס ולפרקליטות - ולאחר מכן בית המשפט - למנוע מאסיר להיפגש עם עורך דין מסוים למשך תקופה ממושכת, כאשר קיים חשד כי המפגש ינוצל לביצוע עבירות פליליות, או אפילו עבירות משמעתיות חמורות בכלא. הוראות דרקונית אלו כבר מאפשרות פגיעה מרחיקת לכת בזכותו של כלוא להיוועץ בעורך דין על פי בחירתו, על סמך חומר חסוי וללא הליך הוגן. כעת מבקש המשרד לביטחון פנים לשחרר את הרסן עוד יותר, ולאפשר התערבות פסולה בפעילות עורכי דין, גם כאשר אין חשד קונקרטי לביצוע עבירה כאמור. ההצעה גם מבקשת להאריך באופן משמעותי את משך הזמן שניתן להטיל המגבלות הללו - הן לפני קבלת אישור שיפוטי, והן על ידי בית המשפט - ובכך לכרסם באופן מסוכן בערובות המעטות שנועדו למניעת ניצול לרעה."
[以下適当日本語訳]
ACRI 所属 Lila Margalet 氏のコメント:
現在運用されてる法律でも、被疑者と弁護士が接見が犯罪行為の指令を誰かに伝えるために利用されてると疑われれば、裁判所は長期間面会することを禁止することができる。
(決定に至った)理由説明と適切な手続きが取られてない状況で行われている圧政的政策は、収監されてる人が自分で選んだ弁護士と接見する権利を大きく損ねている。
国家安全保障省には、犯罪行為を弁護士に教唆していた疑いがあったとして弁護士との接見を妨害したいきさつを公開することを求める。
この法案は、裁判所の許可が下りる以前の段階で接見禁止の延長と、(収容所における)被疑者への虐待防止を難しくする危険もある。
---- 引用以上 ----
なんだろうな。
弁護士との接見を禁止するってのは、どこぞの国家で行われてる気がしないでもないが・・・。
まぁ、政府側によるこの手の行動は、イスラエルに限った話じゃないのが現実なのよね。
日本なんて、死刑囚の家族との面会だけでなく外部との手紙のやり取りも制限されてるし。
この辺は以下参照(手抜き)
・「確定死刑囚の手紙制限撤廃を」 大阪拘置所に視察委が意見書(2010年10月25日 iza.ne.jp)
このように、「疑われたら終わり」って社会って普通に住みづらいと思う俺。
それはそうと。
スーダンからイスラエルに入国していた難民約150人が(第3国経由で)スーダンに送り返されたとか。
・Israel sends some 150 refugees back to their native Sudan(2010年12月14日 Haaretz.com)
一応「本人達の希望」となってるが・・・どこまで本当なのやら(苦笑)
・New bill could keep terror suspects from lawyer for year(2010年12月13日 jpost.com)
なんでも、この法案は収監されているテロ行為の被疑者と弁護士が接見するのを3週間~6週間の単位で禁止するとか。
禁止期間は最大1年間。
狙いとしては、被疑者から弁護士に「次の」テロ行為の指令が伝わるのを防ぐことみたいだけど・・・。
もっとも、すでに刑務官には2005年からテロ行為の被疑者と弁護士の接見を禁止する権限が与えられてた模様。
これって、テロ行為を疑われた時点で有罪になる危険を高くすると思う俺・・・。
とはいえ、この法案に賛同しない人達がいないわけでもないのが悲しい現実。
実際、テロ行為による被害者の家族を支援する Al-Magor(אלמגור)という団体に所属する Meir INDORE(מאיר אינדור)氏は、この法案への支持を示していた。
以下、2010年12月13日分 jpost.com『New bill could keep~』から、Indore 氏の発言部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
Meir Indor, head of Al-Magor[引用者注], an organization that helps the families of victims of terrorist attacks, said, “For us, it’s preferable, even if it causes harm, that one man can’t see his lawyer rather than another man will die.
“It’s like in a war, where you have to tolerate crimes in order to win the war.It could be criminal to keep a suspect from seeing a lawyer, but you have to keep in mind the general goal, which is safety and security against terrorism.”
