粗茶淡飯

中国・台湾・日本のお茶に関する色々。執筆者・徳田志保。

食べたもの

2017-04-07 19:53:28 | 現地の人・事(中国茶・台湾茶)


江蘇省宜興市では、お茶が1週間から10日遅れていることもあり、季節の食べ物も例年あるものがなかったりしてましたが、今回初めて食べたのがこれ↓



昔から農家で作られている「笋黄豆」という保存食です。タケノコや大豆、落花生などをお醤油や香辛料などを使い、各家庭の味付けで煮て、天日干しして…を何度か繰り返して作るそうです。

何度もこの地に来ていますが、これを口にしたのは初めてでした。最近は市内はもちろん、農村でも作る人が少ないとか。

少しピリ辛で、とても美味しいのですが、これはお茶よりもお酒や白粥向きかなぁと思います。(^_^;)








現地到着

2017-04-02 04:46:34 | 現地の人・事(中国茶・台湾茶)


羽田国際空港は出国する人で大賑わい。
出国審査を終えるまでにかなりの時間がかかってしまいました。

今年は色々とイレギュラーなことがあり、
いつもは上海に到着したら1〜2日は滞在し、
あれこれ用事をこなしてから別の地へ向かうのですが、
今回は空港からそのまま虹橋火车站へ直行し、
江蘇省宜興市へ。

これがまた…(^_^;)

空港から地下鉄の駅まで重い荷物を引きづりながら
歩くこと15分、地下鉄で2駅、駅に入場するまで3回の荷物検査…とにかく面倒臭い!!!

しかもこの時期、中国は清明節の休暇となり、
高速道路は酷い交通渋滞。
高速鉄道もどの便も全て満席。
(本当にどこへ行くにも、
座席が全く確保出来ない状態のようでした。)

仕方なく私は…



チケットの右にある通り
「无座 二等座」
つまり、二等席車両の、立ち席…。

そこで、スーツケースを横にして、
ここに座る…



チケット買えただけでもラッキーだと思わなきゃ。
無錫までは40分弱ですし、昔に比べれば、
立ち席とは言え、空間に余裕があって、
人をギュウギュウに詰め込んだりしないので、
大丈夫でした♪

駅に着いた後は友人の友人が
迎えにきてくれていたので、もう安心。
無事に宜興の友人のところへ到着!

が、夜、この日に摘まれた新芽を見ると、あれれ???

(続きは明日)

茶芽も色々

2017-03-05 17:34:51 | 現地の人・事(中国茶・台湾茶)

Blogを放置したら、アクセスの仕方を忘れてしまい、ようやく思い出したもののかなりの時間が空いてしまいました。




(2枚とも鳳凰単叢)

鳳凰単叢は、日本でいう在来種がやたらに多く、ウードン山の茶農家の中でも、おじさんは色々なタイプのものを沢山持っています。その収集ぶりたるや、圃場は別としても、おそらく産地の茶農家の中で3番以内に入るのではないでしょうか…。

これは収穫量が少ないから皆栽培を止めてしまったけれど、葉に厚みがあって品質が良いから自分は少し残した。

こっちは味わいは淡いけれど、香りが良いんだよ。

それは葉が細くて薄いけれど、しっかり揉まないとすぐ青みが戻る…

これは荒茶は楽に作れるけれど、焙煎が…

などなど、かつて色々な茶樹を見に行っては、おじさんなりの説明を聞かされました。同じ山の同じ斜面の、そう広くはない範囲内に、色々な在来種が数本から数十本ずつ植えられていて、各々が芽吹く時間もまちまち…日本では見ないタイプのおじさんの茶園。
今になってみると、あの当時のノンビリした時間が、実はとても有意義だったことが身にしみてわかります。
品種の見分けも大切なのだとは思いますが、あの鳳凰単叢のような在来だらけの茶工場の中では、まずは目の前にあるお茶を見て、その特徴を活かしたお茶が作れるかどうかの方が何よりも重要でした。


(安徽省金寨県の在来)

中国大陸の茶産地をフラフラしていると、○●茶と名がついていても、本当に多種多様な品種と在来種に出くわします。そして現場では、おじさんがかつて私に教えてくれたような話が頻繁に出て来ます。そんな話も違和感なく、普通に聞いて感覚的理解ができるのも、おじさんのお陰…。

そして今…日本のも、その他の国のも、出来上がった製品を見て、それなりに対応できるのも、やはりおじさんなしには語れないのでした。(^_^;)

茶芸師の資格はどうなる!?

2017-01-04 15:58:09 | 現地の人・事(中国茶・台湾茶)




かなり久しぶりの更新になりました。
皆さま、明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。

さて、三が日も明けた早々、

「中国の職業資格の1つであった「茶芸師」が、先月国の指定した職業資格リストからはずされたようだ。」

というニュースが入りました。
正確には先月中旬の出来事のようです。

私は最近この類のニュースにはアンテナを張っていなかったので、噂は耳にしていたものの、いずれ…位の認識でしたが、いざ起きてみると何ともあっさりとした結末でした。

中国のこの手の資格は、茶芸師に限らず、90年代に始まった国営企業の解体と共に大量の人材が解雇され、行き場のなくなった人達が社会不安を起こすのを恐れた政府が、彼らが再就職のチャンスを得られるよう雇用対策として制度化したのが始まり…という経緯があります。(←意外とこの背景を知らない人は多い。)

私達外国人にとって、この資格の意義は色々あって良いのですが、現地では当初から生活に直結するものだったのです。

ですから、その時々の社会状況で、国の思惑に合わせて変化して行く…というのは、ある意味当然の流れでしょう。

もう何年も前から中国の茶葉販売店や茶芸館の経営者からはこの資格に対して懐疑的な意見が出ていたのは確かです。有資格者よりも、無資格でも筋の良い経験者や無経験の新人を雇ってゼロから教えた方が良い…と、はっきり主張する方もいました。

日本ではこれらの実情とは別に、ネーミングからか、一部の中国茶ファンの中に資格取得のための動きが出て、この資格取得を目指す人達のために国内の中国茶専門店を始め、色々なところがこの動きを牽引しました。

資格取得の証書等は無効になるようですが、勉強の成果は各々の中に残っていると思いますし、この資格がなくなるからと言って、お茶や茶芸が無くなるわけではありません。資格取得を目指し始めたばかりの中国の若者や、外国人は少なからずショックを受けるかもしれませんが、学んだことは消えませんから、お茶を学ぶ上での良い通過点だったと胸を張られて良いのではないでしょうか。

もしかしたら、また形を変えて残るかもしれないし…。

これらの流れと併走しているのかはわかりませんが、また新たな組織も出来ていて、お茶に関する政治の世界も変革・再編が起きているようです。

中国大陸のお茶の世界も、新たな局面に舵を切りつつあるのでしょう。


帰国しました。

2016-11-02 23:59:22 | 現地の人・事(中国茶・台湾茶)



中国上海と江蘇省宜興市に10月末まで5日間行っていました。
毎日ジャバジャバ雨が降り、10月とは思えない寒さ…。
江南地方では長雨で水稲の稲刈りが出来ず、芽が出てしまう被害もあったとか。お茶も雨が長く続き過ぎると病気が出るので皆心配していました。(今はもう止んでいるようなので大丈夫でしょう。)

今回は上海の茶館4軒周りましたが
土砂降りで外からは撮影できず…でした。
なので、食べ物を…(苦笑)






また数日後に最近の中国国内のお茶事情について、少し書こうと思っています。