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IOCは知らぬ存ぜぬなんだろうが(Oct 7, 2014)

2014-10-07 21:59:01 | 五輪招致ネタ
今回は昨日の補足みたいなモン(謎)。


現在日本では、2020年夏季五輪に向けて色々準備が行われている。
その中には、東京にある国立競技場の解体→建て替えってのがある。
昨日は、その解体工事に関するゴタゴタをネタにした。
この辺は以下参照(手抜き)。
・Japan Sport Council's setback about reconstructing the National Olympic Stadium?(Oct 6, 2014)(2014年10月6日 flagburner's blog(仮))

一方、国立競技場の建て替えに関しても妙な話が出ていた。
なんでも、建て替えに必要な総工費が当初の計画より増えるという説が出てきた・・・。
・「新国立」総工費 さらに900億円増 建築家・槇氏ら試算(2014年10月5日 TOKYO Web)

一体全体どういうことなのか、と言わざるを得ないこの話。
以下、2014年10月5日分 TOKYO Web『「新国立」~』を全文(略)

---- 以下引用 ----
 2020年東京五輪の主会場として建て替えられる新国立競技場の総工費が2500億円に達するとの試算を、現計画に反対する槇 文彦さんら建築家グループがまとめた。
建て替えを進める日本スポーツ振興センター(JSC)は総工費を1625億円としているが、試算はこれを900億円近く上回る。
グループは維持費も見込みより増大すると予測。巨大なスタジアムにかかる費用は将来、1000億円以上ふくらむ可能性がある。 (森本
智之)

 JSCの試算は昨夏の単価に基づき、消費税3%増税分も反映されていない。
グループは、これに加え震災復興や東京五輪に向けた需要の高まりによる物価上昇などを検討。
建築物価は毎月1%上昇し、現時点で15%、一五年の着工時には25%増えるなどし、二千百億円に上ると試算した。

 さらに、全長三百七十メートルに及ぶ長大なアーチや開閉式屋根(遮音装置)など、現計画の持つ大規模で複雑な構造が建設費を押し上げると分析。
ゼネコン関係者への聞き取りでも「金と時間をかければできるが、予算内に収めるのはかなり難しい」と回答があった。

その上で、ゼネコン側の試算も参考にし、総工費は二千百億円をさらに四百億円程度上回る二千五百億円になるとはじいた。

工事の難しさはJSCも認めており、設計段階でゼネコンに技術提案を求める異例の対応を取っている。
難工事は、工期にも影響する可能性が高い。
JSCは四十二カ月を見込むが、グループは「より規模の小さな日産スタジアムでもそれぐらいかかっており、少なくとも五十カ月は必要になる」と指摘している。

JSCは二〇一二年、計画の検討段階で総工費をロンドン五輪メーンスタジアム(当時のレートで約六百三十億円)を上回る一千億円としていたが、同年のデザインコンペの段階では千三百億円と試算。
さらに採用されたザハ・ハディドさんのデザインをもとに試算した結果、周辺工事費を含めて三千億円に増大したため、規模を約二割縮小するなどし、総額千六百二十五億円としていた。

日本建築家協会など建築五団体は七月以降、JSCと非公開で意見交換。
グループのメンバーで東京建築士会会長の中村 勉さんによると、JSC側も「工費は高騰すると思う」と認め、「しかるべきタイミングで(試算を)公表する」と答えたという。

中村さんは「調べれば調べるほど甘い予測に基づいている。このままではコストも工期も余分にかかり、二〇一九年のラグビー・ワールドカップにも間に合わない可能性が高い」と話している。

JSC新国立競技場設置本部の高崎 義孝・運営調整課長は、取材に「コメントできない」と述べた。
---- 引用以上 ----

建設予定の国立競技場の設計に関しては、以下の記事(群)が参考になるか。
・新国立競技場の工事費が下がらない理由(2014年1月6日 建築エコノミスト 森山のブログ)