(以下略)
引用者注:団体の公式サイト↓
・אלמגור
(al-magor.com;ヘブライ語)
---- 引用以上 ----
テロ行為の被疑者が受ける被害なんぞ、テロ行為による犠牲が出ることに比べればどうってことはないってか。
いい加減にしろ。
だいたい、テロ行為の被疑者と弁護士の接見を禁止しても、次のテロ行為(そもそもこれ自体問題含みの言葉だが)を防げるとは限らないだろうに。
イスラエル政府的には、「テロとの戦い」に勝つには法の原則を曲げてもいいってことだろうが・・・。
それを認めることになれば、次は普通の(?)重犯罪(殺人・強盗・詐欺容疑)の被疑者に対しても弁護士との接見が禁止される可能性を生み出しかねないのにね。
これに対して、以前からこの法案制定に反対している ACRI(Association for Civil Rights in Israel:)は厳しいコメントを出していた
。
・חוק "מניעת מפגש עם עורך דין" יאפשר פגיעה בזכויות יסוד ללא בקרה הולמת
(2010年12月13日 acri.org.il;ヘブライ語)
↑の『制限なしに「被疑者と弁護士の接見を禁止する」法案は、基本的人権の侵害を招く(適当意訳)』という声明では、以前から ACRI がこの法案を制定するつもりだったイスラエル政府の姿勢を非難していた。
つーことで、2010年12月13日分 acri.org.il『制限なしに「被疑者と弁護士の接見を禁止する」法案は~』から、ACRI 所属 Lila MARGALET 氏のコメント部分を(略
ただし、その下には適当日本語訳を追加しとく。
例によって、訳文の正確性は一切保証しな(略
---- 以下引用 ----
[以下原文]
(中略)
עו"ד לילה מרגלית מהאגודה לזכויות האזרח: "החוק הקיים כבר כולל הוראות בעייתיות, המאפשרות לשב"ס ולפרקליטות - ולאחר מכן בית המשפט - למנוע מאסיר להיפגש עם עורך דין מסוים למשך תקופה ממושכת, כאשר קיים חשד כי המפגש ינוצל לביצוע עבירות פליליות, או אפילו עבירות משמעתיות חמורות בכלא. הוראות דרקונית אלו כבר מאפשרות פגיעה מרחיקת לכת בזכותו של כלוא להיוועץ בעורך דין על פי בחירתו, על סמך חומר חסוי וללא הליך הוגן. כעת מבקש המשרד לביטחון פנים לשחרר את הרסן עוד יותר, ולאפשר התערבות פסולה בפעילות עורכי דין, גם כאשר אין חשד קונקרטי לביצוע עבירה כאמור. ההצעה גם מבקשת להאריך באופן משמעותי את משך הזמן שניתן להטיל המגבלות הללו - הן לפני קבלת אישור שיפוטי, והן על ידי בית המשפט - ובכך לכרסם באופן מסוכן בערובות המעטות שנועדו למניעת ניצול לרעה."
[以下適当日本語訳]
ACRI 所属 Lila Margalet 氏のコメント:
現在運用されてる法律でも、被疑者と弁護士が接見が犯罪行為の指令を誰かに伝えるために利用されてると疑われれば、裁判所は長期間面会することを禁止することができる。
(決定に至った)理由説明と適切な手続きが取られてない状況で行われている圧政的政策は、収監されてる人が自分で選んだ弁護士と接見する権利を大きく損ねている。
国家安全保障省には、犯罪行為を弁護士に教唆していた疑いがあったとして弁護士との接見を妨害したいきさつを公開することを求める。
この法案は、裁判所の許可が下りる以前の段階で接見禁止の延長と、(収容所における)被疑者への虐待防止を難しくする危険もある。
---- 引用以上 ----
なんだろうな。
弁護士との接見を禁止するってのは、どこぞの国家で行われてる気がしないでもないが・・・。
まぁ、政府側によるこの手の行動は、イスラエルに限った話じゃないのが現実なのよね。
日本なんて、死刑囚の家族との面会だけでなく外部との手紙のやり取りも制限されてるし。
この辺は以下参照(手抜き)
・「確定死刑囚の手紙制限撤廃を」 大阪拘置所に視察委が意見書(2010年10月25日 iza.ne.jp)
このように、「疑われたら終わり」って社会って普通に住みづらいと思う俺。
それはそうと。
スーダンからイスラエルに入国していた難民約150人が(第3国経由で)スーダンに送り返されたとか。
・Israel sends some 150 refugees back to their native Sudan(2010年12月14日 Haaretz.com)
一応「本人達の希望」となってるが・・・どこまで本当なのやら(苦笑)