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No Olympic Tokyo 2020(P. 33.2)

2013-02-26 21:17:15 | 五輪招致ネタ
今回は五輪招致ネタを少しばかり・・・。


来月のことになるが、国際オリンピック委員会(IOC)の評価委員会の方々が東京まで視察に来るらしい。
それに対し、招致委員会の方々は予行演習を行ったが・・・。
・東京五輪招致、勝負の3月…IOC評価委来日へ(2013年2月25日 YOMIURI ONLINE)

これを伝えるのが、招致委員会公式スポンサー(オフィシャルパートナーという名称らしい)であるナベツネ機関紙ってのがなんとも。
さしあたっては、2013年2月25日分 YOMIURI ONLINE『東京~』を全文(略

---- 以下引用 ----
2020年夏季五輪に立候補している東京の開催計画を評価するため、国際オリンピック委員会(IOC)の評価委員会のメンバーが3月4~7日の日程で計画内容のヒアリングや競技会場の視察を行う。

 評価委員会のまとめる評価報告書は、開催都市を選ぶ際の基礎材料になるため、招致委員会は「絶対にミスは許されない」とぴりぴりムードで本番に備えている。

今月14日、渋谷区の代々木体育館では、視察に備えたリハーサルが繰り返されていた。
「この車は世界に1台しかありません」。
担当の女性が、流暢(りゅうちょう)な英語で日本が誇るドーピング検査車両の特徴を評価委員役の外国人アドバイザーに説明する。
体育館での予定滞在時間は約20分。
時間を計測していた職員が「少し遅れています」と厳しいチェックを入れていた。
その後、評価委員役の一行は、足早にバスへ乗り込み、次の視察予定先へ向かった。
---- 引用以上 ----

ドーピング検査車両、か。
元は、日本アンチドーピング機構(Japan Anti Doping Agency:JADA)が保有してるブツだったりする。
この辺りは、2011年度(2011年4月1日~2012年3月31日)における JADA の財産目録を参照。
・平成23年度 財産目録(playtruejapan.org;.pdfファイル)

で、ナベツネ機関紙の記事に話を戻す。

招致委員会の方々は、他にも IOC の委員の方々にアピールしたい部分はあるんだろうけど、あえてドーピング検査車両を記事のネタにしたのは「世界で1台のみ」という面を強調したかったんだろうな。
その裏には、「東京ってこんなに凄ぇんだぜ~」という意識も見え隠れしてるわけだが・・・。

後、説明にかかる時間を厳しく調べてたってのがなんとも。
この辺りは、実際の五輪開催における大会スケジュール管理についてアピールする狙いもあるとも言えるけど・・・。


次は、2013年2月7日に衆議院予算委員会で 安倍 晋三(Shinzo ABE)日本国首相が2020年夏季五輪招致について行った謎発言。
・第183回国会 予算委員会 第2号(2013年2月7日 国会図書館)

この日の予算委員会で、遠藤 利明衆議院議員は教育制度とかスポーツに関する与太話を繰り広げた後、安倍首相に対し五輪招致に関する意気込みを質問した。
これに対する、安倍首相の発言が珍妙不可思議なブツで・・・。
以下、2013年2月7日分 国会図書館『第183回国会~』からその部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
○遠藤(利)委員:時間もありませんから、最後に、総理。

今、教育にかける思い、決意、その改革の思い。
そしてもう一つ、先ほどの、柔道のとき大変残念な思いをしたんですが、しかし、二〇二〇年、東京オリンピック、パラリンピックの招致。
被災された皆さん方に世界多くの国々から大変な御支援をいただきました。
それを糧に、私たち、私も山形ですから同じ被災県の一人だと思っておりますが、みんな力を合わせまして頑張りましょうと。
そうすると、二〇二〇年が決まった瞬間に世界が日本を見るんです。
それを糧にしてまた私たちが頑張れるんです。

そんな意味で、この東京オリンピック、パラリンピックの招致、九月七日にブエノスアイレスで決定をいたします。
今回の[教育現場や柔道界における]いじめの問題、かなり大きなダメージかと思いますが、しかし、逆にそれを乗り越えて、そして国民の皆さんが夢を共有できる、そんなオリンピックにしたいと思いますので、その招致にかける思い、あわせて総理大臣から最後にお伺いしたいと思います。

○安倍内閣総理大臣:さきの東京オリンピック、私もよく覚えておりますが、恐らく、あのとき生きていた日本人はみんな記憶があるんだろうと思いますね。
自衛隊機が五輪を空に描いたんですが、私は兄と二人で屋根に上ってその五輪を見たのを覚えていますし、もちろん、あのバレーの決勝も見ました。
本当に日本が一つになったという、そんな経験を持つということは幸せだったなと思いますね。
それと同時に、オリンピック招致が決まってオリンピックが開会されるまで、あの道のりというのは、日本が高度経済成長に突入していく、そういう時代と軌を一にしているんですね。
オリンピック招致ができた、この自信のもとに日本はまた頑張るんですね。
その意味においても、一昨年、東日本大震災を我々が経験して、このつらい状況から復興していこう、この思いを一つにしていくためにも、新しい目標を持つためにも、ぜひオリンピック招致を成功させたい、こう思っています。
今まさに、我々も成長していこうという入り口に差しかかったところでございます。
さきの東京オリンピック招致をしたのは、ちょうど岸 信介内閣でございました。
ぜひ今度は私が招致を成功させたいと頑張っておりますので、どうぞ皆さん、一緒に頑張ってまいりましょう。