また、↑の記事では、建設予定の国立競技場の設計案が持っている設計構造上の問題点(スタジアムに大きな橋を架けるようなモンらしい)に絡めて、この設計案の選定の問題点を述べていた。
以下、2014年1月6日建築エコノミスト森山のブログ『新国立競技場の~』から最後の〆を(略)

---- 以下引用 ----
(中略)
(スタジアムの上に架ける橋みたいなモンの設置に関して)吊り上げはどのようにおこなうつもりなのか、その間の交通網や周辺への影響はどう考えているのか、仮設計画はどのようにするつもりなのか、

今回の審査委員長はそのようなことはすべて自分たちの責任範囲外、デザインとは関係ない、ゼネコンや実施設計の連中が考えればいい、と高をくくっていると思うんです。

でもね、そこに一番お金がかかるんだよ。
だから、施工サイドは怖くて予算を低めに言えないんだと思うんです。

それとも、そのために東京を大改造して外苑西通りを立ち退きかまして、3倍巾くらいに拡張するとか言い出すのかね。
しかしながら、外苑西通りだけでは幹線道路にはまだつながらないんで、本当に首都圏全体の交通網を大改造する必要を言い出すのかもしれません。
---- 引用以上 ----

構想を広げるのは勝手とはいえ・・・。
それを実現するための方法を考える側の苦労も考えて欲しい所だわな(意味深)。
まぁ、国立競技場の設計案に関しては、他の設計案がデザイン的にアレだったという説もなくもないけど。


つか、昨日のネタにした国立競技場の解体といい、今日ネタにした設計見積もりといい、その裏には「東京五輪のためならなんでも許される」という風潮があるのかもしれん。
この辺りは、愛媛新聞が社説で指摘してたけど・・・。
・新競技場とカジノ 五輪をだしに負の遺産生むな(2014年10月6日 ehime-np.co.jp)

参考までに、2014年10月6日 ehime-np.co.jp『新競技場とカジノ~』から前半部分を(略)

---- 以下引用 ----
 新国立競技場と、カジノ。
疑問を禁じ得ない二つの巨大な計画が、「五輪のため」との美名の下、目先の利益最優先で、甘い見通しのまま進められようとしている。

 前回東京五輪から、今月で50年。
人口も所得も右肩上がりで高度成長へ走りだしたころの日本とは、必要な設備も目指すべき「成長」も必然的に異なろう。
成熟国家にふさわしい五輪のありかたを再考するとともに、五輪にかこつけて将来世代に負の遺産を残さないよう、「思いとどまる勇気」を持たねばならない。

 2020年東京五輪の主会場となる新国立競技場には、高額な整備費や、巨大すぎて景観を損なうことに批判が噴出した。
日本スポーツ振興センター(JSC)は、スタジアムの高さを75メートルから5メートル低くし、当初3千億円とされた総工費は1692億円に抑える、と主張するが、実は2千億円超かかるとの試算も出ている。
「改修で十分」との対案には「費用の大幅軽減はなされず建て替えないと無理」と、耳を貸す気配もない。
公共事業の驚くべきずさんさと硬直性は、到底容認し難い。

 それでもJSCは現競技場の解体工事を強行する構え。だが入札さえ満足にできず、最初は不調、2度目は工事費内訳書を事前に開封したとして、官製談合も疑われる不手際で失敗。
再々入札を余儀なくされ、7月開始の予定が12月中旬にずれ込むという。

この際、遅れたことを奇貨として、改修や大幅縮小を含め抜本的に見直すべきだ。
五輪の数十日のために、維持管理に年40億円以上もかかる施設を建ててしまえば取り返しがつかない。
さすがに自民党の無駄撲滅を検証する部会も「五輪だから金をいくらでもかけていいという議論は、慎んでいただきたい」(河野 太郎座長)と異議を唱えた。
旧態依然の無責任な開発に歯止めをかける最後のチャンスであり見直しを強く求めたい。
(以下略)
---- 引用以上 ----

こうなってくると2020年の五輪開催を辞退すべきな気がするのは俺だけ?


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