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2010年5月27日の東京地裁前は危険地帯?

2010-05-19 20:09:07 | 捕鯨騒動
今年2月に「調査捕鯨」団の第二昭南丸に不法侵入した容疑とかで、2010年3月11日に逮捕された Sea Shepherd のメンバーの Pete Bethune 氏。
この際、「迷惑行動する保守」である複数団体が「人民裁判にかけろ」などわけのわからない抗議を行っていた。
この辺は以下参照(手抜き)
・Sorry, Mr.Bethune and his family...(2010年3月12日 flagburner's blog(仮))
・Sorry, Mr.Bethune and his family...(App.)(2010年3月13日 flagburner's blog(仮))

そんな Bethune 氏の裁判の第1回目公判が、今月27日に行われることになったらしいが・・・。
・【シー・シェパード第一回公判】(2010年5月11日 主権回復を目指す会)

つーか、こういうネタを「迷惑行動する保守」がどうやって拾ってきたのか疑問だけど・・・(電話で問い合わせしたとか?)。


ってのはともかく。
問題の書き込みでは、性懲りもなく「捕鯨は日本の食文化」なんてことを述べていた。
その上で、公判当日、東京地裁前で抗議デモを行うと予告していたのだが・・・。
以下、2010年5月11日分主権回復を目指す会『【シー・シェパード第一回公判】』を全文(略
読む前に、清め用の塩や聖水や聖灰の準備を忘れずに!

---- 以下引用 ----
【シー・シェパード第一回公判】

東京地裁に集合を! 環境テロリスト・ピーター・ベスーンを許すな!
<日本人を人種差別する白人(ニュージーランド)に重罪を科せ>
   捕鯨の食文化を白人の人種差別から死守しよう !

第一回公判
日時:平成22年5月27日(木) 8:30集合 街宣開始9:00から
場所:東京地裁 公判開始10:00から ※抽選があります。

◆第二、三回公判時刻は未定


◆反捕鯨詐称する[原文ママ]シー・シェパードのメンバーのピーター・ベスーンが、日本の調査捕鯨船に侵入した事件で、艦船侵入など5つの罪に問われている男の初公判が今月27日、28日、31日に行われることが決った。

◆洋上における我が国船舶に対して加えられた体当たり攻撃はテロであり、簡単な処罰で済む問題ではない。
これは国内法に照らしても歴とした「殺人未遂」である。
生ぬるい処罰で済ませてはならない。

◆航海上で日の丸を掲げた船舶へのテロは、我が国政府が穏便に済ませようとも国民は黙っていない。
日本人を侮辱し我が国の食文化を野蛮だと罵ったこの白人船長を我々は許さない 。
間違っても執行猶予など絶対にあってはならないし、国民は寛大な刑罰を認めない。


呼び掛け:主権回復を目指す会 せと弘幸Blog『日本よ何処へ』 NPO外国人犯罪追放運動

連絡:西村(090-2756-8794)有門大輔(090-4439-6570)

※雨天決行 プラカードの持参歓迎

◆傍聴の抽選あり 08:40開始~9:10締め切り ご協力を願います
(平成22年5月17日)
---- 引用以上 ----

寛大な処罰を認めない、ね。
仮に Bethune 氏の裁判が裁判員制度の下で行われるなら、「迷惑行動する保守」の方々は間違いなく裁判員に選ばれないだろうな(毒)
裁判員選出審査の段階で審査官に「いい顔」をして、本番の裁判に裁判員として入る可能性もあるけど・・・。

つーか、Bethune 氏が問われてる容疑は全部で以下の5つ。
()内の文言は、後でで紹介する NZ Herald の記事を参考にした。

・銃刀法違反(carrying a sword(knife?))
・傷害(causing injury)
・不法侵入(trespass)
・器物損壊(vandalism)
・威力業務妨害(obstructing commercial activities)

以下、上5つの容疑に関する刑の重さについて以下の条文から引用する
・刑法 (明治四十年四月二十四日法律第四十五号)(2007年5月23日最終改正 law.e-gov.go.jp)

---- 以下引用 ----
(中略)
(住居侵入等)
第百三十条  正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

(中略)
(傷害)
第二百四条  人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

(傷害致死)
第二百五条  身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、三年以上の有期懲役に処する。

(現場助勢)
第二百六条  前二条の犯罪が行われるに当たり、現場において勢いを助けた者は、自ら人を傷害しなくても、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
(中略)

(信用毀損及び業務妨害)
第二百三十三条  虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

(威力業務妨害)
第二百三十四条  威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。
(中略)

(器物損壊等)
第二百六十一条  前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
(中略)
---- 引用以上 ----

傷害罪でも殺人未遂と同じレベルだからいいんじゃね~の?(違)