○遠藤(利)委員:時間が来ましたのでこれで終わりにしますが、ぜひ、みんなで夢を持って、そして、少し自虐的になったり、あるいは縮んでいますから、前向きにみんなで力を合わせて頑張っていこうということを最後に総理にお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
(以下略)
---- 引用以上 ----

・・・祖父の栄光(というか幻影)を自己と重ね合わせる安倍首相は、ある意味約2年前の震災以降で日本が進んだ方向性を示してるんだろうな。
要は、過剰な自己愛と(と排外性)を露骨に示すようになったってことだけど。

ってのはともかく。
50年前近くに行われた東京五輪について、当時のことを今でも全員覚えてるわけないだろうに。
それと、安倍首相は、教育現場での虐待や柔道界における暴力事件を五輪招致の障害とみなす遠藤氏の発言に対しなんも疑問を抱かなかったんだろうか?
だとすると、暗に安倍首相が遠藤氏と同じような考えを持ってたとも言えるけど・・・。


なお、遠藤氏など2020年夏季五輪東京招致を推進したい人達が五輪招致の障害とだけ捉えている柔道界の暴力事件だが、告発した選手と全日本柔道連盟の間には深い溝がある模様。
・女子柔道暴力:告発15人が聴取拒否 全柔連に不信(2013年2月26日 毎日jp)

下手すると、この事件のケリがつくのは今年9月の2020年夏季五輪開催都市決定後になる悪寒。


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4 コメント

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Unknown ()
2013-03-01 19:09:05
この記事に関連して、国際オリンピック委員会においては、現在マドリード・イスタンブール・東京の3都市の国内調査が行われております。

この調査結果についてですが、早くても今月下旬の見込みです。

来週、3月4日~3月7日の4日間は、国際オリンピック委員会の評価委員の方が、実際に東京に来日し現地視察されます。支持率調査みたいなことも予定されております。3月8日に東京を離日となります。

安倍総理との夕食会も開かれる予定です。

東京の後として、マドリード、イスタンブールの順番で現地視察されます。

この現地視察についても、今月中には終える予定です。その後に、国際オリンピック委員会の支持率調査の結果が出ます。

東京オリンピック招致委員会の最新支持率調査の結果として73%と出ておりますが、国際オリンピック委員会の支持率調査の結果は、はたしてどのくらいの支持率調査なのか?気になるところです。

猪瀬都知事、安倍総理、竹田日本オリンピック委員会会長兼理事長らのアピール力が試されます。

もうここまで来たのですから、頑張ってもらいましょう。
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。 さんへ (flagburner)
2013-03-01 21:37:45
コメントありがとうございます。

>東京オリンピック招致委員会の最新支持率調査の結果として73%と出ておりますが、国際オリンピック委員会の支持率調査の結果は、はたしてどのくらいの支持率調査なのか?気になるところです
IOC 側の調査と招致委員会の調査では、IOC 側の方が支持率が低くなる傾向にあるみたいなんですよね。

2020年東京オリンピック招致の可能性(2013年1月15日 YOMIURI ONLINE)
http://www.yomiuri.co.jp/adv/wol/opinion/sports_130115.htm

この辺りを踏まえると、IOC による調査で東京での支持率は60%前半になると勝手に予想しておきます(謎)


>猪瀬都知事、安倍総理、竹田日本オリンピック委員会会長兼理事長らのアピール力が試されます。
安倍首相がどこまで五輪招致活動に絡むか不明なのですが・・・。
猪瀬都知事の場合、意気込み「だけ」が先行しそうで、実際のアピールが上手くいかない気がしないでもありません。
まぁ、IOCの委員に対し実際に説明するのは、猪瀬都知事だけじゃないのでしょうが・・・。
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Unknown ()
2013-03-02 04:49:53
どうやら昨日の午前中、成田空港にIOC評価委員6名程と専門家チーム関係者が7~8名程が、来日されました。

今回の調査は、どれくらいのIOC評価委員の心をつかめるのか?が、キーポイントとなります。

おそらくですが、柔道の体罰問題における調査は間違いなくされることでしょう。

そして、JOCは今回の東京オリンピック誘致が失敗となった場合、「今世紀は無理」と断言されたそうです。

しかし、東京に何としてでも夏のオリンピックを誘致する意義がどれだけ打ち出すことが出来るのかが最も重要なことです。

JOCのこうした判断は、かえってスポーツの力をさらに衰退化する悲劇を引き起こすだけのことにしかならないので、「今世紀は無理」という表現をするのではなく、日本の地方都市からの立候補で、スポーツの力をアピールすることの方が大切であると思いますがね。函館のオリンピック立候補が駄目みたいな感じにしか見えません。

200億円以上のオリンピック誘致に費用をかけていることもあってのことでしょうが。JOCも少しは、函館などの都市にオリンピック誘致を支援してもおかしくは無いのでしょうか?つくづく呆れてしまいます。
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。 さんへ (flagburner)
2013-03-04 21:23:14
コメント&情報ありがとうございます。

>JOCは今回の東京オリンピック誘致が失敗となった場合、「今世紀は無理」と断言されたそうです。
少なくても、2024年・2028年辺りは他の立候補(予定)都市が強力なので絶望的らしいですが・・・。
2080年くらいになったら、もしかしたら少しばかり五輪招致の可能性も出てくるかもしれません。
もっとも、それまで日本が存続してるかどうか怪しい、という説もありますが(謎)。

>~JOCも少しは、函館などの都市にオリンピック誘致を支援してもおかしくは無いのでしょうか?つくづく呆れてしまいます。
そこは私も疑問に思ってる所です。
ただ、最近の夏季五輪開催都市が資金力を問われてるという事情を踏まえると、JOC は地方都市で五輪招致云々と言いだしづらいのが実情な気がします。

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