つーか、Bethune 氏を「殺人未遂」容疑で訴えるのって色んな意味で無理があるんじゃね~の?
仮に Bethune 氏を「殺人未遂」容疑で訴えるなら、Sea Shepherd が行った「調査捕鯨」団への抗議活動自体が「調査捕鯨」団への殺意があったと認めるだけの証拠を集めたり論理を組み立てる必要があるんだろうし。
いくらなんでも、東京地検もそんな無理筋での容疑より傷害容疑で Bethune 氏を有罪にするのが賢明だと思ってるだろうよ。
うまくやれば、執行猶予なしの実刑(多分禁固2年くらい?)に持ち込めるし。
もっとも、Bethune 氏の弁護人がうまく立ち回ると執行猶予がつく可能性は充分あるけど・・・。


いずれにしろ、2010年5月27日の東京地裁前は色んな意味でわけのわからない人達が押しかける悪寒。
つーか、東京地裁周辺半径10Km以内を立ち入り制限区域に(無理)



余談:
Bethune 氏は逮捕された後、東京拘置所に身柄を移されていた模様。
で、そこでの生活とか日本の刑務所における生活ぶりを紹介する記事が NZ Herald に掲載されてたのだが・・・。
・NZ anti-whaler's life in Japanese prison(2010年5月13日 NZ Herald)

日本国外の人達にとって、日本の刑務所生活ってのは結構シビアなのかもな(特に生活規則とか)。
読書するにしろ、日本語以外の書籍を入手するのって結構厳しそうだし・・・。



2010年5月20日追記:
コメント欄の指摘で、2週間前に公判の予定が出てたのを失念していた俺・・・。
・シー・シェパードの元船長、27日初公判 捕鯨船に侵入(2010年5月8日 asahi.com)
・シー・シェパード元船長、27日に初公判(2010年5月7日 YOMIURI ONLINE)
・反捕鯨メンバー初公判は27日 東京地裁(2010年5月7日 47NEWS)

穴があったら埋まりたい(謎)


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6 コメント

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それはね (Ursaemajpris)
2010-05-20 11:21:25
>つーか、こういうネタを「迷惑行動する保守」がどうやって拾ってきたのか疑問だけど・・・(電話で問い合わせしたとか?)。

大手各誌が日程を報道してるから、それを見たんでしょうね。
(恐らく時間は地裁まで行って確認したんでしょう。)
【朝日新聞】http://www.asahi.com/national/update/0508/TKY201005080116.html
【読売新聞】http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100507-OYT1T00995.htm
【共同通信】http://www.47news.jp/CN/201005/CN2010050701000543.html
【NHK(キャッシュ)】http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:x66re-o8sAIJ:www3.nhk.or.jp/news/html/20100507/t10014303851000.html+http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100507/t10014303851000.html&cd=2&hl=ja&ct=clnk&gl=jp&client=firefox-a
"せと弘幸Blog『日本よ何処へ』"てのは右派では結構有名なブログだったと思いますから、自分で情報をあさらなくても、そーゆー情報は自然と集まってくるんじゃないでしょうか?
返信する
Ursaemajpris さんへ (flagburner)
2010-05-20 20:05:30
コメント&情報提供ありがとうございます。

結構前に裁判公判予定日が公開されていたんですね(汗)
きちんと各方面(?)を調べとけばこういうミスはなかったのですが・・・。
なんだか申し訳ないです。

>せと弘幸Blog『日本よ何処へ』"てのは右派では結構有名なブログだったと思いますから、自分で情報をあさらなくても、そーゆー情報は自然と集まってくるんじゃないでしょうか?
確かに、瀬戸氏も「その筋」の方々から熱狂的な支持を得てますし。
瀬戸氏が東京地裁に問い合わせをする前に、誰かが東京地裁に問い合わせたのかもしれませんね(苦笑)。

というか、「迷惑行動する保守」方々って行動力「だけ」は結構なものを持ってるんですよね。
その行動目的と結果については賛同できませんが・・・。
返信する
う~ん (Ursaemajpris)
2010-05-21 12:56:46
>というか、「迷惑行動する保守」方々って行動力「だけ」は結構なものを持ってるんですよね。
>その行動目的と結果については賛同できませんが・・・。
日本は閣僚からして相手が何を主張してるのか分かってなかったりしますから。
【共同通信】捕鯨問題で溝埋まらず 赤松農相、豪外相と会談 http://www.47news.jp/CN/201005/CN2010052001000340.html
岡田外相も同じ事を言ってたけど「鯨肉食」を批判して捕鯨に反対してる人も確かにいるけど、シーシェパードや豪州が批判してるのはそう言う事じゃないだろ、と。

実は私は捕鯨賛成なんですがね。
現況みてると、このグダグダは何だろなぁ、て思いますもん。
農水官僚のせいにする人もいますけど、かなりの日本人が人の話を聞かなくなってる気がします。
とあるサイトで「反捕鯨に反論するにしても、日本人は相手の主張をもっと知らないといけない」て言ったら「アイツ等のやってる事を見ればわかる」ですって。
鯨肉食に反対してるのと(南氷洋での日本の)調査捕鯨に反対しているのとでは、それぞれ主張が違ってるんだ、て説明しても分かってもらえなかったですからね。
返信する
Ursaemajpris さんへ (flagburner)
2010-05-21 21:15:40
コメントありがとうございます。

>日本は閣僚からして相手が何を主張してるのか分かってなかったりしますから。
確かに(苦笑)
そもそも、「鯨肉食は日本の食文化」と「南極海での「商業捕鯨」再開が必要」の間には、論理のつながりがないんですよね。
だいたい、遠い南極海まで行ってまで捕鯨をすることが日本の鯨肉食を守るのかなんて、少し歴史をたどれば不可解なのは目に見えてますし。
日本国外から見れば(というか日本国内から見ても)、反論の1つもしたくなると思われます。

>農水官僚のせいにする人もいますけど、かなりの日本人が人の話を聞かなくなってる気がします。
Ursaemajpris さんの実例も相当酷い話のような・・・。
「アイツ等のやってる事を見ればわかる」って言い方からは、反捕鯨(他に適当な表現がないのでこれで・・・)陣営の方々を見下ろしてる感が見え隠れしてますね。
自分達と意見の異なる人達の存在を「認めない」、という考えの裏返しかもしれませんが。

>鯨肉食に反対してるのと(南氷洋での日本の)調査捕鯨に反対しているのとでは、それぞれ主張が違ってるんだ~
頭の痛いのは、Ursaemajpris さんの主張を分かってくれない(理解できない)人達がそれなりの数で存在し、かつ「反・反捕鯨」のメインを張る勢いの活動をしてることなんですよね。
映画 The Cove を配給する会社への抗議(脅迫?)を行う「迷惑行動する保守」の方々は、その典型と言えます。
冗談ではなく、Ursaemajpris さんのように(日本の捕鯨に関して)真っ当な主張をしている人達の足を引っ張っていることに気がついてくれればいいのですが・・・。
返信する
Unknown (Ursaemajpris)
2010-05-24 13:35:42
>だいたい、遠い南極海まで行ってまで捕鯨をすることが日本の鯨肉食を守るのかなんて、少し歴史をたどれば不可解なのは目に見えてますし。

結局は農水省の食料資源調達政策の一環であって食文化どうのこうのは二次的なものじゃないかと私は思うんですけどね。
多分「もう一度 学校給食に鯨肉を」てな腹案があるんじゃないかと思ってるんですが。

>自分達と意見の異なる人達の存在を「認めない」、という考えの裏返しかもしれませんが。

認めない てか 理解できないんで自分で「こういう連中なんだろう」てなレッテル貼りをしてるんじゃないかと。
まあ反捕鯨側も大概ですけどね。
オーストラリア人の女優だか何だかが「賢くてかわいい鯨ちゃんを殺しちゃダメ!」とか反捕鯨団体が広告塔に使ってる有名人ほど、感情論的なアピールをするのは何とかならんもんなんでしょうか?

>冗談ではなく、Ursaemajpris さんのように(日本の捕鯨に関して)真っ当な主張をしている人達の足を引っ張っていることに気がついてくれればいいのですが・・・。

日本国の閣僚の発言からすると、アチラが日本国としての主張の本筋みたいですから、日本の足を引っ張ってるのは私みたいな連中なんじゃないでしょうかねw
返信する
Ursaemajpris さんへ (flagburner)
2010-05-24 20:26:37
コメントありがとうございます。

>結局は農水省の食料資源調達政策の一環であって食文化どうのこうのは二次的なものじゃないかと私は思うんですけどね。
実際、今年4月に出された『農林水産業の将来ビジョン~』に捕鯨の件が盛り込まれた点が Ursaemajpris さんのコメントを裏付ける形になってますね・・・。

↓農林水産業の将来ビジョン ~海洋国家日本に相応しい豊かな国民生活を実現する~ 水産業編(2010年4月28日分?)
http://www.maff.go.jp/form/pdf/100428-3.pdf

後、『aff』という農林水産省が出してる広報誌でも2年前に特集が組まれてるんですよね。

↓2008年6月号 aff 目次
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/0806/spe1_05.html

↓2008年6月号 aff の特集への感想
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/0808/mf_voice.html

内容は・・・「流石広報誌」というものですが。


>認めない てか 理解できないんで自分で「こういう連中なんだろう」てなレッテル貼りをしてるんじゃないかと。
>まあ反捕鯨側も大概ですけどね。
確かに(苦笑)
しかも、お互い感情論に走ってるのが余計に性質が悪いというか・・・。
なにせ、感情論は素朴なだけに共感も得やすい上に反論も難しいもので。
困ったものです。


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